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December 1, 2009
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月末おじさんの西川です。
(でも締め切りおくれて月頭のおじさんになっちゃった。すみません)

年末ですね。みなさまいかがお過ごしでしょうか。

流行語大賞には、まにあったかな~。
↑今日発表?


さて話題の「事業仕分け」についての議論は仕分け終了後も花盛り。NPOも分野によっては、あたふた。そこで、やっぱり火事場はいかねば、現場にはいって、感じてみたいと、先日、私も傍聴してきました。

一回見ただけで何かを言うのは、それこそ事業仕分けみたいで(失礼)あまりよくないかもしれません。政策決定が一部透明になったということだけでも意味があるというのが多くの人の声に賛同しつつ、仕事がなくなる~と不安な方に共感しつつ、下記、多少の感想を書かせていただきました。
お時間あったらご笑読を(長いよ)。

○長いので、まず要旨
1)議論のないところに公共性は発生しない。その意味ではとにかくものごとの決め方を変えようという今回のこころみは評価されてよい。「新しい公共」の模索として。

2)しかしいくつかの点で疑問ものこり残念。現場の声がどこまで反映されていたのか?疑問。

 △課題とその解決方法の検証の議論になりにくく、
  勝ち負けが先行していた
 △大きな方向性(グランドデザイン)が、ないまま
  の仕分けは、優劣が本来つけられるものか疑問。
 △天下りの問題と、その事業の必要性や効果がごっ
  ちゃに話されている場面もあった。
 △数字で表現できないものもふくめて、現場を知ら
  ない人に、その価値をどう伝えるか、はNPOにと
  って大きな課題
 △座り方がよくなかったなあ。

そんなわけで、「事業仕分け」について西川仕分け人の判定は……


本文。
----------------------------------


1)「事業仕分け、なかなかよいな」

「事業仕分け」の結果、私自身のの仕事もかなり影響を受けそうなんですが、しかし、やはり議論があるのはいいと思いました。
その理由は、「議論なくして公共なし」だからです。
友人の加藤哲夫さん(せんだい・みやきNPOセンター代表理事)が、以前、こんなことをいわれていました。

  「公共をつくる」という言い方に
  ちょっとひっかかるところがありま
  す。「公共性が発生する」という言
  い方がいいかと思っています。つま
  り、「公共」という実体をつくるの
  ではなく、「公共性」という関係概
  念が発生すると考えるのです。そう
  でないと、役所にはいつも公共があ
  るという話になってしまう。市民組
  織にはいつももうひとつの公共があ
  るという話になってしまう。そうで
  はないのではないか。私は、NPO
  は公益団体だなどという考え方に疑
  問を感じてしまうのです。
 --*注1

いきなり理屈ですみませんしょんぼり

私は、民主主義は多数決と学校で習い、学級会で多数決を経験してきました。
が、大人になってからそれは違うかもと、考えるようになりました。多数決は議論=合意形成の努力を放棄または破綻したときにしかたなく使うべき方法ではないか、と。

つまり、異論があってこそ、公共は生まれるということです。議論がないところに発見も気づきも合意もない。合意(納得)がないところに行動もありません。

合意とは、「その結論は当初私がのぞんだものではなかったが、なぜその結論になったのかについては納得できる」ということです(ややこし)。政治の世界の妥協とは似て非なるもの。

納得がいかなければ、人は、無関心になるか、または、恨みをもつようになります。
「由らしむべし知らしむべからず。まかせておけ」という上から目線の官僚と、「オレの関係ないところで、決めてるんだから、オレは責任とらねえぞ」という国民の共犯関係が、いまのこのしんどい社会(誰も責任をもとうとしない社会)をつくってきたと思います。


そこで登場したのが「新しい公共」。
鳩山首相が、所信表明演説で言ってた言葉です。この10年、NPOをめぐる議論の中で、さんざん使ってきた言葉だったんで、びっくりしました。

それは、単に公共サービスの担い手がNPOということ(これは小泉改革)ではなく、「ものごとの決め方を変えていこう」ということのはず。私はそう言う意味でつかってきました。

その意味で、その「決め方の模索」のいっかんとして、事業仕分けを入れたことは、とても評価していいように思います。本来は、国会ですべき議論だったことなのに、これまで十分なされてこなかったのですよね。
国会が、泥仕合をつづけていることを傍目に、行政府はお上として=公共であると威張ってればよかったんですね。

そして、公共性は発生しなかった。(=誰も納得しておらず、政府を信用しておらず、オレのせいではないとみんな言うようになった……)

事業仕分け、エライ。

といいつつ「事業仕分け」も多数決方式。そして過剰に勝ち負け演出、それってどうよ。というわけで、以下、何点か考えてみたいと思います。

2)「事業仕分け、どうかなあ」と思う理由

よい議論は、事実が説明・共有されないとはじまらない。議論の質を決めるのは、どれだけの事実が共有されているのかにかかっていると思います。
これまでの社会は、行政の権威主義と、住民の陳情主義もしくは無関心にもとづき、運営されてきたので、どんな情報を出すかは、運営者が勝手に決めてきたわけなんですよね。それが今回一部とはいえ、白眉のもとにさらされ議論のまな板にのったことは大きな意味をもつと思います。でも、現場の声が、仕分けの会議の委員さんにどこまで共有されたかについては疑問ものこりました。

