カテゴリ:考えごと・所感
9月1日の夜、福田首相の辞任緊急記者会見があり、
中国でも2日朝のトップニュースで報じられました。 あまりにも突然だったので、びっくり。 夫もニュースを見ながら、 「日本の首相って、本当によく変わるね。 任期3ヶ月なの?」 と冗談ともつかないことを言っていました。 あまりにコロコロ首相が変わると、 国際間のトップ同士で話をするときも、 日本のトップは、どうせすぐ変わるから話をしても仕方がないと、 相手にされなくなりそうで心配です。 日本も以前、与党が圧倒的に強かったときは 政権も安定していたのでしょうが、 今はどこが与党か分からないぐらいの状態。 福田さんも、政策を進めたくても、 野党の勢力が強く、やたらめったら反対の妨害に遭うので、 まともに物事進められなかったのではないでしょうか。 中国では、オリンピック開会式のスピーチをする人からも開口一番、 「尊敬する温家宝総理・・・」とか言ってもらえるのに、 日本の首相は、就任したとたんに あちこちから攻撃され、いじめられる対象となる。 そして周りが辞めざるを得ないような状況に追い込んでおいて、 いざ辞めるとなると今度は「無責任だ」と罵りを受ける。 そんな大変な国で首相やって、ごくろうさんなことです。 日本では支持率も低迷していたようですが、 中国では、温厚なイメージの福田首相は結構人気があったようで、 うちの義母も、 「よさそうな人だったのに、なんで辞めるのかねえ」 と残念そうでした。 福田首相は一見親中派のように思われますが、 別に中国に媚を売っているわけではなく、 2007年度を最後に中国への円借款の打ち切りを決定したり、 北京オリンピックの際は、中国人のスポーツ観戦時の態度に 苦言を呈したり、ということもしている。 また台湾独立にからむ問題についても、 日本として「独立反対」との表現を避け、 台湾に一定の配慮を示す立場を堅持している。 だけど福田首相は、中国では結構まともな首相として 好まれていたよう。 せっかく日中関係が好転してきたところなのに、 もう少しやってほしかった、というのが 本音ではないだろうか。 実際、中国は日本との関係を良好に保ちたいと 強く望んでいるようで、 中国のテレビや新聞でも、日本に対する マイナス報道はほとんど見られない。 これには政府の意向が強く絡んでいるのでは ないかなー、とつばめは思っている。 「次期首相最有力候補の麻生太郎とかいう人は、 なんか毒舌みたいだねえ。」 と義父。義母も、また日中関係をこじらせるような人が 首相にならないかと心配しているよう。 私もちょっと気になって麻生さんの 過去の発言等を調べてみると。。。 2003.05「創氏改名は朝鮮人が望んだ」 (↑そんなこと、政治家が軽々しく言っていいの~? 韓国・朝鮮人の感情を考慮した上での発言ですか) 2005.10「一文化、一文明、一民族、一言語の国は 日本のほかにはない」 (↑じゃあアイヌや沖縄文化は? 過去日本に強制連行されて日本に帰化して住んでいる 韓国朝鮮から来た人、中国から帰化した人等は 日本人の範囲には含めないということ?) 2006.02 「(日本が植民地台湾の義務教育に力を入れたと指摘した上で) 台湾はものすごく教育水準が上がって識字率などが向上した おかげで今極めて教育水準が高い国である」 「我々の先輩はやっぱりちゃんとしたことをやっとるな と正直そのとき思った」 (↑そういう部分があるにしても、 そんなに過去の日本をほめちゃっていいの? 台湾の人に植民地支配を正当化していると思われかねない) 2006.03「(台湾について)民主主義が成熟し、経済面でも 自由主義を信奉する法治国家であり、 日本と価値観を共有する国」 (↑台湾を「国」と呼ぶのは、政治家として問題発言でしょう。 それに麻生さんは「民主主義」が好きなのねー) 2007.01「日本と韓国は、互いにとって最も近く、 基本的価値を共にする大切な民主主義国同士であります」 (↑じゃあ麻生さんにとって、社会主義国家の中国は、 基本的価値を共にしない理解不能の国と映っているのかな) う~ん、微妙に不安な感じ。 福田さんと比べて、ついポロッと出てしまう発言の 軽々しさが気になります。 靖国参拝については、外相在任当時も、 外務大臣は個人ではないという理由で参拝しなかったようなので、 もし首相になっても参拝はしないと思うのですが、 「中国が(参拝を中断しろと)言えば言うほど行かざるを得ない」 「(日本と韓国の緊張関係について)両国が靖国問題に あまりにも執着しているのが最も大きな問題だ」 などという発言を聞くと、ちょっと疑問に思う。 中国や韓国に(また日本のマスコミに)、 問題を大きくするな、騒ぐなと言いたいようですが、 中国韓国が、靖国参拝に反対するのは、 A級戦犯が祀られている神社に日本の首相が参拝するのは 過去の戦争肯定と映るからであって、 それは小さい問題ではなく、歴史認識に関わる問題なんですよね。 そこのところを十分に汲み取った発言とは思われません。 外国にいると、つい政治家の外交戦略や 歴史認識に目が行きがちですが、 政治家の実力はそれだけではないので まあ何ともいえませんよね。 いずれにしても、日本にとって 一番いい人が首相になることを望みます。 中国では、胡錦濤主席は2013年までの任期が決まっていますし、 温家宝首相も就任すでに5年になります。 今度こそ「日本の首相の任期は何ヶ月?」なんて言われないよう、 日本の新首相も、せめて数年は続けられる人が出て、 政局的にも安定すればいいですね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008/09/05 12:52:21 AM
コメント(0) | コメントを書く
[考えごと・所感] カテゴリの最新記事
|
|