時代の波
時代の波というのは冷酷だ。時間が経つにつれて、古い価値観が通用しなくなる。私がこの世に生まれてからまもなく20年が経過するが、私が子どもの頃の価値観というのはすでに通用しなくなっている。 例えば鉄道。 東海道・山陽新幹線のスターといえば「300系のぞみ」というのが当たり前の時代があった。他に100系、0系も主役として認知されていた(これは15年前の価値観だろう)。しかし今や、0系や100系は東海道新幹線からすでに撤退し、それどころか最新型車・N700系の登場によって300系、500系の立場も危うくなっている。 山手線でも、私が初めて山手線というのを知ってからは「山手線=205系」だった。だがそれも全て新車に置き換えられ、過去のものとなった。そのほかの路線についても同じことが言える。 ただ例外といえるのが、東急田園都市線だろう。子どもの頃からお世話になっている路線だが、未だに8500系が主役なのは、ある意味うれしい。 他にも東武伊勢崎線では、伝統の浅草発着の準急列車が昨年の白紙ダイヤ改正で完全に消滅。代わって主役になったのが東急田園都市線直通の急行列車だった。 運行ダイヤは現実を直視せざるを得ないので仕方がないとは言え、「時代は変わったんだ」と感じてしまう。 次に携帯電話。 「ケータイといえば大人の道具」という価値観は10年くらい前のものだ。それが2000年頃から私と同世代の間にも広く普及してくた。この様相に私は当初疑問を投げかけたのだが、現在こんなに普及してしまっては批判したって仕方がない。 スポーツでも… 私が子どもの頃のスタープレイヤー(野球、サッカー問わず)が次々と引退した。1960年代生まれで現在も現役でやっている野球選手は、工藤(横浜)、清原、吉井理人(ともにオリックス)、金本(阪神)くらいだろうか。他にもたくさんいるが、今や極少数派となったのは事実だ。 自動車レースの最高峰、F1のドライバーでも「皇帝」ミハエル・シューマッハーが昨年、現役引退。'97年度チャンピオンのジャック・ヴィルヌーヴも引退した。彼らに代わって次の世代のドライバー(フェルナンド・アロンソ、キミ・ライコネン、フェリペ・マッサなど)がしのぎを削っている。 他に、アニメでも… 10年ほど前のヒーロー系、あるいは(一部の)アニメ番組の主人公は、完全に私よりも年上の人が多かった。こんな大人を見て「かっこいいなあ」と思った人もいるに違いない。 それが、自分が成長してしまって当たり前なのだが、私より年下('90年代生まれ)の人が主人公のヒーロー系・アニメ番組も見られるようになった。 特に、お気に入りでいつも見てる「パワーパフガールズZ」を見ていたりすると、「俺も年老いたもんだよ」と感じてしまう(まだ、もうすぐ20歳になるというのに、「年老いた」は極端だろ)。 いずれにせよ、私は確実に成長してきているのだ。それと同時に古い価値観がどんどん通用しなくなってしまっている。時代もまた、確実に変化しているのだ。「懐かしい」と思うこともあるかもしれないが、現在はそんなことを許してくれる世の中ではない。前向きに生きていくことしかできないのだ。 最後に余談だが…(全然関係のない話)。 ・鉄道ファン ・旅行好き ・レースファン ・パワーパフガールズのファン この4つが全て当てはまる人って、私以外にいるんだろうか?