カテゴリ:日中時事
今日の北京は雨。
お出かけの予定があったつばめは、 ふたり目ちゃんを抱っこして街頭で タクシーを拾います。 雨なのでタクシーが拾いにくいかと思いきや、 割合スムーズにタクシーがつかまり、 行き先の場所も知ってる運転手さんだったので、 詳しく説明する必要もなく、 今日は出だしからラッキー気分♪ タクシーに乗ると、ちょうどラジオが 中国が13日前に打ち上げに成功した有人宇宙船 「神舟9号」がまもなく地上に帰還するということで、 ラジオの実況生中継が聞こえてきました。 おっぱいくわえながら眠りに入った ふたり目ちゃんを腕に抱きながら その実況中継に聞き入るつばめ。 スムーズにタクシーがつかまった安心感もあり、 ぼおーっと物思いにふけります。 決死の覚悟で宇宙に飛び立つ宇宙飛行士というのは、 ほんとにすごい人たちだなぁ。 飛び立つ瞬間に死を覚悟し、狭い機内で宇宙空間をさまよい、 また地球に戻る着陸時にも、おそらくまた死を覚悟する。 そういう常に死と隣り合わせで過ごす経験を経た人たちは、 生きることの意味を深く考え、 今生きていることの実感をより切実に意識することで、 太く内容の濃い人生を送ることになるのではないだろうか。 私たちの普通の生活の中で死を深く意識することはそうないが、 人は、死を意識するからこそ生が輝き、 一瞬一瞬の時間を貴重なものとしてとらえるように なるのかもしれない。 もし私が宇宙飛行士だったら、宇宙船に乗り込む前、 何を思い、何をしたいと思うだろう。 大切な家族や友人たちに、どんな言葉を残していくだろう。 きっと、明日死ぬかもしれないと強烈に死を意識したなら、 ダラダラと無駄な時を過ごすこともないのだろうな。 ・・・そんな物思いにふけりながらラジオを聴いていると、 神舟9号の宇宙飛行士を乗せた部分の落下傘が開き、 まもなく着陸にさしかかったその時、 ずっと生中継を伝えてきた若い女性アナウンサーの声が、 ひときわ大きく力強くこう伝えたのです。 「神舟9号は、まもなくその着陸成功をもって、 祖国に報い、共産党に報いようとしています・・・!」 それを聞いた瞬間、つばめの目の前に 中国国旗の強烈な紅色が空をはためくのを見た気がしました。 こんな若い女性でも祖国や党に報いるなどと言う言葉が さらっと口から出るのにちょっとした驚きを感じながら、 つばめの心にはふたつの感情がほぼ同時に 湧いてきました。 「祖国のため、共産党のために尽くさなければならないのが この国の人々の宿命なのか、こわい・・・」 という一党独裁体制の中国という国への 恐れを感じる日本人的感想と、 「これって中国では常套の枕詞なんだよなぁ、 祖国のため、共産党のためと表向き口では言いながらも、 結局みんな自分のために生きてるし、それが当たり前の人間の姿。 でも自分のためなんて口に出しちゃあ、メンツがたたないじゃないですか、 だから誰も言わないんだよ~ん。でもみんな心では分かってるのさ」 という感想。中国人になった気になって聞くと、 祖国や党に報いるという言い回しは、 ごく普通の飾り言葉としてしか響かず、 怖くも何ともありません。 だれもまともにそんなこと思ってないからです。 ま、飾り言葉の美しさに感動して涙が出そうになる人も いるのかもしれませんが。。。 かくいうつばめも、着陸間近の3人の宇宙飛行士の 健康状態が良好であるという実況中継を伝える アナウンサーの興奮と少し涙声を含んだ声に 同調して涙が出そうになり、 着陸の瞬間には、思わず拍手をしてしまいました。 日本にいる時には、おもしろそうだけど ちょっと怖いところもあると映っていた中国。 でも中国に住んでみて、紅い旗の下に住む人々にも、 ごく普通の人間らしい生活があり、、 生き生きとした感情が息づいていることを知った。 つばめの中で「わたしの国」は今でも日本だけど、 そういう中国という国が、 だんだん自分の「第二の故郷」になりつつある―――。 今日はタクシーの中で神舟9号の着陸の瞬間の 実況中継も聞けたし、 朝からいいこと続きでハッピーな一日でした。 ↓神舟9号、13日間の宇宙の旅を終えて無事地球に帰還。 ほぼ理論での計算通りの場所に着陸したようです。 今回、以前に打ち上げ済みの無人宇宙実験船「天宮一号」との ドッキング(米、露に続いて世界三カ国目)に成功し、 2020年目標の将来宇宙ステーション建設に向けて 基礎を固めました。 今回中国で初めて、宇宙に飛び立った女性宇宙飛行士、劉洋さんは、 美人でチャーミングな笑顔が印象的です。 厳しい選抜を突破して宇宙飛行士に選ばれるぐらいだから、 頭脳明晰ですばらしい身体機能と強い意志力を 持っている人なのでしょうね。 こういう三拍子揃った人もいるんですねぇ。。。(ため息) 女性宇宙飛行士劉洋さん posted by (C)つばめ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2012/06/30 03:20:29 AM
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