|
カテゴリ:杉山千佳(子育て環境研究所)
今日は事務所で、芦澤が
「とんねるずだったら、タカさんノリさんどっちがいい? ってことになるし、キンキキッズだったら、剛、光一 どっちがいい?ってなるじゃないですかー」 とか言うので、 「何言ってるのよ。比べちゃだめ! インクルージョン!! キンキだったら、二人まとめて面倒みるって」 と、ゲラゲラ笑いながら、午後、厚生労働省に向かった。 そう。今日は少子化対策特別部会があるのだ。 今朝の朝日新聞にも記事が掲載されていたように、 これまでの議論も大詰めを迎え、いよいよ 「次世代育成支援のための新たな制度体系の設計に向けた 基本的考え方」のとりまとめに入っているのだ。 これに先立ち、福田総理が舛添大臣に注文を出された。 「長年の懸案である保育サービスにかかわる規制改革に ついては、利用者の立場に立って年内に結論を出して ほしい」。 うーん。年内ですか・・・。 で、出されたのが、「準市場メカニズム」という考え方だ。 現状の保育サービスは十分とは言えないわけで、質と量の 拡充が必要だが、だからといって、保育サービスに純然たる 市場原理を持ち込むのは、危険だし、疑問。 なので、「公的性格や特性も踏まえた新しいメカニズム」を 基本に、新しい仕組みを検討していこう!というわけだ。 今日の議論では、規制改革会議の基準を緩和して、 裁量を市町村にゆだね、 利用者のニーズに合わせて、どんどん数を増やして いったらいいじゃないか という意見に対して、 親のニーズと子どものニーズは違う。 すべての子どもの健全な成長が必要だ。 とか、 地方分権だ、地方の特性を生かすだ言いながら、 地域格差が広がったらどうするのよ? とか、 いろいろな意見が出された。 とりわけ、ある大学の先生がおっしゃった、今の若い人 たちの保育に対する無知ぶりの指摘は、わたしも同感だ。 保育園と幼稚園の区別もつかないとか、 認可保育園より認証保育園のほうが質が上だと 信じきっていたとか、 子育てする気あんのかよ! って感じ。 それは知らないけど、子供服のブランドの名前は むっちゃよく知ってたり、最新式のベビーカー情報は ばっちりだったりするんだろうか? そんな恐ろしい状況のなかで、「直接契約」なんて 仕組みを導入して、果たして、今どきの親は、ちゃんと 選べるんだろうか? 「つよちゃん似の保育士のいるあの保育園へ・・・」 とか、やっちゃわない?大丈夫? (って、それは、オレだけ?) 何でもかんでも福祉の心で受け止めてしまう保育園が、 親のニーズに振り回されて、毅然とした態度がとれず、 延長やったり、病児保育やったり、地域子育て支援 やったり、親のグチを受け止めたり、もろもろやって、 結局「保育の質」がおろそかに・・・なんてことに なったりしない? 大丈夫? なので、質量の拡充に対応して、 ・保育サービスの従事者である、保育士の人的確保の 問題をもっと掘り下げてほしい ・ここで言う「サービス」というのは、市場原理の「サー ビス」とは性格を異にするので、きちんと定義づけを して、話にはいってほしい ・準市場メカニズムのなかで、親が適切にサービスを選択 できるよう、アドバイスしたり、コーディネートのお手 伝いをする役割に注目すべき ってなことを発言させていただいた。 こうしたとりまとめの報告書づくりの議論に加わるのは 初めてのことではない。 一生懸命議論して、ああでもない、こうでもない・・・ と一字一句にみんなでこだわって、本当はこう書いて ほしいのだけど、そうすると、誤解を受ける可能性も あるから、こういう書きぶりで・・・みたいな、 生きた文書、生かす文書にするためのやりとりもすごく するのだけど、正直、 「ああ、いったい、何回こんな作業を繰り返したら 前に進むのだろう・・・。がおー」 という気持ちが起こらないでもない。 でも、でも。 みんながいろんな方向から、あきらめもせず、粘り強く 球を投げ続けてきたから、ここまで成熟した話し合いに まで進めたのかもしれないね。 言い続けるしかない。 ページをめくるように、がらりと変わることはなく、 徐々に徐々に、でも確実に変化してきている。 (少子化のスピードや子育て環境悪化のスピードの ほうが、早いのが気になるが) ここで、がっつり、ちゃんとやれば、 オンナはヤルと思うよ。 仕事も子育ても。 それは、40代世代の話でも現在子育て中の30代世代の 話でもなく、これから結婚しようか、子育てしようか の世代と、近い将来、就職して恋愛して結婚して家庭 を築きたいなーと思っている世代の「オンナ」の話。 だから、子育てで苦労しちゃったり、仕事をあきらめ ちゃった、今のママたち(わたしも含む)は、 「今の若い子ずるい」 なんて言っちゃダメだし、 「わたし達はこんなに苦労したのに」 って、意地悪してはいけないのだ。 (されたら嫌な気分だったでショ。あっという間よ、 当事者でなくなるのは。その時あなたは何を言い、 何をするか、だよね) 終了後、傍聴に来られていた當間さんと行政関係の 出版社にお勤めのOさんと合流。 ドトールで4つ葉タウンミーティングの打ち合わせ を少しする。 Oさんは、 「去年同様、今年も4つ葉のタウンミーティング、 お手伝いしますよ!」 と言ってくださった。 ありがとう!! 5月中にはたぶんまとめられるこの「基本的考え方」 を利用者が読んでわかるようななんか、簡単な ペーパーでも作って、4つ葉で配れないかしらん・・ って本当に思っちゃいました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
May 9, 2008 11:09:28 PM
コメント(0) | コメントを書く
[杉山千佳(子育て環境研究所)] カテゴリの最新記事
|
|