cafe de zazie

風呂場の電球が切れてしまったので。
非常持ち出し袋からロウソクを取り出した。

ロウソクの光ってなんて癒されるんだろう。

シュタイナーでさんざん言われてるんだけど、
火事がこわくて、実践できてなかった私。
アロマキャンドルも、出産の時に
炊き尽くしてしまったきりだった。

なんて優しくあたたかい灯火。
これで月明かり、星明かりがあって、
風がそよいでいたりしたら…、
もうこれ以上の癒しはないだろう。

昔の人は毎日こんなお風呂に入っていたのかな？
現代人は何とひきかえに、
こういう幸福をなくしていったんだろう？


灯りの中、娘はもくもくと水で遊んでいる。
水を組んだり、タオルをひたしたり…。
何をしているのか、まったく意味不明なのだが、
ほんとうに真剣によく遊ぶ。

シュタイナーは『こどもは水そのもので遊ぶ』というが、
ほんとうだなぁ…とても豊かに遊ぶなぁ…と思う。
ロウソクの灯りに似合う光景だなぁ…と思った。


SASSYやら、miffyのお風呂絵本やら、
数はすくないけれど、一応あったのだが、
先日、全部捨ててしまった。
もらいものなのに失礼だ～と思ったけど、
少しも遊ばないし、カビていくだけだから。

残したのは、ちいさくてシンプルな木のヨットと、
積み重ねられるカップだけ。
『水そのもので遊ぶ』ことを手伝ってくれる
脇役的存在のおもちゃだ。

うちは髪も身体もお風呂洗いも
アレッポのせっけんひとつなので、
風呂場にあるのは、せっけんとカップとちいさなヨット…。
そして、ロウソク…。
夢中になって遊んでいる娘。

ここまでそぎおとしていって、はじめて
わかるくつろぎってあるんだな…と思った。

あああ、いいお湯だぁ～。