テーマ:中国&台湾(3305)
カテゴリ:中 国 界
2015~2019年の未来予測に
≪世界情勢 (中国) 5~6の国家に分裂、「連邦共和国制」 へ移行≫ とある。それができる国柄じゃないから、苦労してるんだけどね。 日本の未来はというと、同じく2015~2019年に ≪価値観・トレンド 副業を持つサラリーマンが6割を超える≫ だって! おいおい、中国やロシアじゃないよ。 毎年、わたしの職場に日経BPコンサルティング社から 「未来予測シリーズ」という高価な出版物のカタログが送られてくる。引用は、そのカタログの一節だ。 「全産業編」 が31万5千円 (税込)。わたしに関係するであろうエネルギー編は21万円だ。 まぁ、これを個人で買うひとはいないだろうが、いいものなら会社は買う。 どういう需要があるかというとね、 大企業の役員のうちでもおべっかで偉くなったような連中は、現実と切り結ぶ戦いをやってないから、10年先、20年先のことが予測できると考えちゃうんだな。 「2020年の絵姿を描け」 みたいな指示を平気で下してくるわけさ。そういうナンセンスな指示に対しておべっかで答えるためのアンチョコ資料として使うわけ。 「出所: 日経BP社」 と注記ができるしね。 「10年後に成人する日本人の数は?」 という予測なら、ほぼ狂いなく答えが出るだろうが、ビジネスの現場レベルでは半年後の予測ですら外れまくっている。 それでも3年後の予測であれば、プロジェクトのタネはそこそこ見えているから、現場なりの数字や絵姿は描ける。 5年後の予測となると、もう、どうでもいい予測だ。 まして10年後の予測なんて、意味がない。むしろ、なまじっかそんな予測を立てて、現実を色眼鏡で見たり、無益な投資につながる思い込みに走るほうが恐ろしい。 * 2015~2019年の未来予測に ≪世界情勢 (中国) 5~6の国家に分裂、「連邦共和国制」 へ移行≫ かね。 この一文を見て、「未来予測レポート」 購入は却下だな。 中国統治の適正規模は、たしかにこの未来予測レポートのとおりで、台湾の独立は当然として、内モンゴルやチベットや東トルキスタンも独立すべきだし、残りの中国本部も 「広東省」 「揚子江以南」 「揚子江以北」 に分けるのが正解だ。 (それをやると、揚子江の洪水対策がもめるなぁ…。) しかし独裁専制政権は、観念上の 「全領土」 を統治しているのだということに権威の源泉を求めざるを得ないから、国家分裂はタブーだ。 チベットや台湾の独立を阻止しようと異常なまでに興奮するのは、そのためだ。 中国の国家規模の適正化以前に、民主的な国政選挙が実施されなければならない。 権力の権威が選挙によってもたらされ、秦の始皇帝以来の 「全領土統治」 をもって権威の証しとする必要がなくなってはじめて、国家分裂が実現する。 そういう、ものの順序というものに考え至らず、面白半分に2015~2019年の未来予測に ≪世界情勢 (中国) 5~6の国家に分裂、「連邦共和国制」 へ移行≫ と書く日経BPの軽佻浮薄。 わたしは大きなバッテンをつける。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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