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掌の砂、流れる雲、それから。

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2008年09月20日
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カテゴリ:カミサマの話
まず、番組サイトはコチラ。

まだ押さない15歳の女の子達が
知覧の特攻隊員さんたちの御世話をする。

特攻隊員さんたちも、年齢的には20~23歳位だ。

彼女達は、明日には出撃するかもしれない
兵隊さん達に
ひたむきに、自分の出来る事はなんだろうと模索しながら
23日間を過ごして行く。

この夏、靖国神社の「遊就館」を拝謁させて頂いた私は
興味深くこのドラマを観ていました。

何回か泣いちゃいました…。

ドラマの構成的には、結構、新鮮でした。
こういう造りの番組が
もっと有ってもいいと思います…。

当時43歳だった、ある女性が
基地から命じられ、基地に駐屯している方々に
食堂、という形で心の拠り所となっています。

その方の追想で、宮川さんと滝本さん、という御二人の名前が出てきます。

>出撃する前夜の6月5日一緒に隊を組む
>仲よしの滝本恵之助曹長と二人で私の食堂に来られました。
>宮川さんは[あした出撃だ]とごきげんでした。

>帰りがけに
>「おばさん、あしたも帰ってくるよ。
>ホタルになって滝本と二匹でね。
>追っ払ったらだめだよ」と冗談のようにいわれました。
>食堂にくるとき、どこかでホタルでも見かけたのだろうと、
>そのときは気にもとめていませんでした。


滝本さんは視界が悪く、
何度も何度も宮本さんに
「おまえは帰れ」と合図を送られ
帰還した6月6日の夜のこと。
多分、滝本さん御自身の心の中は
色んな御気持ちで一杯だったことでしょう…。

> 夜の九時ごろでした。
>食堂には娘二人と滝本さんの三人。
>奥の広間には私と遺書を書いている隊員が七、八人おりました。
>すると食堂の方で、娘が
>「あっ宮川さんよ。ホタルになって帰ってきた」と叫びました。
>一匹のホタルが開けていた食堂の玄関から、すーっと入ってきたそうです。
>もう大騒ぎ。滝本さんはびっくりされた様子でした。
>私は「みなさん。宮川さんが帰っていらっしゃいましたよ」といい、
>全員で「同期の桜」を歌いました。
>ホタルは長い間、天井のはりに止まっていましたが、すっといなくなりました。

この逸話をネットで見つけた時は、切なかったです。。。

知覧からの神風特攻隊であり、色んな御事情で
この平成を生きていらっしゃる80歳過ぎの方々のインタビューも
番組内で有りました。

「死にたいと心底思ってる人は居ない」

そうだよね…

だからこそ、
だからこそ
特攻隊員の方々は、ありったけの思いを込めて
両親や恋人に、兄弟に丁寧な手紙を残して行ったと思う…。

隊員さんが
何も言わなくても相手が「行間を読む」繊細さを信じて。

就遊館に保存されている遺書とか
生で読ませて頂くと胸が詰まる。
誰もこんなことして日本が「大勝利」なんて思ってなかったろう。
特攻なんて、エリートでないとなれなかったんだから。


平和って大事、なんだよね。













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最終更新日  2008年09月21日 00時18分36秒
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