カテゴリ:異文化理解
昨日の記事で、
セミのぬけがらを見て騒ぐ子供を前に、 「セミは地面の下にいる時は、おいしいんだよ」 と言って聞かせる夫にびっくりした話を書きました。 わたしの第一の反応は、 「えーーっ、そこで子供にそんなこと言う!?」 これはもう、自分の想像外の発想に出会った時に まず驚かない人はいないでしょう。 その後、少し冷静になって、 この想像外の異文化的発想を 自分の中でなんとか消化しようと試みます。 まず、 「この人は、わたしの父と同世代なんだ。 このセリフは父なら言いそうだ」 と考えます。 実は夫はわたしより2歳年上なだけなのですが、 子どもの頃に飢えを経験した世代。 日々飢えて過ごした幼少期の思い出があるところが、 戦前世代の父となんだか重なって見えるのです。 セミの幼虫だろうがバッタだろうが、 口に入れられるものはなんだって口にして 命をつないできたのです。 まぁ幼い頃にセミの幼虫を食べたかどうかは不明ですが、 夫のあまりに現実的な言葉に接するたび、 わたしが小動物や昆虫などを見て、 「虫さんはね~」と勝手に擬人化して物語を作っちゃうほうが 浮世離れ、というか、豊かで恵まれた環境で育った人間の 発想なんだな、ということに改めて思い至ります。 とにもかくにも、夫のほとんど理解不能な発言を 父という身近な存在に引きつけて考えることで、 一瞬はるか遠くに感じられた夫の存在が 再びぐんと身近なものに感じられる、 という効果があります。 つづく。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2024/04/14 06:09:30 PM
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