テーマ:暮らしを楽しむ(387943)
カテゴリ:歴史・文学など
昨日は、朝からずっと雪がふっていました。10時過ぎに少しだけ雪がやんだので、二階の洗面所の窓をあけて記念撮影。
まあ、きれいな青空です。 でも、この後また雪雲が出てきて、あとはずっと夜まで雪が降り続いていましたよ。それでも、北陸とは違い、地面の雪はすぐにとけて、まったく積もりません。 日差しのおかげで、地面が暖まっていたのでしょうか・・・ ここで、またまた文鳥sの写真を。 私がいつも座っている場所から撮りました。二羽とも、私が作り替えたT字型止まり木がお気に入り。かごの上の方でのんびりできるので、ずっとずっと私の方を見つめています。で、私が振り向くと、ピッと鳴いたり、少しだけジタバタして「出して」アピール。 そうそう、ころのかごを替えたので、カバーも縫い直し、ついでに名前の刺しゅうをしましたよ。せっかくだからね。 はやく、普通のデジカメにも慣れてほしいです。撮るときに出てくるレンズが怖いみたいですね。スマホはその点、でっぱりがないからか平ちゃらです。 それでは、昨日知った四字熟語を。 『閑雲野鶴』(かんうんやかく) 昨日といていた漢字パズルに出てきました。四字熟語辞典を読んでいた時には、まったく記憶に残っていませんでしたよ。 意味は、「隠士の心境のたとえ。なんの束縛もなく、のんびり暮らすこと。「閑雲」は静かに空にうかぶ雲のこと「野鶴」は原野に悠然と遊ぶ鶴のことで、悠々自適の生活のたとえ」 と書いてありました。 出典は「全唐詩話」らしいですが、使用例として石川啄木の「葬列」という小説があげられていたので、青空文庫で読んでみました。 私は啄木の小説を読んだことがなかったのですが、この「葬列」という小説は主人公が立花浩一。 ・・・立花浩一と呼ばるる自分は、今から二十幾年まえに、此盛岡と十数哩(マイル)を隔てた或る寒村に生れた。其処の村校の尋常科を最優等で卒業した十歳の春、感心にも唯一人笈をこの不来方城下に負ひ来つて、爾後八星霜といふもの、夏休暇毎の帰省を除いては、全く此土地で育つた。・・・ ・・・その後、或るうら若き美しい人の、潤める星の様な双眸の底に、初めて人生の曙の光が動いて居ると気が付いてから、にはかに夜も昼も香(かぐ)はしい夢を見る人となつて旦暮(あけくれ)『若菜集』や『暮笛集』を懐にしては、程近い田んぼの中にある小さい寺の、巨(おほ)きい栗樹(くりのき)の下の墓地へ行つて、青草に埋れた石塔に腰打掛て一人泣いたり、学校へ行つても、倫理の講堂でそっと『乱れ髪』を出して読んだりした時代の事や、すべて慕(なつ)かしい過去の追想の多くは、みなこの中津河畔の美しい市(まち)を舞台に取つて居る。盛岡は実に自分の第二の故郷なんだ。『美しい追憶の都』なんだ。 十八歳の春、一先づこの第二の故郷を退いて、第一の故郷に帰つた。そして十幾ケ月の間閑雲野鶴を友として暮らしたが、五年以前の秋、思立つて都門の客となり、さる高名な歴史家の書生となつた。翌年は文部省の検定試験を受けて、歴史中等教員の免状を貰ふた。唯茲に一つ残念なのは、東洋のギボン(※イギリスの歴史家)を以て自ら任じて居た自分であるのに、試験の成績の、怪しい哉、左程上の部でなかつた事である。・・・・ あれ? なんかプライドが高そう人なのね、と思って、啄木のことを書いた記事をいろいろ読んでみました。私はあまり、啄木のことは知らなかったの。 なんか、親孝行だけど生活に困り、そのうちまだ若いのに病気で亡くなった気の毒な人、というイメージ。 でも、調べてみたら面白い!! 啄木って、どうしようもない「たかり魔」だったんだって!! 誰からいくら借りたのかきちんと記録していたのに、全く返さない。それだけではなく、仕事はすぐにやめてしまうし、嫁姑問題は放置、そして妻子がいるのに仕送りもせず、お金が入ると娼妓遊びに全部使ってしまう。 その女遊びの詳細(エロチックなことまでも)を、奥さんにばれないようにと、「ローマ字日記」をつけて細かに書いて残していたというのも凄い!! この日記は、啄木が亡くなる前に「燃やして」と頼んでいたのにもかかわらず、奥さんはそのまま保管し、のちに啄木の友人、金田一京助さんにあげてしまったため、啄木の鬼畜っぷりが後世まで残ったというわけですね。 啄木は、奥さんにはローマ字が読めないと思っていたようですが、女学校で才女として有名だったのだから、読めたのではないか、という説もあるようです。読んだのに黙っていて、ささやかな復讐として燃やさず人に渡したんだ、という見方もありました。 『一握の砂』の中に、 一度でも 我に頭を下げさせし 人みな死ねと いのりてしこと なんて、すごい歌が入っていたのも、知らなったよー。 「俺様」な人だったのねー。 それでも、良き友人に恵まれ、奥さんや浮気相手からも愛されていたなんて、どんな人だったの? このあと、「葬列」という小説に出てきた『暮笛集』というのを読んでみました。 全く知らない詩集で、薄田泣菫さんの作でした。 本を買わなくても、青空文庫でさっと読めるのはうれしいですねー。 『泣菫詩抄』という岩波文庫から出た詩集の中にありました。 すると、私の大好きな島崎藤村と似た雰囲気です。古語や漢語がたくさん入り、七五調の美文の詩。 ささっと読んだだけなので、今日またゆっくり読んでみようと思います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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