折り紙ブログアーカイブ/7
折り紙と物理学:より大きく、より小さく 普通に折り紙を折っていれば、この地球の大自然の原理を感じ認識することなく時を過ごす。だが、極めて大きな作品や極めて小さな作品を折ろうとすると。この大自然の原理が大きく姿を現す。 例えば、ユニット折り紙をやっていて、普通は多くて数十枚(ユニット)程度の作品を作っている。しかし、ユニット数が100を越えるようになると、状況ががらっと変わってくる。 それは、何と地球の重力がその偉大な力をあらわすのだ。普通の大きさ(15cm角)と厚さの折り紙で、100ユニットを越える作品を組み上げてみると、何と!あの軽い紙の重さがものを言うようになり、形が歪んでくるのだ。 宇宙空間にあるスペースシャトル内の無重力の下では、何百ユニットの作品も形はまったく歪まない。地上で形が歪むのは、まさに、紙に地球の重力が働くたまものだ。この紙と地球の取り合わせが面白い現象だ。 ところで、このユニット折り紙もそうだが、作品が組み上げられるのも、そもそも考えれば摩擦力という自然の原理があるおかげだ。摩擦がなければ、せっかく組み上げた多くのユニット折り紙作品は、自然崩壊するだろう。 こうしたわけで、大きな作品より小さな作品を作ることに、私の折り紙は方向転換するようになる。しかし、ここにも普段気にしていなかった事が、にわかにクローズアップされ大変気になる存在になってくるのだ。 それは、紙には厚さがあると言うことだ。普通の15cmサイズの折り紙では厚さは、作る作品に大きな影響を与えるものは少ない。しかし、これが一辺が1cmぐらいになってくると、紙の厚さがきいてくる。(右図:30ユニット) この厚さが作品を折っていく上で邪魔になってくるのだ。それもそのはずだ、同じ比率で考えると同じ厚さの紙なら15cmの折り紙に対して、1cmの折り紙の厚さは15倍になる計算だ。 そして、この何倍にもなった厚さが、見かけ上の紙の硬さを増加させるのだ。だから、厚さと折り曲げにくさが相乗的に働き、ミニ折り紙は困難さを増す。 だから、極小の折り紙作品を作る場合、極めて薄手の折り紙を使用する場合が多い。しかし、そうした折り紙は市販されていないし、また他の紙を転用するのもやっかいだ。 本記事は、このブログの過去記事の再掲載です。(2004-10-28)「こどものあそび(遊び方)」は、次のページでいろいろ紹介しています。あそびセレクト遊邑舎あそび館FC2ブログランキングにも登録しています。↓よろしければ、ご支援のクリックを↓多忙のため、コメントへ返信できない場合がありますので、ご了承の程よろしくお願いいたします。