カテゴリ:映画・演劇(とりわけミュージカル)評
きのう12月15日の忘年会は、ときめきでいっぱいで、思い返すだけで胸がくるしくなるほどすばらしかった。わかります、この気持ち?
演劇プロダクションのトムプロジェクトが主催する 「トム☆トム倶楽部忘年会」。 プロの役者さん9名と、トムプロジェクトの岡田潔社長とスタッフの皆さん、そして演劇サポートメンバー。総計30名ほどが、新宿の某所に集いました。 これが、おもしろくないはずがないじゃありませんか。 年賀状のネタにと、年に何本の芝居を観ているか数えてみたら50本を超えていたのが2年前です。 3年連続で今年も、50本を超えましたね。 けっこういろんなジャンルのを観ているわけですが、気がつくとトムプロジェクト企画のお芝居は、いつもヒットなんですね。 人間の存在のひだに分け入る。 あぁ、ひとのこころは、こんなふうに揺れ、なびき、ほてるものなのか。 というわけで、トムプロジェクトの演劇をお得な価格で楽しめるトム☆トム倶楽部の会員になりまして、これからは全作品観るぞ! と昨年の冬にまたひとつ悟りを開いたわけであります。 * トムプロジェクト所属の岸田茜 (きしだ・あかね) という女優さんがいます。 妖変自在の清楚な女優です。 ルックスに恵まれた女優さんはたくさんいますが、そのなかでも岸田茜さんは、律儀な役作りの焔で確実に窯変を果たすひとなんですね。 経歴をみると、ぼくがかつて知りながら素通りしてしまった 「エル・スール」や 「あとは野となれ山となれ」 に出ているのですが、ぼくが岸田さんを初めて観た芝居は昨年の 「重力」 @ 赤坂レッドシアター でした。 ちゃきちゃきした都会娘。ふつうにじょうずで、かわいい、役者さんだと思いました。 ところがそのあと 「欺瞞と戯言(たわごと)」 @ 本多劇場 を観たら、うつくしい淑女、それでいて どことなく田舎っぽさがただよう娘として登場し、後半の妊婦姿の所作にも細やかさがあって、役作りがただものではない。 終演後にロビーで出待ちのお友だちと話しているのを見かけた。笑顔がさわやかにはじけた、一見ふつうの子。 その彼女からこれだけ幅のある演技が繰り出されるとは! 大いに伸びて大女優になってほしいと思ったのでした。 忘年会の場所を書いたメモをしまいこんで分からなくなり、トムプロジェクトさんとメールのやりとりをするうち、岸田茜さんも参加することを知って、わくわく感に押しつぶされそうでした。 参加する役者さん9名の名前を教えてくださったので、どのかたの近くに坐っても話題に困らないように9名それぞれの経歴をネットで予習して会場に向かったのでした。 そうしたら、なんと、幹事さんがぼくの席を岡田潔さんの前、岸田茜さんの左隣に用意してくださっているじゃありませんか。 「死んでもいい」 と思いましたね。死んじゃ困るけど。 持参した笹本玲奈さん肖像画をサンプルとして岡田社長と岸田さんに見せながら、岸田さんのポートレートを日本画家・吉敷麻里亜さんに描いてもらう泉プロジェクトの話をしたところ、前向きのご返事。 絵が出来あがったら、ジクレープリント (高品質の複製画)にして岸田さん本人に差し上げるほか、岸田さんのファンにも買ってもらって収益は画家とプロダクションが享受し、ぼくは原画を部屋に飾って大満足、という趣向です。 江戸時代の浮世絵文化では役者絵が重要な位置を占めていたわけですが、そういう文化を現代なりの形でよみがえらせたいというぼくの夢を、岡田潔さんに理解いただけて、とってもうれしかった。 * 忘年会でほんの5分ほど、役者さんたちにドラマリーディングをやってもらえたら! 星新一のショートショート 「秘密結社」 のセリフを女性ことばに変えたヴァージョンをつくり、女優の富樫 真(まこと)さんと岸田茜さん、大出(おおで)勉さんに読んでもらおうと目論見ました。 会場に着いて、進行係のひとに台本を渡したのですが、「時間がぎりぎりなのでムリかもしれません」 との反応。 5時から8時まで3時間も続く忘年会なので、5分間くらい融通がきくだろうと思ったのは甘く、7時ごろからの1時間は役者コンビ2組による 「漫才対決」 と、バカラのグラスを1等賞にした 「じゃんけんゲーム」 で時間が過ぎてしまったのでした。 岸田茜さんが6時半すぎに席からいなくなってしまったのも、漫才出演の扮装準備だったのですねぇ。 女優のしごとへの意気込みもコミカルに語った出し物でした。 じゃんけんでは、なんと私めが、英国エインズレイ社のエリザベスローズのマグカップをいただきました。 最高のひとときを思い出しながら、コーヒーをいただいています。 ご恩はトムプロジェクトさんへ十倍返しするつもりです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
Dec 16, 2012 05:53:30 PM
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