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カテゴリ:杉山千佳(子育て環境研究所)
Mさんに勧められた「ライラの冒険」を観にいった。
主人公の女の子が、生意気そうで、でもチャーミングで勇敢で わたし好みの子でした。 ニコールキッドマンも、意地悪な感じが、とてもよく出ていて いい感じでした。 魂が動物の姿をして人間に従っているという想定も わたしはかなり気に入っていて、 何の動物だといいとかわるいとかっていうのも、たぶん 全然ないのだと思うのだけど、 子どもは何の動物になるかがまだ定まっていないから 「こども」だっていうのも、なるほどーと腑に落ちた。 悪い大人たちが子どもをさらって魂との切り離しを 強行しようとするのも、ファンタジーの世界とは思えず ものがたりってのは、わかりやすい「象徴」なんだよなーと、 改めて思った。 映画のなかで、ニコールキッドマンが自分の魂である サル(?)を痛めつけるシーンがあって、 「それは、自分の魂を自分で痛めつけることなんだよな」 と、ちょっと素に戻って思ったのだけど、 それは、たぶん、一番やっちゃいけないことなんだよな・・・ 彼女(キッドマンの役)は、そうしてしまうような 何か深い理由があるんだろうな・・・・と、思った。 わたしが、わたしであるために。 いろいろな物語のなかで、 「わたしがわたしでなくなるなら、いっそ殺して」 と懇願する主人公を何度も見た。 「プライドが高い」とかいうものではなくて、 なんというか、 もっと大切で、もっと根源的な感じがする。 (「お前が消えて喜ぶものに お前のオールを任せるな」 に通じる感じ。つくづく、「魂を売り渡す」ような行為は したくないものだ) いずれにしても、真実を告げる羅針盤ってのは、いいね。 これまた友人に勧められたホーキング親子作の 『宇宙への秘密の鍵』(岩崎書店)を読み終え、 今は、『秘密の花園』(福音館書店)を読んでいる。 親からの愛情をまったく受けずに10歳まで育てられて しまった主人公が、両親の死をきっかけにイギリスのおじ さんの家に引き取られる・・というお話。 かつて読んだはずなんだけど、大人になって改めて読むと ほんとにおもしろい。 作者の意図が、なるほどーという感じで伝わってくる。 そして、通勤の電車の中で読んでいるのが 須賀敦子さんの『トリエステの坂道』。 イタリア人の男性と結婚し、その家族たちとの交流を 静かに、淡々と記す筆致は、気持ちを静かにさせてくれる。 そういうものを、栄養にして、 「わたし」をつくっていきたいな、いくつになっても。 だども、ゴールデンウィークは、原稿書きの日々でもある んだよね。 わたしの本は、「おはなし」にならなくて、(そんなセンスが なくて)、ちょっと残念なのだけど、まあ、ものすごーく 実用的な内容を書くんだけど、行間には、じわっと「ものがた り」が漂っているような内容にしたいわー・・・・ なんて、今思いました(笑)。 ・・・・・・・・・・・・・・・・ 気持ちや思いを、存分に広げて広げて、 ゆるやかなネットワークをつくりたいと、昨年度は 思っていて、そういう風のような動きをしてきたのだけど、 今度は、着地点がほしいというか、 足元を固める、確実さを、自らに求めています。 深掘りの日々。 だって、深く掘り下げないと、高くジャンプできないでしょ? お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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