7.23高速鉄道事故の新聞を読みながら、
「ならし期間のため故障が頻繁に起こるっていうけど、
もうお金取って正式に運行してるのにねぇ~、
もしならし期間だっていうなら、命が惜しくない人を
無料で乗せるっていうんなら分かるけど。。。」
と義母。
また現場で穴を掘って車両を埋めようとしているのを見た
現地の農民は、
「あれ、埋めて証拠隠滅するつもりかな。
ひどいことするなぁ」
と思ったそう。
事故に接して思うことは
日本人も中国人も変わりないんだな~、と
思いました。
だけど違うのが日本人と中国人の仕事のやり方、
問題に対する対処の仕方。
「中国人の仕事のやり方って、どうしてそんなに
いいかげんなの!?たとえば落雷で問題が出たなら、
問題の出る可能性のある車両の使用をすべてストップして、
どこに問題があるか徹底的に調査すべきじゃないの?
それなのに、問題車両を使い続けて、
同じ問題が何度も発生するというのは納得いかないわ。
人命を何とも思っていないんじゃない?」
とわが中国人夫にふっかけてみると、夫、
「そうだよ、人命は1人当たり
たかだか50万元(のち91.5万元に増額)だろ。
すべての車両の使用をを長いことストップして
安全点検なんかすると、どれだけの損失が出るか。
それと比べたら、ちょっとやそっとの人命なんて、
安いものさ。損得で考えたら分かるだろ」。
「中国人って、問題が出た時、まず考えることは『隠す』、
それが出来ないようなら、とりあえず問題が起こったところだけ
なんとかやり過ごせるように対処する、そうじゃない?」
とたたみかけると、夫、無言。
夫の無言はその通りで言い返せないための無言です。
「中国人って、問題が起こった時、
起こった問題をやり過ごすことを考えるだけで、
他に同類の問題が潜んでいる可能性が分かっていても、
それが明るみに出てどうしようもなくなるまでは処理しないよね。
日本人は違うよ。一度問題が起こったら、
同類の問題をすべて洗い出して二度と同じ問題が
起こらないように処理するのが普通。
中国人は、まだ発生してない問題に多くの時間やお金をかけて
対処するなんて無駄だと考えるんでしょ?」
とさらに追及すると、
「いや、そんなことはないよ。これも損得勘定で、
今潜んでいる問題に対処しなかったために
将来大きな被害が出そうな場合は処理するし、
そうでないと判断すればそのままやり過ごす・・・、
日本人だっておんなじじゃないの?」
と夫。
「いや、日本人は違うよ。
損得勘定とかではなく、日本人は『完璧』が好きなの。
少しでも問題があると、『気持ちが悪い、なんとかきちんとしたい』
というのが多くの日本人だと思う。
製品づくりでも何でも100%を目指して努力するから、
日本製品は一流でしょ。
中国人は最初から完璧を目指すことはないんじゃない?」
と聞いてみると、夫、
「そうだね、完璧主義者もいることはいるけど、
多くの中国人は、『まぁまぁ主義』、
だいたい問題が起こらなければそれでいいって
思ってるね」
とのこと。だいたいでいいと思っているから、
事故が起こるのだ、とつばめは言いそうになったけど、
そこまでは言いませんでした。
事故に対する感想は日本人も中国人も同じ。
でも、今回の事故に対して辛辣な批判をしている人も、
ひとたび会社に出社すれば、鉄道部と同じように、
「まぁまぁでいいや」という仕事の仕方をしていたりするのです。
今回の事故は、そういうまぁまぁ主義の
中国人の気質が起こした事故ともいえるかもしれません。
国民気質だから、簡単に改善することができないのが
難しいところです。
問題に対する対処の仕方が将来を見据えたものではなく、
その場かぎりの行き当たりばったりなので、
同じ問題がまた繰り返されます。
(もちろん、すべての中国人がそうだというわけではなく、
優秀できっちりしている人もたくさんいます。
でも全体の傾向として、多くの場面で
100%を目指すなんて面倒、第一100%を目指す必要がない、
と考えています。)
きっとまた、同類の事故が繰り返されるに違いない、
そうつばめは見ています。
↓手を食べるふたり目ちゃん。