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カテゴリ:杉山千佳(子育て環境研究所)
杉山です。
インターンシップでセレーノに来てくださっていた学生 さんと話をしていて、お父さんとの関係作りに結構苦労 している状況を聴いて、ちょっと考え込んでしまった。 我が家は、出産が早かったので(夫25歳、わたし24歳で親 になる)、インターンの学生さんと我が家の息子はほぼ同 世代だけど、両親の年齢は若干上のようだ。 「お父さんがねー。お母さんがかわいそう」 というひとことで、だいたいの家族の情景が浮かんでしまう。 息子は、絶対的に母の味方のようだ。 彼らの話を聴いている限り、「父親、お前、何やっ てる。仕事に逃げんな」と、わたしは思ってしまう。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 社会が変わるにつれて、人々の生き方も変わる。そのため には、それぞれの人が自分の生き方を変えるための努力を しなくてはならない。 私たちの父親は、ともかく働いて妻子を食べさせる、という だけで、父親としての役割を果たしたことになっていた。 しかし、今では、家庭内における父親の役割はもっと重く なっている。西欧型の父性を持った父親を、子どもたちは 期待しはじめている。 子どもが学校に行かなくなり、父親に対決を迫ってきて はじめてあわてふためいて頑張るよりは、それまでに、 父親としての生き方を少し変えるように努力する方が、 問題を未然に防げることになるだろう。 (『子どもと学校』河合隼雄 岩波新書) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ いま、40才前後の「お父さん」は、西欧型を期待され、 いろいろな父親像を模索している途中なのかもしれない と、思う。 彼らは、マガジンハウスの「ポパイ」とか読んで、デートの ときのお店選びから、会話から、洋服から、何から何まで マニュアルにしてもらった人たちなので(笑)、 子育てにも、マニュアルが必要なんだろうな。 でもって、とんちんかんな「学校選び」とかやっちゃってる んだろうな。 (お願いー。自分のアタマで考えてー) そういうので、仕事はやってこれてるみたいなんで、 仕事はそれでなんとかなるんだなあ・・・すごいなあー あるいは、子育てなんて「余技」だと思って、真剣に 自分のアタマで考えることをやめてるのかもしれない。 いずれにしても、子どもたちは、「お父さん」に 期待している部分が結構大きいことを感じるし、 「ちゃんと見ている」。 まずは、「それって恐いことだ」と認識できる感性がほしい。 会社みたいな査定はないし、お給料のようなわかりやすい 評価はないけれど、わかりづらいから、もっともっと恐いのだ ってことを、肝に銘じる感性ってヤツ? 持っていてほしいなー・・・。と、思う。 というより、「願わずにはいられない」(子どもたちのために)。 もちろん、わたしが鈍いだけで、 「実はちゃんと持ってるよね。オトコはーなんて、十把ひとか らげで言っちゃって、失礼しました」 と思う男性のほうが、(わたしの周りには)多いのは確かなん だけどね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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