|
カテゴリ:映画
試写会会場の映画館は、国道沿いのジャスコの入っている複合ビルの地下にあった。街中からそこに至るには、袴線橋を渡らなければならない。登りの角度の不安もあったが、「え~い、ままよっ」と自転車で越えることにして出かけた。
夕暮れの橋のたもとに辿り着くと、それは「自動車専用道路」だった。仕方なく道路の下を大した期待もなく走っていくと、ちゃんと歩行者・自転車用道路があり、踏切を渡ると硬化プラスチックのシェードで守られた通路もあり、そこを抜けてすこし登ると、国道に至り、映画館はすぐそこだった。 会場はシネコン特有の急傾斜の座席で、8~9割が女性(そのほとんどが一人)と思われ、数少ない男と見たのか、見知らぬおじさんが隣に座ってお互い映画に集中できる体制を整えた。 上映前に、主催元の青森テレビのアナウンサー(TVCMで見たことがあるだけで名前は不明)があいさつをした。なんだか、これから昔解散した超有名バンドのシークレットギグが始まるような予兆だった。 「アオグラ」は、青森県の十和田市の工業高校を卒業した主人公をとりまく卒業後の一日を描いたもので、昭和43年の時代設定で、なつかしの昭和が随所に出てきたが、全編青森弁で、ほぼヒアリングはオーケーで、笑うところは周囲の方々と同時に笑った。しかし2箇所ぐらい「ワンフレーズまったくわからないところ」があった。仕様がない。 午後9時前に映画が終わり、踏切で永遠と思えるほど長い貨物列車が暗闇に吸い込まれていく様子を見て、帰った。もうすでに、夜風は冷たく感じられるようになっていた。 映画の中で、高校時代続けていた野球も就職もなくなり、何がしたいのかわからない主人公が、 この一日でつかんだのは、『カモンベイビー』(来るならどんと来い、といったところか)に表される「混沌の中での前向き」だと思った。何か教訓を得ようとは思ってはいないが。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2006.09.22 09:51:10
コメント(0) | コメントを書く
[映画] カテゴリの最新記事
|