杉山です。

もうお気づきの方も多いと思いますが、４つ葉ちゃんの
４歳の誕生日に合わせて高野さんから４歳の４つ葉ちゃん
が届きました。（プロフィールのところにアップしてあり
ます）
高野さん、ありがとうございます。
幼稚園に入園したのね

おお、子育て支援施策も急がないと、４つ葉ちゃんが
（うちの息子みたく）大きくなってしまい、支援の恩恵に
あずかれない事態になってしまう！

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で、今回の書評です。毎回なんかかたい本ばっかりもなー
と思い、月に１回はマンガでいってみようと思っています。

で、記念すべき、マンガ第一弾は、

『寿町美女御殿』山下和美著　集英社



彼女の作品はわたしが大学時代から好きで読んでたわけ
で、近年ますます円熟味を増し、すでに少女マンガの域は
とっくに脱していることは、ご承知のとおり。
「こんなふうに仕事を深めていくんだなー」と、
その人の生き方まで感心したりもしております。
「柳沢教授」も「不思議な少年」も大好きですが、
今回は寿町美女御殿。

寿町の橋の向こうの大御殿に住む美女たちと、下宿人の
若者たちが織りなす、ともかく面白い日々。

１０２歳のエリザベスおばあさんを主人公に、
嫁のミドリさん、その嫁のテイさん、その嫁（後妻）の
咲子さん、前妻の子どもの優子さん（OL）、玲ちゃん
（女子高生）が主軸になるわけですが、

みんな、キャラがしっかりしていて、そのぶつかりあいが
おもしろいのです。

特に気に入っているのが、嫁のミドリさん。認知症で
いつもは「嫁がー！！」とか「姑がー！！」とか叫んで
いるのですが、たまーに、ウルトラマンよろしく３分間
だけ正気に戻る、そのギャップに周囲はうろたえーみたいな。

どのキャラもまったく愛すべき人物に描いているところは
さすが山下さん。

エリザベスおばあちゃんは、８０年前、イギリスの王位
継承権を蹴って、日本へ駆け落ちしてきたということで、
とにかくやることなすこと破格。
まだまだ甘いわーと、自分の小ささを知ったりしています。

お気に入りのセリフをいくつか。

（玲ちゃんの修学旅行に乱入した御殿一家の面々。
オンナの群れのなかで、必死に空気を読んでいる玲ちゃんを
心配する嫁、祖母、大ばあちゃん（？）を前に、
エリザベスの一言）

「好きにさせなさい。人間群れてたって所詮は
　ひとりだってことに気づくまではね」

（クラスメイトの小柳さんを徹底的にいじめるボス
大志田さんのセリフ）

「私が何で小柳さんを苛めたかって？
　小者のくせに大物ぶるからよ

　私の友だちと私を見ながらヒソヒソやったり
　ゲタ箱に嫌がらせの手紙入れたり、小者らしい
　やり方で私にあてつけるうちは相手にもしなかった
　けど

　友人のHPに私のお母さんがホステスやってること
　バカにするカキコミしたのよ　匿名でね

　だから堂々と苛めてやったのよ

　私は別に何言われても構わないけど
　私の大事な人たちを馬鹿にするのだけは許さない」

見えないいじめのほうが、陰湿ですからねー。。。
（ってゆーか、無自覚・無邪気にやってる小者もいるし。
　理想論だけふりかざしてても、解決はできないしね。
　だから、エリザベス！！なのでしょう。マンガという
　表現媒体のすごさを痛感）


（下宿人菅平くんの大学に乗り込み、世界史の講義中の
　先生に講義するエリザベスの一言）

「歴史を好きなら　人間にも興味があるはずよ
　だって歴史は人間がつくっているんですもの
　だったらここに沢山の人間がいるんだから

　もっと人間に興味を持ちなさいよー！！
　先生が学生に興味を持ってないんじゃあ
　先生の資格なんかないわよ」


はっ。昨日は大学で講義だったんでした（汗）。
人間は好きですが・・・・。がんばりますっ。