生まれかわるということ
新しい舞台、新しい相手...昨日までとは違う気持ちで、今日を生きることは、日常の中ではなかなか難しい。今夜から始まったプロ野球セ・パ交流戦。プロ野球改革元年にふさわしいイベントだ。普段対戦することのない相手との、ワクワクするような勝負が日本全国で繰り広げられた。連勝を続けている好調なチームは、その勢いをそのまま持ち込み、交流戦を乗りきって突っ走りたいところだろうし、低迷しているチームは、これをきっかけに盛り返したい思いでいっぱいだろう。不本意なシーズンスタートとなったジャイアンツは、交流戦第一戦の相手は楽天ゴールデンイーグルス。リーグ最下位同士の対戦となったが、楽天は今年発足したピカピカの一年生チーム。言葉は悪いが、他のチームからフルイにかけられ落された選手や、そろそろ引退かと思われるベテラン選手など、このチームに拾われて野球をすることのできる喜びを改めて知った選手がたくさんいる。監督初体験の田尾監督も初々しい楽天だが、成績は期待を裏切らず、借金まみれの最下位だ。それでも、地元宮城の人たちをはじめ、この新チームを応援している人は、たくさんいるはずだ。私も密かに楽天を応援している。弱者にエールを送りたくなるという性格もあるが、なによりもプロ野球を救ってくれたのではないかという思いが強い。だから、単に応援しているというよりも、楽天というチームに対しての感謝の気持ちがベースにあるのだ。さて、その楽天×巨人。結果は巨人が勝利を飾った。先頭バッター清水の3塁打で幕を開け、ローズや仁志のホームランも出て楽勝ムードだったが、9回に満塁ホームランなどで2点差まで追い上げられるという、ヒヤヒヤさせられる勝利だった。勝つには勝ったが、相変わらず8回、9回を安心して見ていられない。いったい何点差をつければセーフティリードになるやら...各地で盛りあがった交流戦。セレモニーもそれぞれに趣向をこらして楽しませてもらった。始球式は、仙台フルキャストスタジアムでは、伊達政宗が馬に乗って登場。横浜スタジアムでは、往年の名選手平松が投げ有籐が打席に立った。札幌ドームでは、ダースベーダーに扮したSHINJOが始球式を行った。そんなお祭りムードで盛りあがった開幕戦だったが、いざ試合が始まると、どのカードも素晴らしい試合が展開された。とくに、横浜×ロッテの試合は素晴らしい投手戦となり、劇的なサヨナラゲームで、見ごたえのあるものだった。どちらも連勝を続けてきた勢いそのままに、一歩もひかないひきしまったゲーム。打撃戦も楽しいが、こういう一点を争うゲームは、独特の緊張感があって目がはなせない。タイトルの「生まれかわるということ」とは関係ないような内容だが、これはジャイアンツのこと。ペナントレースで低迷し最下位に甘んじている今、今ひとつ元気がないのはわかるが、あんなに暗い顔をしていては、勝利の女神だって寄ってはこないだろう。テレビに映るベンチの雰囲気や監督の苦虫をかみつぶしたような顔を見ていると、これじゃあ勝てないわなぁ...と思ってしまう。ムリして笑えといっているわけではないが、喜びは喜んでくれそうなところに喜んで集まってくるものだ。ネガティブな雰囲気の場所へは、ネガティブな思いが渦巻いている。そんなところへは天使が微笑んでくれるわけがない。ちょうどいいきっかけとなるように、交流戦が気持ちの切り替えとなるように祈るばかりである。高橋由伸のいないジャイアンツに、淋しい思いをしている私に、気持ちのいいスカッとするような勝利を、ぜひにもプレゼントしていただきたい(かなり個人的^^;)