「心の貌」 柳田邦男 編
心の貌(かたち)今週はなかなか面白そうな本が入手できた。笑最近、毎日のように、おどろおどろしい事件が報道されているが、過去にも類似の事件のあるケースもある。本書は、昭和史の中の、誰でも知っているような事件と最近の事件を比較し、時代背景や人の心の本質を検証しようと試みている。事件好きのおいらには、なかなか面白い。第一章で「光クラブ事件」の山崎とライブドアの堀江を比較していて、本書の特質が良く分かる。この本にもあるが、飛ぶ鳥の勢いだったホリエモンが逮捕されたあたりから、おいらも、この山崎との類似性が連想されたからである。その他を一部挙げれば「金閣寺放火事件」、「草加次郎事件」「下山事件」、「「伊勢湾台風」、「御成婚とミツチーブーム」等など。柳田ひとりが書いたものではなく、ほとんどが、事件を良く知るふたりとの、3人での鼎談という形式になっている。ふたりだと、ある方向にかたよったり、相反したりしがちだが3人だと、ひとりが微妙に調整役になり、テーマの本質を逸脱しないように思う。なるほどなあと感じいるところも多かった。