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2011.05.18
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カテゴリ:本のはなし

さて、この半月ほどに読んだ本ですノート

まずは、前回の本日記にもちょこっと書いたのですが、
有川浩さんの、この2冊。
  
■海の底  有川浩   ■空の中  有川浩

最初に、この2冊のスピンオフが3話も載っている、「クジラの彼」を読んじゃって。
で、後から本編であるこの2冊を読んだんです。
なので、この2冊がこんなにもSFチックだとは知らなくて雫

「クジラの彼」では、冬原君に好感を持ったので、まずは「海の底」から読みました。
“レガリス”はありえない!という感じだし、読んでいて画が浮かぶんですが、
あまりの非現実さに、正直ついていけない部分もあり・・・
でも、それ以外については、いいですねーウィンク

冬原君と夏木君、そして望ちゃんの関係性とか、良かったですハート(手書き)
圭介君にはイチイチ頭にきましたが、ほんの少し理解も出来るし。
他のちびっ子たちもいい味出してるしね~スマイル

そして、その後、あまり期待せずに「空の中」を。
あのね、私はこっちのほうが断然好きです!

高巳と光稀、瞬と佳江という、2組の関係がとっても気になるし、
何となく、ありえない設定であれば、こちらの方が色々気になります。
感情を持ったフェイクもカワイイし、白鯨も、そんじょそこらの人間よりも
すごく正しい考え方を持ってるし。人間が、ドキッとするようなこと言いますよね。
そして、何よりも宮じいが最高ですね。宮じいと佳江の土佐弁もぐっと来ました。
同じありえない設定なら絶対こっちが好きだなぁ上向き矢印

最後のほう、かなりウルウルしました。電車では注意、ですあっかんべー

で、順番がかなりめちゃくちゃなんですが、この2冊って、もう1冊を足して、
有川さんの「自衛隊三部作」なんですね・・・しかも、もう1冊が最初の1冊なんですね。
あはは、私って全く逆雫

最初にスピンオフ読んで、三部作を逆から読んでるみたいです。
ということで、あまり気にせず、「塩の街」は図書館の予約を入れましたウィンク

それにしても、有川さんの書く男性って、つくづく素敵きらきら
チョット強引なのに、ものすごく気遣いできる。そして、素直四つ葉
他の本もそうなのかなーダブルハート


それから、この本下矢印

■少女  湊かなえ

これは、「告白」後の書き下ろし第一作目の小説です。
湊さんの本って、すごく読みやすくて、私は好きです。
内容は爽やかなものではなく、人間の暗い部分がたっぷり書かれているし、
“因果応報”がテーマのため、いろんな人の人生が交錯しています。
考えることも多々ありますが、さらっと読める本ではありますねオーケー

湊さんの書く子ども(高校生は微妙な歳だけど)ってのは、
“現代の子どもの黒さ”があって、それがものすごく怖かったり、
危うかったりしますよねいなずま

同じ子どものことを書くのでも、重松清さんが書くと、
“昔ながらの子どもの黒さ”って感じで、成長過程に通るよねー!と感じたり。
だけど、この「少女」は、“昔ながらの・・・”という部分も持ちあわせてますね。
由紀と敦子の関係については、最終的にはいい方向でしたが、
最後の部分は・・・かなり“因果応報”が効いてますねショック

爽やかさには欠けますが、やっぱり私は、湊さんの小説は好きですね。
著書が少ない割にすごく有名な方なので、どの本もかなりの順番待ちなんです。
「往復書簡」「花の鎖」「夜行観覧車」を予約していますが、
3冊合計の予約順は・・・なんと1,617番目です(笑)

湊さんの本だと、蔵書冊数が区内で30冊くらい?とか、かなり多いので、
思っているよりも早く人数は減って行きますが、たぶん数ヶ月は掛かるんでしょうわからん
それでも、ほかにもまだまだ読みたい本はあるので、気長に待とうと思いますウィンク


そして、こちら。

■ブランケット・キャッツ  重松清

いやいや~。小休止です。
SFっぽいのを2冊、そして湊さん。ハードでした(笑)
ということで、重松さんのほんわか本を読みました四つ葉
とはいえ、これまたなかなか、考えさせられる本でした。

ブランケット・キャッツとは、2泊3日でレンタルされる猫ちゃんたちを
取りまく人たちの人生のお話。短編集です。
使い慣れた毛布と一緒に貸し出されるので“ブランケット・キャッツ”です猫

一言で言うと、私は、好きですね。

重松さんの本、たくさん読んでいる方には物足りない、とか、
どっかで読んだこの物語、と言う感じを受けるかもしれないんですが、
私的には、子どもの話が多い重松さんの本の中では、
チョット違うこの本は、かなり好きです。
ちなみにこの本は、私が読んだ重松さん作品、7冊目です。

一番良かったのは、「身代わりのブランケット・キャッツ」ですね。
おばあちゃんを取り巻く家族の、それぞれの思いもぐっと来るし、
長野さんもいいな、と思ってしまった。
そしておばあちゃんと身代わりのロンロン。
これはホント、号泣です涙ぽろり

わんこ物と違って、この話、猫ちゃんはそこまで人間には介入しないんですよね。
それがまた、いい感じなんです。
結果として、猫ちゃんに関わる方たちのこれからの人生が図らずとも
変化していくのが、なかなかいいなぁと思ったり。

色々考えることが多い本でした。

そして今日から、やっと「白夜行」を読み始めてます。
ものすごく分厚くて、読み応えがありそうですが、
最初から、なかなか面白いです。


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最終更新日  2011.05.18 22:30:50
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