2月22日は…
8年前の2月22日、母が緊急入院したのでした。 数ヶ月も前から体調を崩し、何度頼んでも決して病院へ行こうとしない母が、 この日、やっと病院に行ったのです。 どうしても行かないなら、私が仕事休んででも連れて行くよ。 という私の言葉で、とうとう行く気になった母でした。 そして、そのまま緊急入院。 母にはそうなることがわかっていたようです。 だから、決して病院に行こうとしなかった。 私は、病院に行きさえすれば、母は良くなると思っていたから、 ある意味ほっとしていました。 緊急入院と聞いてもまだ、入院してしっかり治してもらうんだ、 と思っていました。 ただ、その日の夜は、何とも言えない不安な頼りなげな気持ちを味わいました。 毎晩かかっていた母からの電話がなくなってしまったからです。 入院したということは、電話では話せない、 いつも、当たり前のようにかかっていた母からの電話が、 この夜ほど恋しかったことはありませんでした。 そして、その日から、母は家に戻ることはありませんでした。 この日から、時には苦しい、また時には幸せを感じる、 闘病生活が始まったのでした。 最近、何となく母を思い出すなぁ、と思っていたら、 この日が今年も近づいていたのでした。 8年も経ち、やっとさみしさも悲しさも癒されてきたと思っていたけど、 季節の移り変わりが、どこからともなく、あの日のことを 思い出させるようです。