「大人が知らない ネットいじめの真実」 渡辺真由子
大人が知らないネットいじめの真実子供たちと接触することが少ないので学校や生活の実態を知ろうとするとこういう本が参考になる。子供たちへの聞き取りや、実際の事件の関係者の調査から、携帯やパソコンなどのネットに発するいじめの実態を明らかにしている。直接的ないじめも陰湿化しているが、匿名性を背景にしたネットによるいじめも、どんどんエスカレートしているみたいだ。最初は冗談やからかいのつもりでも、文章のみが飛び交うわけだから、感情のスレ違いもあって事件として現われる例もこのところよく目にする。教師もその対象になっている例もある。「学校裏サイト」やブログの姉妹編のような「プロフ」が主な舞台となっているが、交流やコミュニケーションの場として使われればいいが、使い方を間違えると危険も潜んでいる。メールも盛んにやり取りされているが、会話というよりお互いのつながりの確認になっているようだ。これがために、一日中、気が休まることがないとか。妙な時代になったものだ。会って話しをすればいいのに。早い話が、カゲ口や悪口を直接言えないもんで携帯使って書き込んでいるだけ。無視すればいいと言うのは簡単だが、学校生活を送っている子供たちにとっては、そうもいかんだろう。ふざけている段階ならまだいいが、自殺にまで発展するというのは問題だ。場を提供しているサイト側が責任をもって管理するのは当然だが法の整備も、必要だな。