|
カテゴリ:昔話
電車や車で鉄橋や橋を渡ることはたまにあるが、歩いて渡ることは、あまり無い。気が着かないうちに国道の下にある河川を跨いでいることはあるかも知れないが。
誰かが整備した道路なんかを自転車や歩いて行ったのでは、探検でも何でもないという子供の気概なのかどうなのか思い出せないが、道なき道、通路とは呼べないような家と家の間の狭い隙間、そして本来は汽車か電車しか通れないはずの鉄道をそれこそ好き勝手に進んだころがある。 鉄橋の渡り始めは、向こうに鉄橋の終わりがしっかり見えたし、走らなくても5分もあれば渡りきれる自信があった。 しかし、鉄橋の線路の中の枕木の板ごしにはるか下を流れる水量の少ない川が夏の光にきらめいて軽いめまいを覚え、眼の錯覚でどんどんスピードが上がっているように感じ、ふと怖くなって後を振り返ると、列車の姿が見えてびっくりし、限りなく走るように歩き、時折、枕木の板が折れて無くなっているところに足を踏み外さないように気をつけて、何とか渡りきって、暫くしてから列車が通り過ぎ、通り過ぎ様に車掌に睨まれた。 今は、鉄橋を歩いて渡ることは無い。「安全な冒険」という相反する課題を掲げて、少し危険な冒険を仕事でしてみたり、まったく安全な野外活動をしてみたりする日々である。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2009.06.07 18:52:47
コメント(0) | コメントを書く
[昔話] カテゴリの最新記事
|