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カテゴリ:杉山千佳(子育て環境研究所)
杉山です。
この前の日記にも書いたのですが、今、ダライ・ラマに 関する本を読み漁っている日々です。 もともと仏教には興味があり、空海や親鸞、蓮如の本など 読んだり、玄侑さんや梅原猛さんの本も読んでいるのですが、 (うーん・・・わたしってかなりおじさん入ってるね) 「ダライラマは、ほんものだ」と、目からうろこの連続です。 「愛と思いやりが大切です」 ということを繰り返し述べているのですが、 ただし、「思いやりが大切だ」といつも言っているからと いって、思いやりがもてるわけではありません と、断言しているのです。 瞑想や勉強、議論など、チベット仏教の厳しい修行の果てに 習得できるものなのだと、当たり前のようにおっしゃるわけ です。 そこらの「スピリチュアルヒーラー」のゆるゆるいやしとは、 まったく違う。 究極は、ダライラマの自伝です。 こ、こんな過酷な運命の中、この人は生きてきたのか・・・ と、胸打たれます。 しかも、翻弄される日々の中、勉強と修行は決して怠ること なく続けてこられたわけで。 そんな人生を生きてこられたその人が語る 「愛と思いやり」のとてつもない深さに、 愕然としてしまうのです。 どうにもならない日本の報道などは置いておいて、 今、世界はどうなっているのか、 例えばダライラマのことを各国の 人たちがどのように思っているのかについて、 (リチャードギアはじめ、アメリカのセレブの間で、彼が 絶大な人気を誇っていることは、周知ですが) 色眼鏡なしに、冷静に見てみると、「世界」という ものが、まったく違うものに見えてくる予感がします。 ・・・・・・・・・・・・・・・・ 先日、子育て支援の話をしていたとき、 「子どもを産んで、『こんなはずじゃなかった』ってショックを 受けるのは、普通じゃないですか? 子どもを産むって、これまでの人生観ががらっと変わるぐらい すごい経験だと思いませんか? それで落ち込むなら、どん底の底まで落ち込んだらいいと 思います。 そこから得られるものって、実はたくさん!あるはずです」 というようなことを、せきを切ったように語ったのでした。 われわれ子育て支援者は、生まれたばかりのとほうもない 「いのち」そのものを突きつけられ、うろたえる彼女、彼らの 葛藤を見守り、 上手に再生していくプロセスをともに生きる人、 でしかない。 「ゆるゆるいやし」で、適当に相槌を打ったり、表面だけの 共感をしたりして、傷の痛みをその場だけ忘れさせるような 対応をするんじゃなくて。 あ、そんな簡単なことに、どうして今まで気がつかなかった んだろう?と、そのとき、思いました。 このメッセージが、どこまで届くかわからないけれど、 「子育てでつまずくわたしって変?」 と、もし悩んでいる人がいたら、 「つまずかないほうが変だって(笑)」 と、思うし、 「おしゃれ育児なんて、虚業よ」 と、言う。 「上手につまずいて、じょうずにはいはいして、じょうずに 立ち上がろうねー」 子どもと同じ。はいはいの時期にいろんな筋肉使ってる。 それが、立って歩くようになったとき、ものすごく活きてくる (by石山恭子)。 「生きる」ってそういうことじゃあないのかな? そうやって考えていくと、「子育て支援」って、ものすごく 奥の深い仕事だなと、思うよね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
November 24, 2008 11:25:34 AM
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