カテゴリ:映画・演劇(とりわけミュージカル)評
250112 ミュージカル シラノ @ 日生劇場 音楽: Frank Wildhorn, 出演: 鹿賀丈史、濱田めぐみ、田代万里生、鈴木綜馬、光枝明彦、戸井勝海、林アキラ
(濱田めぐみさんのロクサーヌに心酔した。鹿賀さんも絶好調。シラノは、自己移入と陶酔がいっぺんにくる最高のストーリーだ。) ふんぞり返った権威へは一瞬間の媚びも拒否し、犠牲を覚悟で自分の判断基準を貫き通す。 そして愛する女性にうつくしい言葉がほとばしるのは、たましいに ざらついたところがないからだ。 シラノには、手放しで自己移入してしまう。 今回感じ入ったのは、ロクサーヌの若き夫 クリスチャンの死とともに自ら誓った いさぎよさ。 クリスチャンの名で手紙を書き続けたのが実はシラノであったことを言い出せば、ロクサーヌの愛をようやく射とめられたのに、シラノの心意気がそれを封印する。 濱田めぐみさんのロクサーヌがすばらしかった。彼女の歌がはじまった瞬間に、ぼくの心の細胞が激しく点滅した。 舞台化粧も華やいで、微笑がいきいきと舞った。 シラノに自己移入したぼくが、ロクサーヌの海に跳びこむように身を任せて酔った。 * 田代万里生さんのクリスチャンも、たいそう いい男だった。 とかく若く見えすぎて損をしている田代さんだが、今回のクリスチャンは丁度いい配役。 しかしコミカルな場面のアクションは、わざとらしかった。 田代さんは、たぶん根がまじめなひとだから、コミカルアクションが度を過ごしてしまうのだろう。 昨年12月のミュージカル 「アリス・イン・ワンダーランド」 でも、コミカルシーンでは同じような わざとらしさ を感じた。 井上芳雄さんや浦井健治さんの舞台では感じたことのない、田代万里生さんの課題である。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
Jan 12, 2013 11:08:23 PM
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