「西の魔女が死んだ」の作者梨木果歩さんは、河合隼雄
さんの秘書をしていたことがあって、たまたま書いた
おはなしを河合さんに見せたら、河合さんが出版社に
送っちゃって、本になっちゃったんだって。
それが「西の魔女が死んだ」。

「才能は発見されるのよ」
って、瀬戸内寂聴さんも言ってるんだけど、
紫式部だって、発見されたのよ。
どうしたってそうなのよ。

ってな話をしていたら、

「杉山さんだってそうじゃないですか」
と芦澤に言われた。

「へ？」
「普通ライターは国の審議会の委員にはなり
　ませんって」

あ、そうか。。。
それは、かなり珍しいパターンではあるよね。。。

わたしは専業主婦のことがわかる人ということで、
お呼びがかかったのだけど（そのとき一度だけ、
河合隼雄さんを見た）、あとで、有名な漫画家さんに
お願いするか、わたしにするかで事務局が議論した
という話を聞いた。

梨木さんや紫式部には及ぶべくもないが、
でも、みつけてくださったのは、間違いがないね。

そのときの議事録を丁寧に読んでくださり、
女性と年金検討会に意見発表者として呼んでくださっ
た方もいた。

どこでどんなご縁がはじまるか、ひろがるか、
わからないものだ。
ありがたいことだ。

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今日は、４つ葉公式サイトやタウンミーティングの
打ち合わせで、當間さん、石山さん、武田さんが
セレーノに来てくださった。

昔昔のセレーノのパンフレットをひろげていたら、
なつかしのコンビの「ら・く～る」というコミュニティ誌
の表紙が掲載されていた。

「ら・く～る」というのは、育児用品メーカーのコンビ
さんが、ユーザーであるお母さんたち向けに年４回発行
していた８ページ程度のコミュニティ誌だ。

創刊当時から紙媒体からサイトに移行するまで
（サイトに移行してからも数年やりましたが）、
制作をセレーノでやらせてもらっていた。

企業さんとのはじめてのがっぷり四つにくむお仕事だった
し、担当者のみなさんはみんな同世代の女性たちだったし、
本当に楽しい仕事だった。

「あ、ら・く～る！　わたし読んでました」
と、武田さんが声をあげた。

「ほんと？　あれ、わたしが作ってたのよ！」
とわたし。

「ええ！そうなんですか？」

武田さんが「ら・く～る」を読んでいた頃の赤ちゃんは
今、小学３年生なんだそうだ。
はーなつかしい

「武田さんは、知らないうちに洗脳されっぱなしで
　４つ葉にたどり着いていたのね・・むふふ」
と、ちょっと愉快だった。

こういうご縁も、ほんとおもしろいな。

芦澤さんも、石山さんも、當間さんも、武田さんも
わたしがみつけて、仕事を頼んだ。

光るかどうかは、これからだ。

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ら・く～るもそうだけど、ライターしながら
そのとき、そのとき、心がけていたことは、
「他の人とは違う仕事」ではなかったかと思う。

わたしにしかできない仕事。

「杉山さんはご存知だと思うけど、署名原稿になると
　単価が下がるんですよね」
と、業界通の當間さん。

署名原稿だから単価が下がるというよりも、もともと
そんなに高くないし、署名原稿を書くようになると、
なんでも書きます状態ではなくなるので、仕事が減る
のは、間違いがない。

「わたしにしかできない仕事」をしてきたら、
署名原稿となり、お金とはとんと縁遠くなってし
まった（笑）。

ま、全然平気なんだけど。


わたしには、わたしの歩んできた道があって、
それは、何一つ無駄ではなかったし、
それを生かすために、今があるのだと、

でなければ、そのときがんばってた昔の杉山千佳に
恥ずかしい。

より、クリアに鮮明に、自分のやりたいこと、
やるべきことを精査していきたいな、と思う、
この頃なのだ。