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カテゴリ:杉山千佳(子育て環境研究所)
杉山です。
先日、とある情報誌の取材を受け、コメントを 求められました。 「杉山さんにお目にかかる前に、お母さんたちに来て もらって座談会をしたんですけどね、 そういや、子どもたちはみんな、ゲームやってました。 あんな小さな子が?って子までゲームやってましたね」 との情報提供に、 「う。託児もつけずにグルインしたのか・・・」 と、思ったのだけど、これはわたくしの言うべきこと ではない、と思ったので、黙ってスルーしました。 幼い子どもを持つ母親に意見を聞きたいと思うなら、 託児はつけるべきだ。 でも、通常「子どものいない暮らし」に慣れきっている 大人のみなさんは、そこまでは思い至らない。 それなりに仕事のできる、マーケッター的立場の人がいる なら、「託児をつけないと、クオリティは保証できない」と 言うだろう。 が、今回は、まあ、限られた予算の中で、ルーティンの ひとつにたまたま「子どものいる環境」が入ったので、 そこまで思いいたる余裕がなかったのであろう。 そんなとき、どうするか。 大人の世界は危険がいっぱいだ。 親は子どもを守りながら、生きていかなくちゃいけない。 「それなり」にいろんなことを思ったり、考えたりして いる親なら、たぶん、託児がついていないと知った時点で、 参加を断るんじゃないのかな?と、思った。 子どもたちがわいわいしているなかでは、 集中して、いい意見は話せない と、想像できるし、 託児を用意してまで話を聞きたいってワケでもないのね、 わたしの意見ってその程度なのネ・・・ とも、思うだろう。 「わたしの意見が聞きたいなら、託児を用意していただけ ませんか」 と、事前に頼むこともできるだろう。 で、託児がついていないとわかっていても、 なぜか子どもを連れてのこのこと都内の会社の、 子連れへの配慮は当然ながらまったくない会議室に やってきちゃうような、「それなり」の 親ばかりがそろった座談会になってしまうわけなのだ。 それが「いまどきママの声」かどうかは、 よくわからない。 そもそも「いまどきママ」なんているんだろうか? 場はみんなでつくるもの、とはよく言うが、 つくづく、設定者と参加者のキャッチボールでしか 成り立たない・・・ということを実感するのだった。 ・・・・・・・・・・ 「子どもを育てるのに必要な環境はなんでしょうか?」 という、本当に難しい質問を、屈託なく ぶつけてきてくださる若き編集さんに、 わたしは、いろんなことを思いながら、誠実に答えた。 特に、「子ども」に対して誠実に。 「お友達がみーんなゲームばっかりやってるような、 そんなコミュニティでは、子ども、育てたくないでしょう?」 「泣いたり、だだこねたりしたら、速攻で飴玉口に ほおばらせるような子育てしている人たちとは 一緒に子育てできないでしょう?」 と言った。 ものすごく若くして子育てを始めて、とにかく 子どもを育てるということに対して無知で、 「え?ゲームだめなんですか?」とか 「テレビに子守させていいと思ってました」とか 「回りに迷惑をかけるぐらいだったら、飴玉なめさせて 黙らせてました」とか 言っちゃう人にこそ、子育て支援者が、正しい情報提供を 噛んで含んで丁寧にしてあげてほしいけれど、 子育てに関する一般良識としては、 「ふつうはしないだろう、そういうことは」でしょう。 わが子に迷惑、 子どものお友達にも迷惑、 子どものお友達のママやパパにも申し訳ない。 もちろん、 ベビーカーが通りやすいように舗道が整備されているとか、 保育園があるとか、 安心してかかれる小児科医があるとか、 そういうことも、大事だけどね。 それだけじゃあないんだよ、子育てって。 ぢゃあ、どうしたらいいんですか? という答えは、おいおい、小出しにしていきたいと 思っています。 乞う、ご期待。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
January 18, 2009 11:53:37 AM
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