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カテゴリ:杉山千佳(子育て環境研究所)
杉山です。
昨日、ほとんどテレビをつけていなかったので、 米国務長官のヒラリーさんがどこへ行って、誰と会って、 どんな話をしたのか、全然わからなかったのだけど、 今朝届いた朝日新聞からの断片情報をわたしなりに 切り取ってみた。 ・横田早紀恵さんら、北朝鮮による拉致被害者家族との 面会に30分割く。 「(被害者家族のみなさんには)一人の妻、母、娘、 姉としても会いたい」と語っていた。 ・国際協力機構理事長の緒方貞子さんと会う。 ・皇后陛下と会う。 ・東京大学で学生と会う。 「強い女性」の秘密を問われ、 「大事なのは自分らしくやっていくこと。教育が自己実現 には重要だ。自分に正直に、自分にとって何がいいのか、 自分の夢をしっかり立って求めてほしい」。 世界をまたにかけて、「やってみせて」くれてるね。 ・・・・・・・・・・・・・・ さて、河合隼雄さんの『縦糸横糸』(新潮文庫)は、 産経新聞の大阪版に掲載されたコラムで、その時々の時事 情報を元に河合さんが感じたことや考えなどが、広く一般 の読者向けに語られています。 わたしが折にふれ気にしているネットや携帯電話との 関係についても、何度かお書きになっているのですが、 ちょっと興味深かったので、その部分を抜粋したいと 思います。 常に外とのつながりを求めつつ自己中心的である姿は、 自己に深く沈潜することによって他とのつながりを 見出してゆく態度とはまったくの対極をなしている。 現代人の特徴としての人間関係の希薄さ、まずさは、 その根本に自分の内面とのつながりのなさ、という ことがある。 自分自身が切れてしまっている。 自分の内界と切れてしまっているので、何とかして 外とのつながりによってそれを補償しようとするので ある。 このような姿は、たとえてみると、根から切られた 沢山の木が、互いに枝を絡み合わせることによって、 ようやっと立っているのに似ている。 辛うじて倒れずに居るが、やがては枯れてしまうこと だろう。 この空しい絡み合いを、ネットワークなどと呼んでいる のである。 (『縦糸横糸』2000.10.26のコラムより) だからといって、「ネットワーク」そのものを 否定しているわけではない、というのは、本書の ほかのコラムを読めばわかるのですが、 「ネットワーク」とか「つながり」とか言っても いろいろある、ということなのだと思います。 自分はどの「ネットワーク」に参加するか、 ってことなんでしょうね。 ちなみに、この本には大統領夫人時代のヒラリー さんの発言についてコメントしている文章もあり、 ヒラリーさん(とその背後にあるアメリカという国) を立体的に知る上でも、結構、おもしろかったです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
February 18, 2009 11:14:57 AM
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