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人形劇のゆうすけ座　in神戸

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コロナウイルス感染症5

[コロナウイルス感染症] カテゴリの記事

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5.闘病開始

職場に架電する前に検温すると38.0°　だった。状況を伝えると園長は「PCR検査してもらえたんですね？」とやや意外そうに言った。「熱が上がっていますからどうかお大事になさってください、発症日が昨日の２月１日でしたら２月１１日までは自宅で休んで週明けの１４日から体調が良ければ出勤してください。検査の結果がわかり次第連絡お願いします。」定型文を読むように早口で園長は電話を切った。報告内容をあらかじめ予想して返答も用意していたようだが、PCR検査はできないだろうと思っていたのが伝わった。高熱と経験した事のないほどの喉の痛みが始まった。それは長い長い苦しみの始まりとその時は思わなかった。

2022年02月10日

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４．薬局

「検査の結果は３日後くらいに出ます。少し前なら１日で出ていたが、今は検体を神戸で調べられず東京に送るので遅くなっている。」医師は申し訳無げに小声で話す。「結果が出たらお電話します。ご自宅で安静にしていてください。」５日分の薬と頓服を処方され、最寄りの薬局で薬を頼む。老人が1人薬局で待っていた。白衣の薬剤師らしき女性が老人に向かって丁寧に「○○さん、すいません、お医者様に今使っているお薬をお伝えされていますか」老人は不愉快そうに首を振った。「では、お医者様にお電話しますので少しお待ちください、すいません」薬剤師はゆっくりと話した。老人は答えなかった。私はもう自身の不調を強く感じて目を閉じていた。しばらくして、「○○さんすいません、先生がもう一度診察したいと言われていますのでお医者さんに戻って診てもらってください。」薬剤師はやさしい声で言った。老人は「もう、いいわ。この足でもう一回階段は上がれん。もう、帰る。」怒った様子で、力無く立ち上がる。薬剤師は引き止めたり受診を勧めたり優しく言ったが、老人は杖を突いて出て行った。

2022年02月09日

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３.PCR検査

私は１１時には到着できると言った。「では１１時５分でお取りします」電話の声は終始冷静、悪く言えば冷たい口調だった。しかし初めて受け入れてくれた医療機関だったので感謝して車でその診療所へ向かう。診療所は古いビルの１階で、狭いが駐車スペースがあった。ほぼ時間通りに入口を入ると新しく開業したのか清潔そうだった。拍子抜けするほど人がおらず、男性がひとり待つだけ。電話の声の冷淡な受付からアクリル越しに問診票の記入を指示された。ほどなく名を呼ばれ診察審に入ると髭面の医師。体調を説明すると、服の上から聴診器を当て、一瞬だけのどを覗いてから私の指にクリップみたいなのを挟み、「これは９８あれば大丈夫。抗原検査はキットが無くなったのでできない。PCR検査をしますか？」と聞く。お願いすると、別室に通され、白衣のメガネ女性から半透明の試験官のようなものを渡されて「ここに唾液をいれてください」　　容器を開けようとすると、「いえ、外で」　　「え？」　　「入り口を出て、看板の下にあるベンチで採取してください。」　　私は上着の前をしっかりと閉め、外の固いベンチに座った。

2022年02月08日

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2．電話つながらない、相手にされない

医院の指示通り市のホームページを見るが、発熱外来を実施している医院・病院・診療所の一覧は見当たらない。仕方がないからスマホで「発熱外来」と検索、距離の近い医者に電話して行く。「発熱外来はやってないんですよ」　やってるって検索したんだが？「うちはもういっぱいで、ほかのところへ」　まだ9時過ぎ、診察始まったばかりだろ？「ツー・ツー・ツー・ツー」　ただいま電話に出ることができません、くらい言えないのか。「う～ん今日はもう午後までいっぱいです」　ここもか。「明日の予約ならお取りできますけど」　今日診てくれ、今から！「＃1779におかけください。紹介してくれます。」　？なにそれ。架けてみよ。「はい、休日診療所です。」え？水曜日だよな？　　あの、発熱外来を…「どちらにお住まいですか？」　　あ、神戸市北区、「〇〇内科、××診療所、△△病院…」　　さっき断られた医者ばっかりだろうが！少々遠方でも、聞いたことのない医者でも構わないぞ。「はい、●●診療所です。」　あの、発熱外来を、「先生が検査をされるかどうかわかりませんが、どんな症状ですか」　　ああ、熱が37.1度で、「すいません現在は38.5度以上の方のみ診察しています」　　　もう何件架けたか判らなくなった頃、1件の診療所が、　　　　　　　　　「何時にお越しになれますか」　　　　　　　　　　　　　時計は10時半になっていた。

2022年02月07日

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１.感染の日

2022年２月２日。午前5時半頃。起床時に体調の異常を感じて検温、37.０°C 。大したことはないと出勤していたらもっと周囲に迷惑をかけることになっていた。いつもは36度台前半なのに久々に37度線を越えて緊迫した状態か。喉の痛みがあり、二度目の検温で37.１℃ を計測したので欠勤を決意。自らの体調不良で欠勤するのは10年以上なかったはず。この時に迷いはなかった。園長の携帯番号にショートメールを使って連絡を入れる。「発熱しました。37.1℃。喉の痛みあり。午前中に受診する予定、後で電話します」。早朝にもかかわらず園長からの返信はわずか数秒後だった。「了解しました。受診後連絡下さい」通話していたらこんなに簡潔にはいかなかった。　冷静で愛のある事務的園長で良かった。体調不良の事実を布団の中の妻に伝える。ほぼ普段通りに朝食を採り、午前9時を待って、かかりつけ医に架電。「発熱外来は実施していないので、市のホームページに出ている医院にて受診して欲しい」女性の声は困惑と申し訳なさを含んでいた。それから長い1日が始まる。

2022年02月07日

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