チェルノブイリ事故6年後のキエフ市内の学校から(風上約100キロ)ほとんどの子が身体が弱くなっていて、病気です
NO.121 チェルノブイリ事故6年後のキエフ市内の学校から(風上約100キロ)--ほとんどの子が身体が弱くなっていて、病気です-- |Posted:2011/05/26 10:38|NO.121 チェルノブイリ事故6年後のキエフ市内の学校から(風上約100キロ)--ほとんどの子が身体が弱くなっていて、病気です-- (05/26) 以下は、1992年7月に、キエフ市内の高校教師レシチコ・ヴァレンチナ先生が、学校での子どもたちの様子について書いて下さった文章からの抜粋です。レシチコ先生は子ども病院付属学校でも教えておられ、事故後プリピャチから移ってきた多くの子どもたちとも接しておられました。 「私は、30年間、普通教育の学校で働いてきました。そして、そのうち15年間は子供病院付属の学校でも兼務して教えてきました。教科は、ロシア語とウクライナ語です。職務は教務主任です。」 「チェルノブイリ原発事故が起きてから、ここ5~6年、呼吸器系や胃腸系の病気に苦しむ子どもの数が急激に増えています。アレルギーや皮膚の病気にかかる子どもはたくさんいます。 私は、お医者さんではないので医学的側面から子どもたちの健康状態について判断を述べることはできません。けれど、教育者として次のことを感じています。子どもたちは、一層精神不安になり、またほとんどの子が身体が弱くなっていて、病気です。 学校から全クラスの子どもたちを子ども病院へ連れていき、検査を受けさせました。重い軽いの違いはあるけれど、すべての子どもたちが何らかの病気にかかっていました。すっかり健康な子どもは一人としていませんでした。子どもたちが外見のように活発で、屈託のないままであればいいのにと思います。 授業に行くと病気予防のシステムや治療について考えずにはおれません。 大した規模ではありませんが、次のようなことを行っています。夏休みの間、子ども病院のサナトリウムで、子どもたちを詳しく検査したり、治療したり、食事療法を行っています。夏の間、約200人の子どもたちが、子ども病院で健康を回復します。けれど、明らかに医薬品は不足しており、完全に検査し治療するための設備は充分ではありません。 病気の子どもたちがこの先健康になるかどうか、何とも言えません。ですが、子どもたちの未来を信じたいのです! 水、食料がきれいになりますように。子どもたちが恐れないで森や川や草原に行けますように。そして、大地で遊んだり、川で泳いだりできますように。」(而立書房刊『ジュノーさんのように』第2巻「チェルノブイリからきた医師と子どもたち」155頁~157頁、レシチコ・ヴァレンチナ「子供は病気のことを忘れてしまう」より) 以上は、風上約100キロのキエフ市内の6年後の状態です。 「年間20ミリシーベルトでは、がん増加率は1%程度にすぎない」ということが広島・長崎での長年の健康調査から言え、したがって「喫煙などのほうがよほど害が多い」ということも医学上は正しいのかもしれません。しかし、お医者さんでない人びとにとっては、「がん増加率1%」の裏でどれほど多くの人が検査に一喜一憂しているかといったことも含めて、さまざまな人生上の苦難がわが身のこととして迫ってきますので、そもそも「がん増加率はせいぜい1%程度にすぎないから、安心するように」と言われると、「だから医者なんて信用ならねえ」としか感じようがなくなります。大体、健康「調査」なんていう用語自体、「バカにするな!」と感じますよね、当たり前の人間なら。それに、そもそも、このような一大健康危機にあっては「こうすればよいのです」と健康への道を指示してくれる人こそがお医者さんのはずだ、という医学に対する漠然とした信頼感がまだ一般民衆の間にはあるのです。「怒り」は「信頼」の裏返しの表現であるのかもしれません。 ちなみに、キエフ市は年間1ミリシーベルト以上の地域には含まれていません。 放射能からは、取るものも取りあえず避難しなければなりません。次に、直ちに「解毒」しなければなりません。被曝時には医療は空白となります。すぐに「解毒」を! ヒロシマ・ナガサキの経験を活用して、健康への道を歩んでください! *************************************** 「梅ドみ」募金にご協力ください。「梅ドみ」とは、梅干し、ドクダミ、味噌のことです。広島の製造・販売元から利益を度外視した価格でご提供いただき、福島へ送り届けています。 ジュノーの会では、ヒロシマ、ナガサキでの被爆後、健康回復を果たした人々が試みた「民間療法」の中から、代表的な養生法をフクシマの人びとにお送りしています。それは、「梅ドみ=梅干し・ドクダミ(茶)・(府中)味噌」を中心に、すりごま(黒)、自然塩(天日塩)、だし昆布、ワカメ、かき葉、ほうじ茶、さらに、無農薬玄米、青のりなどです。(梅干し・味噌・無農薬玄米等については、各家庭からのご提供のほか、製造・販売元からも格段のご奉仕をいただいています。) ジュノーの会の郵便振替の口座番号は以下のとおりです。 郵便振替=「01370-0-29460・ジュノー基金」 口座名義はジュノーの会ではなく、「ジュノー基金」です。通信欄か空白に、「梅ドみ」と明記してください。福島へ、梅干し・ドクダミ・味噌を中心に、「解毒」のための必需品を送ります。 梅ドみ 3/28~5/25 残高 -147,087円 収入(梅ドみ募金)973,127円 支出(購入分)1,120,214円 (内訳) 味噌 1,380kg 435,800円; 梅干・醤油 193,521円; 十穀 24,549円; 無農薬(無化学肥料)玄米 30kg 12,900円; 無農薬(化学肥料半減)玄米 60kg 22,600円; ドクダミ(茶)、青のり、ごま、塩、ウーロン茶、ほうじ茶、かき葉、ワカメ、昆布、ニンジンなど 275,518円; 漢方入浴剤・貼薬材料 12,495円、段ボール、フリーザバッグ、テープ、はかりなど25,561円;運送費 117,270円(34回分) (5/25) 第34便(段ボール3箱) 内訳:1)味噌20kg、ニンジン40本、ピーマン12袋、青のり5瓶 2)白菜6玉、たまねぎ16個、ニンジン10本、ピーマン2袋 3)味噌20kg、たまねぎ20個、ニンジン10本、赤穂塩1袋、青のり2瓶、ピーマン8袋いま、私たちは何をすべきか。 大筋だけをズバリと言わせていただく。 まず、初期の医療空白の時代には、呆然と待っていたりせずに、ヒロシマ、ナガサキ、チェルノブイリで効果があったと伝えられる療法を可能な限り試みることである。 次に、政治方面の努力を急いでもらって、一日も早く「全科無料定期検診制度」と「全科無料治療制度」を確立すること、そしてそれを守り抜くことである。そのとき、初めて、現代医学は力を発揮するのである。 (「ジュノーさんのように」第116号より)