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カテゴリ:杉山千佳(子育て環境研究所)
杉山です。
12日からしばらく安曇野を拠点にあちこちを訪ねる 旅をしてきました。 日本のなかで、そこにしかない、郷土の産業を守る拠 点にも行きました。 昭和55年ごろ、当時の町長の英断でできたそのセンター。 きょうびの民営化のあおりを受けて、この4月から、 「もう行政からのお金は出ませんよ」 と、宣告されてしまったようです。 「う。こんなところにまで・・・」 と、絶句しながら、いろいろうかがってしまいました。 「NPO法人にはしないのですか?」 「そういう話はもちろん出ていますが、いろんな人がいま すからね・・・。このままなくなってしまってもいいの ではないか、という人もおられるのです」 すごく、すごく大切な仕事なのに。 守り伝えてほしいのに。 「ファンは多いのでしょう?」 「ええ。全国各地の方からご心配いただいています」 (だったら、会員制とかにして・・・) (だったら、その、全国各地からみなほしくて、買いに来る とっておきの品々を、通販しては・・・) たぶん、そんなことは誰だって思いつくでしょうし、 つまりは「できない」理由があるわけね。 若者とよそ者にはなかなか門戸を開かないのだな。 と、なんとなく感じました。 いったい何が悪かったのか。 町長は滅びゆくその地のかけがえのない伝統工芸を、 ほんの数十年生き延びさせただけだったのか? かつては全国各地にあった、その技術も高度経済成長期に ほとんど消えていってしまった。 しょせんは滅びるものなのか? 今となっては、「よそ者」はなんとでも言えますが。 ここからいったい何を学ぶか。 もどかしさと、わたしの無力感と。 そして、「地域は元気です」という証もたくさんたくさん 手にして、しぶしぶ東京に戻ったのでした。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 旅先で偶然見たのは、NHKの生活ほっとモーニング。 http://www.nhk.or.jp/hot/2009/09/15.html 登山の心得についての番組でしたが、これって、 「人生の登山」にも通じるものがあるなあーと、しみじみ 思いながら見ていました。 道迷いを防ぐ7ヵ条 準備 (1)地図を見ながら登山コースを計画(必ず、誰かに 計画を伝える) (2)コース中にチェックポイントを作る(三差路、峠など) 登山中 (3)地図とコンパスでポイントをチェックしながら (4)GPSを利用する (5)ヤブには入らない (6)初心者はベテランに同行 もしも迷ったら (7)迷ったら5分以上考えて引き返す(すぐに引き返すと、 さらに迷うケースが多い) 実際の「山」と違うのは、目的も自分で決めるということ。 「何を登るのか?」というのも、自分で決めるということ。 「何のために」 「何をしているのか」 この2点をまず確認をして、おもむろに地図を作る。 わけですね。 ・・・・・・・・・・・・・・・・ 「天地人」を観ながら、「ナンバー2はしょせんナンバー2だ」 と、思ったし、 「プロフェッショナル」を観ながら、 「プロフェッショナルとは、向上心を持ち続ける人」 のことだに、つくづくと納得しました。 今日紹介する本は、 史観宰相論 松本清張 ちくま文庫 です。 実はまだ読んでいる途中です。 でも、やっぱ、今日紹介するのは、「コレ」でしょう ってことでぜひ、読んでみてください。 日本の政治はこれからどうなっていくのか。 民主党を選んだのは、わたしたち国民です。 子どもたちのためにも、この国の行方をしっかりと 見極める必要があると思います。 丸腰で何ができるわけでもないですから、いってい勉強は 必要だろうと思います。 道に迷って、ヤブに入るわけにはいきませんからね。 これは、松本清張さんの近現代日本史の特に宰相の在り方に ついての見方です。 たぶん、(読んでませんが)司馬遼太郎さんもこの手の本を お書きになってらっしゃるでしょうし、そのほか、いろいろ な方が我が国のありようを調べ、考え、文章にされていると 思います。 今日、どうしたこうした、明日、どうだこうだ・・・ で、一喜一憂するのではなく、大きな流れのなかで、 点である「今」、何が起こるのか、を知るための大切な ツールとして、歴史はあるのだと思います。 そんなものの見方を獲得したとき、ささいなことでは 揺らがない、自分がかたちづくれるのだと思います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
September 16, 2009 06:48:27 PM
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