カテゴリ:日中時事
9月10日の尖閣諸島国有化以来ずっと、
中国青年新聞の一面は毎日 尖閣諸島(釣魚島)で埋め尽くされています。 中国も表向き「釣魚島は我が国の領土だ」と言っている手前、 自国の領有権をふみにじられたということになりますから、 それ相応の応酬をしないと、国民に顔が立ちません。 自然、見出しの口調も険しさを増しますし、 日本が中国の再三の申し入れも聞かず一方的に国有化に踏み切るなら、 こっちも機に乗じてできることは何でもやってやろうじゃないか、 と抑えのタガが外れた感じです。 日本の尖閣国有化は、中国に思う存分利用されるのではないでしょうか。 問題がこじれることを中国は望んでいると思います。 もともとは日本の実行支配しているところを、 問題を大きくしながら、徐々に中国側に有利な方向に 持っていこうと思っているからです。 尖閣国有化後の中国は、全国各地でデモが繰り広げられ、 日本製品不買運動、日本旅行の取り止め、 日中間の様々な活動が中止または延期になっています。 中国政府は尖閣海域の船での巡回は常態化させる意向だし、 問題はこじれるばかりです。 ちょうど9.18満州事変勃発日が近づいていることもあり、 戦争時代の恨みとも混ざり合って、 中国国民の日本への反感はますます高まっています。 (多くの中国人は、尖閣諸島も日本が日清戦争の混乱に乗じて 奪い取った島だと思っているのでよけいです) これだけ日中関係を悪化させてでも 国有化に踏み切るメリットというのがどこにあったのか、 つばめにはよく分かりません。 民有地だろうと国有地だろうと、 日本領土には変わりないのだから、 それ以上あえて踏み込まなくてももういいじゃないか、 というのがつばめの感想です。 (日本だって、そんなえらそうに言えた口じゃないんだし!) 国有化によるメリットがどのぐらいあるのか分かりませんが、 日中関係を悪化させ、尖閣問題において 中国により歩を進めさせる契機を与えてしまう デメリットのほうがずっと大きいと思うのです。 中国もたいがいですが、 日本もあまり「尖閣は100%日本のものだ!」という 強硬姿勢で挑むのはどうかとつばめは思います。 そんなに一方的に事を進めて、 後でもっとひどい目にあうのではないかと、 ハラハラしています。 日本の尖閣国有化以来、つばめの日常生活も、 週末見学に行くつもりだった日本人学校の運動会が延期されたり、 日中ハーフの子供が集まる会が中止になったりしており、 日本人が集まることに何となく身の危険を感じる雰囲気です。 外ではできるだけ日本語を使わないように、とも思うのですが、 今まで子供たちとの会話はすべて日本語なので、それも難しいです。 本当に親しい人たちは大丈夫ですが、 ちょっと顔見知り程度の近所のママ友たちの視線も 何となく引き気味に感じられて、居心地が悪いです。 今日は夫から、 「北京でも地下鉄などで、日本人がいじめられる事件が起きているらしい。 できるだけ外には出ないように」 というショートメール。 いつ日中関係が新たな均衡点を見つけて落ち着くのか分かりませんが、 まだしばらくは混乱が続きそうですね。 つばめもちょっと憂鬱です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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