カテゴリ:映画・演劇(とりわけミュージカル)評
241107 Rail Rule Roots ―レール・ルール・ルーツ― @ イプセンスタジオ (中板橋新生館) 作・演出: 佐川大輔、出演: 中原くれあ、斉藤まりえ、豊田可奈子、佐川大輔
(昨年11月の 「空っぽの騎士」 で、あしたのジョーのように燃え、1年のブランクを置いての公演。 今回は、脇スジを束にした、オチのない芝居で、ちょっと苦戦。 芝居の途中で観客に大きなサイコロを振らせて、その結果に基づいて芝居を進めちゃうという小劇場ならではの基軸があって、だから90分の芝居だけど110分分くらい練習してるよね。) 佐川大輔さん、中原くれあさん、初日、観せていただきました。 進化の可能性をたっぷり秘めた芝居だと思いました。 構成としては、脇スジをひたすら束ねた感じで、ワークショップでこんなことやってるんだなぁ、と思いながら観ていました。 人間の時間って、こんなふうに偶然にまかせた選択の重層なんだよ、というメッセージですね。 時間的に終わりが近づき、「この劇、どういうオチつけるんだよ?」 と心配になりだしましたが、佐川さんもオチがつけられなかったみたいですね。 終わりは無く、始まりの連続があるだけではないでしょうか、という締めは、意表をついていておもしろかったですが、もっと深掘りしてほしかった。中途半端感が残りました。 いつもながら、役者さんたちの動きはキレがあって、よく練習してあるのが感じられました。くれあさんのプロの技で救われているところも多分に。 最初の男性ふたりの掛け合いは、長すぎて、お笑い芸人の出し物になりかけました。あそこは台本をかなり削ったほうがいいです。 あと、カテコはしっかり、やってください。やはり、カテコで拍手して、盛り上がって帰宅するものなのです。 カテコのない芝居は、クリープを入れない珈琲ですよン。 まぁ、今回は観客のコメントもかなり辛かったと思いますが、わたしもやはり、以前からの路線を追求してほしいなと思います。 オリジナル劇に挑戦したのに、結果的にはワークショップの延長、どの演劇にも存在するような脇スジを集めたものになってしまい、かえってオリジナル性が低減してしまったと思います。 Theatre Moments 流の古典の再生に、ぼくは偉大なるオリジナル性を感じてきました。ぜひまた、観せてください。 なにはともあれ、10日土曜昼、また観に行きます! 幻の高層ビルの一室でサイコロを振ったあとの芝居、こんどはカブキ(?)篇じゃなくて、ミュージカル篇をどう準備してるのか、観てみたいです。サイコロ、あたるかな。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
Nov 9, 2012 07:17:02 AM
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