成り下がるな、胸をはれ! 林原めぐみ / 街へ出よう 「Enfleurage」
アニソンポップの世界(2) 【 ポップ偏差値 61 】林原めぐみ / 街へ出よう '95 作曲伊藤千夏 編曲矢吹俊郎 「Enfleurage」収録「ワッシュワリワリ」コーラス入りのオールディーズ風味の声優ポップ。同じく95年発表の岩崎元是氏による傑作アニソン「NEVER SAY , I LOVE YOU」同様、声優的表現を随所に織り込んだ可愛らしい歌唱が素晴らしい。明るくピチピチ弾けた陽性の声をベースに、ちょっと悲しげな表情や前向きで元気な表情などを交え、譜面から外れたり戻ったりと楽しく、創造性のある豊かな表現力が秀逸です。そこで、この2曲で聴けるような声優的魅力を活かした曲が他にも無いものか、と彼女のアルバムを幾つも聴いてみたのですが、結果このような曲はごく少数でした。ほとんどの曲は表現も一本調子でアニソン的特性を全く活かしておらず、単なる凡百のガールポップに成り下がってしまっています。アーチスト志向とやらで自身をJ-POPの歌姫か何かと勘違いしてしまっているのでしょうか?どうも関係者の皆様含めて自覚が無いようなのではっきり言っておきますが、こうした豊かな表現をポップスにうまく活かしたこれら2曲は貴重かつ稀有な存在で、世界ポップス史における存在意義は大きいのです。だから彼女に限らず、こうした才能を持つ声優さんは、Jポップの真似事などで自身の価値を下げたりし、お茶を濁さないで欲しい。これら声優ポップの持つ魅力/価値の大きさに気付き、自覚し、胸をはり、誇りをもってアニソン道にだけ邁進して欲しい。この二曲は共にシングルカットもされておらず、ほとんど一般音楽ファンには認知されていないでしょう。認知されていても極度に過小評価されているのが現状ですが、いつかきっと世界的脚光を浴びる時がやってきます。近年、日本が世界に誇るメイン・カルチャーのアニメが世界を席捲し、高い評価及び賞賛、羨望の眼差しを持って世界中から迎えられています。そしてアニメ声優的表現、文法に慣れ親しんだファンが声優/アニメソングの持つ魅力に目覚め、やがてこれらの楽曲もまた世界中に浸透していくことになるでしょう。現在、世界を圧倒する質の高さと量を背景に日本のアニメ産業に様々な才能豊かな人材が集中してきています。それと密接にリンクしてアニメ/声優音楽にもまた、優秀な人材が多く流入してきているのです。(日本でアイドルポップが没落したのと無関係ではない。)21世紀を迎え日本のアニソン界は将に時流に乗った破竹の勢いがあると言えるでしょう。この曲は、「ニコニコ動画」↓で聴くことが出来ます。この曲の雰囲気に合ったアイドルマスターの前向きキャラ、天海春香さんの可愛らしい踊りと共にお楽しみ下さい。歌詞にあったイラストも良く出来てますね!(間奏が30秒ほど端折られてます。)アイドルマスター 春香さんと「街へ出よう」!!(歌・林原めぐみ)再UP明るく元気テンション高揚感疾走感グルーブメロディ器楽瑞々しさボーナス(豊かな表現力)ポップ偏差値合計87776768561