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2011.06.01
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カテゴリ:本のはなし

ここ2週間で読んだ本ですノート
4冊読んだんですが、今回のは、好きなのが多かったですスマイル
まずは、こちら下矢印


■白夜行   東野圭吾

あまりの分厚さに、2冊に分けてよーーーって最初思いました。
これ、深いですねー。

映画は観ていないのですが、映画のCMだけ見てると、
被害者の息子と容疑者の娘の純愛、みたいな感じがしますが、
そんな簡単なものじゃないですね。
どこまでも暗く、黒く、悲しく、切ない小説です。

この小説が、強烈な事件がいくつも起こりながら、全体が淡々としているのは、
話の中心である雪穂と亮司、その2人の主観的な気持ちを語る部分が無いからでしょうか。
この2人、主人公ながら全然感情移入も共感もできなくて。
生い立ちやその環境などを可哀想には思うのですが、だからといって
他の人を傷つけるようなことや、陥れるようなことはしてはいけないと思うんです。
一番気の毒だったのは、雪穂の学生時代の友人ですね。ほんと、可哀想だった。

最終的にはあっけない終わり方で、この後もきっと雪穂は淡々と
暮らしていくんだろうなと思うと、本当に怖い思いがしました。
何だろう・・・後味良くないです。でも、とても引き込まれて、面白い小説でした。

東野圭吾さんはメジャーすぎて、小説がチョットありえない設定過ぎて、
それほど好きではなかったんですが、この小説は、本当に読んだ甲斐がありました。
(今まで読んだのは、「犯人のいない殺人の夜」「ゲームの名は誘拐」の2冊のみです。)


そして、こちら下矢印


■シャイロックの子供たち  池井戸潤

これは、友人に借りた本です。
これもなかなか、面白かったですグッド
短編集のようでいて、全てつながっているんですね。
銀行の話ですが、作者は元銀行員だったようなので、リアルなんでしょうね。

色々大変なんだなーとか思いながら、銀行でなくても普通の会社にいても
共感する部分などもあり、読んでいて面白かったです。
最終的には全然ハッピーエンドではなく、どんでん返しが2つほど。
2つ目がかなり「エ?」って感じで、どうなってるのー?って聞きたいです。
この作家さん、「空飛ぶタイヤ」がとても面白いそうなので、また読んでみたいです。

そして、3冊目音符


■セカンドバージン  大石静

これも、友人に借りた本です。
文庫の帯に、鈴木京香さんの写真がついてました。
NHKのドラマで放送されていたようですねテレビ
これは、45歳の仕事オンリーの女性(バツイチ、19歳の時の子供有り)と、
27歳の既婚男性(金融庁キャリア→独立して証券会社経営)の恋愛物語です。

うーん、でもね、これもね、ちょっと感情移入できないのですよ。
だれも近くないの(笑)
るい(45歳女性)は、ものすごく仕事が出来て、とってもキレイで、
でも恋愛は苦手で、離婚以来好きになった人は居なくて、
で、すごく高貴でプライドも高い女性きらきら
まずもって、とっても遠い存在だし、何だろう・・・あまり好感も持たないんですよね。

行(27歳男性)だって、仕事とかはさておき、何となく家庭をうまくやっている風に装う、
事なかれ主義な男性ってものすごくたくさん居そうなんですが(笑)でも、
そんな2人が出会って、急激に惹かれあって、誰も止められないような恋愛に
落ちていくなんてね・・・ふーん、って感じ(笑)

あまりに前ぶれなく恋に落ちるので、何がそんなに惹かれあったのかってのが
イマイチ分からなくて。しかも、恋愛が始まるまでは、いつでもるいさんは
上から目線だし目

最初は読んでいてイライラしたマリエさんのほうが、まだ共感できました。
そんな人、少ないのかなー?
ただ単に、チョットお馬鹿だけど、天真爛漫で、素直なんだと思うんです。
だって彼女、やっぱり被害者ですよね・・・。
(自分に足りない部分があったとしても。)
でも、決定的な落とし方をしたので、その後怖いなーと思いましたがほえー

私的には、ありえない終わり方にせず、(マフィアが・・・とか^^;)
何にも無くなった「行」とでも、寄り添っていくことを選んだ「るい」であれば、
2人を応援したかったなーと思ってしまいました。
そのためには、マリエさんへの慰謝料とかもちゃんと払ってね。
そしたらみんなある意味幸せなんだからいいんじゃないかなーと。
だって、マリエさんは、なんにも無くなった「行」なんて要らないでしょ?
要らないものに固執していても、いい未来は無いと思うんですよね。

なんだろう。だれにも共感できないのに、色々考えた本でしたね。
あ、猫ちゃんのレタス君が可愛かったです猫

で、次の本。


■ストーリーセラー  有川浩

これは、アンソロジー(複数の作家さんのオムニバス本)の文庫で最初、出会いました。
その本の名前も、「ストーリーセラー」で、これは1~3まで出ています。
全て読みましたが、私は1がとても好きで、自分でも購入しました。

このアンソロジー第一弾には、伊坂幸太郎、近藤史恵、有川浩、佐藤友哉、本多孝好、 
道尾秀介、米澤穂信と、そうそうたる面々が顔をそろえています。
私はこれを読み始めるときには、道尾さんのを読みたくて図書館で借りたんですが、
読んでみるとどの人のも面白い上向き矢印
近藤さんのが特に良くて、これが「サクリファイス」のスピンオフだったので、
そのまま「サクリファイス」にのめりこんだってのがあるんですよね。
今のところ、一番好きな小説です黄ハート

そこで、有川浩さんの「ストーリーセラー」もすごく感動して、
その後有川さんの小説は何冊か読みました。
「レインツリーの国」「クジラの彼」「阪急電車」「海の底」「空の中」など。
でもやっぱり、「ストーリーセラー」が一番だな、と思ってます。
(2番目は阪急電車かなー。)

そのストーリーセラーが、書き下ろしも加えられ単行本化されたということで、
是非読もう!と思ってました。
ストーリーセラー1の短編はsideAとして納められており、それに新たにsideBが
足されています。なるほどー、そう来たか!という感じでしたスマイル

最初、理解するのにチョット時間がかかったんですが(理解力低いです・笑)
最終的には、有川さん自身のことにも重なる気がして、どこまでが本当で
どこからがフィクションなのか、微妙なところがまたいいな、と思ったり。
それにしても、何度も書くようですが、有川さんの書く男性って、タイプだわー・笑
やや強引なんだけど、実はとってもソフトで思慮深くて、甘くて素直でカワイイ目がハート
好きですねーーー。

読む順番めちゃくちゃですが、「塩の街」が予約できたので、
図書館に取りに行こうと思ってます。これで自衛隊三部作、読破になりますね。
それ以外にも、有川さんのは4冊ほど予約していますが、そのうち2冊は100人超え
なので、まだまだ順番は回ってきそうにありません。
でも、時間をかけて、有川さんの本(と、湊かなえさんの本と、近藤史恵さんの本)
はすべて読みたいなーと思っています。
私、結局女性の作家さんが好きなのかなー?


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最終更新日  2011.06.01 22:57:51
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