音楽家の適性と絶対音感の話など
花の多い季節はもう終わったけど、まだ梅雨真っ只中で天気が微妙。話題も写真もないので、珍しく音楽の話を。クラシック音楽家にまつわる、世間で誤解されてることあるあるなど。ちなみに、私は3歳から教育を受け、クラシック音楽の業界にはいますが、ピアニストではありません。●指の細長い人がピアニストに向いてると思われてる件細い指よりも骨太な指のほうが向いてる。しかし、向き不向きは身体的なことよりも、環境と性格的な面が大きい。特にピアノやヴァイオリンの場合、幼少期から音楽の専門教育を受けさせる教育方針の家庭(必ずしも金持ちではない)に生まれ、与えられた環境を無条件で受け入れる素直さと、負けず嫌いな気の強さを合わせ持ち、ちょっと鈍感な人が向いてる^^;程度の差こそあれ、どこまで上達するかは練習量にほぼ比例する。生まれ持った才能とかじゃないです。アーティストタイプよりもむしろ、負けず嫌いなアスリートタイプや、与えられたことを淡々とこなしながら腕を上げていく職人タイプが多い。ちょっと鈍感な人が向いてる理由は、ほかの子と同じように遊べないし、はっきり言って特殊な環境で育つことになるので、鈍感じゃないと周囲の子との相違に悩んでやめてしまったり、周囲の子に合わせて遊びに行って練習しなかったり^^;あ、声楽の場合は少しちがって、女性は中学生頃から・男性は高校生頃からはじめる人が多い。声を使うため、がむしゃらに練習したら喉壊すので、練習量よりも練習の質が大事。●絶対音感が特殊な才能だと思われてる件3歳頃からソルフェージュ教育(ソルフェージュとは、メロディーや和音を聴き取ったり、音階名で歌ったりすること)を受ければ、誰でも絶対音感は身につく。(厳密には「身につく」ではなく「残存する」)生まれたばかりの赤ちゃんは、みんな絶対音感があるそうで、やがて必要のない機能は退化し、必要な機能だけが成長していく。普通に生活していて、絶対音感は必要のない機能なので、何もしなければ5~6歳頃までに退化していく。赤ちゃんの時には当然、「その音はドですよ」とか言う言語力がなく、言葉が発達してくるのが3歳頃。そのため、もしも絶対音感を残存させたいのであれば、その頃から専門教育を受けるのがベスト。この時に注意することは、自宅のピアノの調律をしっかりすること。調律の頻度はピアノの使用頻度にもよるけど、最低でも半年に1回。幼少期に音の狂ったピアノを弾いて育つと、音感が悪くなります。第一線で活躍する世界的に有名なピアニスト、キーシンとアルゲリッチの豪華共演見つけた。アルゲリッチ(女性のほう)の手指がごついw↑ほめ言葉です。。。