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カテゴリ:映画・演劇(とりわけミュージカル)評
ポーランド語の映画。原題 Cztery noce z Anna は訳せば Four Nights With Anna.
渋谷のシアター・イメージフォーラムで上映中だ。 「アンナと過ごした4日間」サイト で予告篇も見られる。 日経10月16日の夕刊で中条省平さんが 「本年屈指、必見の一作」 と激賞していたので見に行った。 安部公房の戯曲の味わいだったが、そこまで絶讃するか……。 うらぶれた田舎の病院に併設された火葬ボイラー室にうごめく主人公のシーンなど、映画にして見せてもらわないと想像が追いつかない。 強 姦シーンも、いくら自分の想像を組み合わせても頭脳にあの映像は作れない。 たしかに映像のちからを感じさせた。 ストーリーの本スジはどちらかといえば演劇向きだ。 シアタークリエのような小ぶりの劇場での上演に向いている。 ほとんど無言の劇なので、演出家の腕の見せ所がたっぷり。 誰か挑戦してもらえないか。 ……あぁ、そういう意味でも必見の作品であるわけだ。 * 11月6日の産経15面にイエジー・スコリモフスキ監督の来日インタビューが出ていた。いわく 「映画の題材を考えていたら、日本人男性が思いを寄せる女性の部屋に忍び込んで寝姿を見ていたという記事があったことを思い出した。 そのときは2人の年齢や職業などの情報がなかったので、自分で肉付けしていきました」 10年前に新聞の 「世界の珍事件」 という欄に出ていた、たった1行の記事だった、のだそうだ。 (「1行の記事」 ってありえないと思うが、通訳さんの誤訳じゃないでしょうね!) 主人公の男は、天然ボケが昇華して、それが空き地の向こうの看護婦寮の女へのせつない一途(いちづ)さを生んだ。 シャイなところがいかにも日本人ふうな印象だったが、そもそも出発点が日本人の珍事件だったと知って納得してしまった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
Nov 12, 2009 08:12:48 AM
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