「劇団こすもす」さんと私・2
「見残しの夢」。女性はもちろん、大人の男の人も涙をぬぐっていた人が多かったと聞いていたのですが。。見学に行った時、早くも泣いてしまいました。恥ずかしい。。(--;)稽古をみて泣くなんて、と思って我慢していましたが「どうでした?」と団員の方に尋ねられて「よかったです」といいながら我慢できなくなってしまいました。うーん。「世界の中心で愛を叫ぶ」でも「今、会いに行きます」を見ても泣かなかったんだけど。「泣く」と言われている映画で泣かされるのがなんか妙に悔しいのだ。ちょっとひねくれ屋なんでしょうね(^^;)。その「見残しの夢」ストーリーです。~~~~~~~~~~~~~~~~~かつて、プロ野球チームのエースだった桂一郎とその妻・礼子は、ある事情から、礼子の妹・夏子の娘(麻耶)を自分たちの娘として引き取り、育てることになる。そんな折、礼子が不治の病で亡くなり、桂一郎は志半ばにして自分の娘たちを男手一つで育てる決意をし、鉄道員としての人生を選ぶ。夏子は叔母として、子供たちの成長を見守っていく。それから25年の月日が流れ、桂一郎は定年退職を目前に控えたある日、娘達と結婚問題で口論となり絶縁を言い渡す。本当の幸せとは。本当の愛情とは。「夢を叶える」こととは。そして、見残した夢をかなえる日はくるのだろうか。~~~~~~~~~~~~~~~~~~全部通しで見ましたが、このあらすじだけでは表せない、言葉の隅々・小さな動きまで丁寧に1年掛けて新たに作り上げているお芝居です。母と名乗れず、でもこの家族を見守る夏子。父の苦労をよく知り感謝するからこそ、苦しむ娘二人と、娘の幸せを思うあまり絶縁してしまう父。このお父さんを見ていると、以前「プロジェクトX」でこれまた大泣きしてしまった「男たち不屈のドラマ瀬戸大橋」の杉田秀夫さんを思い出します。「男が惚れる男」と言われた天才技術者で、ガンの妻を看病しながらも、橋の完成まで仲間に一言も言わず、その後、乞われながらも引退して男手1つで3人の娘を育てた人だそう。「偉大なる人生とはどんな人生をいうのか。非常に難しい問題で、瀬戸大橋を作るよりはるかに難しい問題です。」杉田さんのこの言葉にも通じる重いテーマを、笑いも交えながら見せる、そんな劇です。