公共施設さんへの提案
こんばんはごぶさたしてまたすみません。月末に書こうと思っていて、二日おくれでごめんなさい。----------------------------------私は仕事柄、公民館、市民会館、コミセン、などの「公共施設」を会場にして、セミナーやイベントなどを開く機会がたくさんある。いつも疑問に感じていることが一つある。それは、「机の配置のデフォルト(初期設定)」の問題。一般的にデフォルトは「教室型」になっている。なぜいつも教室型なのだろうか。このブログの読者であれば、ご存じと思うが、場の作り方は、その場の在り方を決めるかなり重要な要素のひとつだ。座りかたをかえる、窓をあける、テーブルクロスをかける、お茶を用意する、音楽を流す……少し環境をかえるだけで、ぐっと空気がよくなる場合が多い。最近はやりのワールドカフェなどは、その典型。カフェというスタイルをつくることによって、安心した場をつくり、自由な発言を促す。会議、研修……それぞれどんな場(空気)にしたいかで机や椅子の配置はかわる。例えば、教室型=学校型。この型は、あらかじめ教師が答えをもっていて、生徒がその答えを探す、ないし覚える、という場合に向いている。なので、子ども時代、長い間教室型を体験した私たちは、教室型というだけで、答えがあたかも主催者・運営者講師(ファシリ)の側にあるかのように感じてしまう。条件反射として。逆に、同じ参加者同士が、知り合い、知恵を出し合い、何かをつくっていくということが一番やりにくい。とくに大学は机が固定されている場合が多く、参加型の授業にとっては最悪な環境に近い。「あ、大学ってそういうところなんだなあ」なんて思ったりする。一方、私らが施設を使う場合は、「答えが最初からわかっていないこと」が比較的多い。会議にしても、研修にしても。みなで答えを探す場でありたい、という場のほうが多い。だから必然的に、教室型は極力避ける。(箱型ですらなるべく避ける)------------------------------------さて、冒頭の問い、なぜ公共施設のデフォルトは、教室型なのだろうか。もとの配置がわかるよう床に、マーキングされているところも多い。一つの提案がしたい。デフォルトの種類を増やして、A教室型 B箱型 C島型 (またはさらにD 全部はじに寄せた状態)のどれかに戻せばよいというルールを採用してはどうだろうか。「使用がおわったら、下記のうちから一つを選んでください」とアナウンスしておく。現状では、B箱型でつかいたい人がA→B→Aという作業をしているのだが、A→B→B という可能性だって大いにあるし、Aのつもりで来たけど、言ってみたらCになってたんでじゃ、Cでいいかという場合だってあるかもしれない。私の場合、たいてい、A教室型からC島型にして、おわったら、またA教室型にもどすことをほぼ毎回やっている。とっても手間がかかる。そんな時、例えば、デフォルトが島型だったらなあと思う。世の中に教室型の使い方が多いから、まだ教室型がデフォルトというルールになっているのだろうか。これからの社会は、どれだけの人が、自分がこの社会の当事者であり、他者と一緒になにかが作れるという実感(つまり希望)を、どれだけの人が持てていけるのかにかかっている、と私は思う。自分が社会をつくる当事者だと思えていないことが、一番本質的な今日のこの社会の問題を生み出しているののではないか。いわゆる、環境問題しかり、子育て環境の問題しかり。そして、その問題について「当事者は自分だ」と感じてもらうには、わかっている「答え」を広告するより、「問い」を発することのほうが有効なことが多い。人は、聞かれてはじめて考えるからだ。二つの環境問題を解決するには、さまざまな人の知恵と行動が必要になるであれば「問い」というスタイルがその本質になければならない。A教室型のみをデフォルトにするのは、そろそろやめたほうがいいのではないか。そしたら社会のデフォルトも変わる??さてさて、この秋も、よい秋になりますように。また来月~。p.s.どっかおもしろいルールのあるところがあったら教えてください。また私も提案をしてみようと思います。p.s.2ヤキイモタイム、今年も募集開始しました。にしかわ/ @nekokant