△議論に足る役者だったか
事業仕分けの説明者の役所の方々、一所懸命には見えましたが、わたしには必死というほどではないようにも思えました。その事業にどこまで愛着をもっているのか、よくわからなかった。
現場でこの予算がなくなるとどのような事態が発生するのか、一般論を超えて、現場の言葉で、リアルに語れていたとは、とうてい思えませんでした。現場でがんばってる人の声が、とどくプレゼンができている人がどれだけいたか、疑問です。もちろん全員がそうだったといいませんが、多くの説明者にはそれを感じました。
たまたま、今年度その部署・立場に居た方なんだからしかたない、といえばいいすぎ?かなしいかな、ほとんどの説明者の方は、事業仕分けの結果、その事業が廃止されても、クビにはなりません。メンツはつぶれますが。

 昨日、NHKのクローズアップ現代で、
 ちょうどこの中心市街地の支援策削減
 の議論をしているところを見ているが
 んばってる商店街の方々がWEB中継を
 見ている様子が紹介されていました。
 大幅減額に「数字じゃわからないよ~」
 とお嘆きの映像が出ていました。

あと、政治家の方々のふるまいは、テレビを完全に意識したものもあったりして興ざめの場面もなんどかありました。「天下りいるんでしょ!」と目をつりあげて「役人を責める図」をテレビにとらせて、さっさといなくなる議員さんとか……。(ばっちり週末のテレビの特集で紹介されていました)


△そもそも、「課題」について話す場ではなく、予算を削ることを目的にしているという点で、生産的な議論にはなりにくいのかもしれません。

 例えば、さきほどの中心市街地の活性化支援策。活性化って何を意味するのか?なぜ、「衰退」しているのか?それは、商店街が怠惰だからなの?それとももっと大きな政策のせいなのか? そして、どう、なりたいのか?どうしたいのか?
 
 このテーマが専門の仕分け人の方(学者さん)は、活性化は、結局、経済成長だとおっしゃってました。それって……「商店街である」ということの意味と、どうかみ合うのか?(この先生さん、こままでの国の施策が全部うまくいってない、と「暴露」してくれたので、説明者のお役人さんはたじたじでした。でもこの先生、授業なのか、議論の途中で退席されました……)


△優劣はつけられるの?
私は助成金の審査をやらせてもらうことがあります。審査では、審査基準がはっきりしていないと、審査員はとてもつらいことになります。だってどの活動だって意味がないわけではないから。だからこそ、ある大きな方向(グランドデザイン)を向いて、その方向に対しての優先順位をつけるということでなければ、結局、優先順位なんてつかないですよね。

 活性化の例でいうと、大型店(資本)が消費を全部吸い上げていくのを許容しつつ、不満をなだめるために(票をとるために?)市街地への補助金をだしてきた、というこれまでの構図をどうしていくのか?
という話しでもあるわけですよね。商店街の方々の努力云々では語れない、とも言えるわけで。経済的に成り立たなくても、自給率や森林や里山は保全すべき、という別の議論の軸もあるわけですよね。
 
その業界でない人が聞いて、その事業の意味があるかどうか考えてみる、という試みは、公共を議論する上で避けてはとおれず、すごくいいなと思いう反面、一方、それは数値にならないことについては評価をしないと言っていることと、実質、ほぼ同義にもなります。数字に還元されることだけで語ることはできない、ということもやはりあります。経済の言葉だけで語ることができない、ということを、単純に「それは政治判断で」と言うことになってはいなかったでしょうか。

どんなふうに語っていけば、現場の方と、現場を知らない人が合意を形成していけるのか。これが、いまNPOの現場でみなが一番困っていて、一番模索していることではないでしょうか(数日前のめだかさんも書かれてますね。
もう少し現場をリアルに語れる人がいれば、もっと議論が生産的になった(仕分け人が困った)かもしれません。


△仕分けして話して~

・事業そのものを問題にしていくのか、
・目的はいいが、天下りなどそのやり方や
 運営の方式に問題があるのか、

この二つは、もっと「仕分け」して議論しないと、現場でがんばってる人にとっては、たまらないと思いました。

おそらくいきなり予算直結としてしまったところに無理があって、いったんは「事業評価の場」とし、そこで出た見直しの視点を一度、省庁・実施側で見直して、やっぱりだめなら決算段階で検証し、翌年はバッサリという手順がよかったかもしれないなと思いました。(スピード感がないから支持率に結びつかないかな……)


△最後に座り方。
単なる勝ち負けになってしまうんであの囲んで対面の座り方はよくなかったですね。ボードに書いて、ボードを見つつ、問題点をさぐるというのがいいかなと思いました。



以上、一見さんの私の感想としては、事業仕分けは、「見直しつつ継続」かなと。


*1
 公共をめぐる議論は、私が編集をしました『私のだいじな場所 公共施設の市民運営を考える』でまとめて議論しています。http://www.hands-on-s.org/daiji/なぜ、市民が公共施設にかかわるのか、その魅力は何か、魅力の秘密は何かをさぐった本で、類書がなく「新しい公共」について現場の言葉で書かれているとの評を得て、クチコミだけで、3000人以上の方に読んでいただきました。是非ご一読ください。
 また、加藤さんが書かれた『市民の日本語……NPOの可能性とコミュニケーション』(ひつじ市民新書)は、ぜひおすすめです。NPOとは何か、なぜNPOなのか、市民社会とは何か、がきちんと書かれている希有な書です。http://www.hituzi.co.jp/books/166.html

-----------------------

字数制限一杯まで書いてしまいました(笑)スミマセン。

そんなわけで、やっぱり、議論ははじまってよかったのだと思います。
来年の仕事、どうなるか不安一杯の年越しになりますが。

飲み過ぎず、よい年末を。(_ _)





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Last updated  December 2, 2009 04:33:06 PM
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