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心のトラブル１１０番

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[心・旅] カテゴリの記事

全41件 (41件中 1-41件目)

五カ月ぶりの日記です。

　何となくＨＰから遠ざかって五カ月。ほかの方のページも、ほとんどのぞかなかったし、パソコンは仕事専用の状態だった。　あ、それは、ウソか。麻雀だけは、たまに気晴らしに楽しんでいたんだよね。でも、それも、そろそろ飽きた感じ。　最初は、感情の入らないパソコンのゲームに魅力を感じたものだったが、やはり、心理面とか、微妙な駆け引きとかがないと、ゲームっていうのは、面白くないんだよね。　一応、一カ月ほどで、十段まで上り詰めたんだけど、あまり簡単に昇段してしまったものだから、本当の実力を試したくなって、また新たに別の名前で登録し、一級から出直し。現在は、二段から五段の間を行ったり来たり。気持ちが完全に冷めた状態でやるものだから、それから上の段には、なかなか上れない。勝負事っていうのは、そういうものなんだよね。　まあ、これから、ぼちぼちＨＰにも書き入れていこうと思っているのだけど、気紛れな私のこと、どうなることやら……。　

2005年08月10日

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何もないけど…。

　何にもせずに、ただ、ボッとしているのもいいもんだ。やることがないわけじゃない。仕事だって、少しは立て込んでいるが、三連休は安息の時間と決めた。だから、ただただ、ぼんやりした、怠惰な時をむさぼっている。でも、生来、動くのが好きな性分なのか、いつの間にか、普段はできない資料の整理などを始めている自分に気が付く。書類の整理をして、隣の神社のドラム缶を拝借して盛大に燃やし、何か、一仕事を終えたような、爽快感を味わっている。紙の燃える炎を見つめながら、「暇だなぁ…」とつぶやくと、ゆったりとした気持ちになる。

2005年02月12日

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なんだろうね？

　昨日、本当に久しぶりに日記を記入し、五十人以上の訪問者があった。これって、なんだろう。別に、大したことを書いたわけでなく、愚痴を書いただけなのに、普段の十倍、あるいは二十倍のアクセス数があった。　私から言わせると、驕りかもしれないけど他人の日記は、それほど関心はない。と言うより、このコーナーで、自分独自の面白い意見、自分だけの視点で世の中を斬るといったものが、ほとんどないといってもいい。　私が、リンクさせている方は、さすがに個性的な方が多いが、ランダムで訪問してみると、面白い内容だな…と思うは、百の内一、二件もない。もちろん、私のＨＰだって、他人から見れば、その範疇に入るだろうけれどね…。　結局、みんな寂しいのかな。だから、自分にないものを求めて、彷徨（さまよ）ってっているのかな？　自分では気がついてないないけれど、こちらも、その口なのかもしれないな。

2005年02月08日

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今年、初の日記です。

　暮れに日記を記入して以来、ほとんど放りっぱなし。たまに、リンクさせていただいている方の元気なコーナーをのぞくと、うらやましさと同時に、自分の至らなさを感じ、自己嫌悪に駆られてしまう。　まったく書くことがないわけじゃないけれど、積極的に書こうという意志がないから、デスクに向かう機会が少なくなる。自分だけの見解を、自分だけの視点で書き、他人の視線や意見など無視すればいいのだが、どうしても、「いい子」の文章になってしまうんだよね。まだまだ、修行が足りないのかもしれない。　今も、ここまで書いて、ムダなことをだらだらと…思い、消そうという気持ちが募っている。今年になって、こういうことが何度あっただろう。でも、いいや。今日は、このまま掲載してしまおう。そうでなかったら、いつまでも同じ状態が続くから…。　すごいですね。ちょっと日記を記入しただけで、今日は四十人以上の訪問者がある。これまで、ほとんどひとケタだったのが、十倍、二十倍。しかし、これに、騙されて、はまってしまうと、麻薬のような効果を発揮する。それ以上の数字を挙げようと、一生懸命になる。本当を言うと、これはこれで、快感なんだよね。でも……。

2005年02月07日

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一カ月ぶりの日記更新です。

本当に一カ月経ってしまった。久しぶりに日記を書こうと思ったが、パソコンの操作がおぼつかない。そして、何を書いていいのかも分からない。ただ漫然と、キーを叩いている状態。十月一日にも書いたが、実は、パソコンの麻雀にはまっていた。何しろ、何か一つ始めると、徹底的にやらないと気が済まない性格。ところが、これも段位が十段まで昇級してしまった。十級から一級、初段から十段まであるから、それこそわずか一カ月足らずでトップまで上り詰めてしまった。先月の成績は、二十万人中、七位。十段までなると、相手が敬遠して、メンバーが、なかなか集まってくれない。だから、最近では手持ちぶさたの状態が続いている。ある人に言わせると、「だから、どうだって言うの？」。そうなんだよね。十段になったからといって、二十万人中の七位になったからと自慢したって、興味がない人には、「そんなムダなことに時間を潰して…」と批判されるのがオチなんだよね。でも、負け惜しみかもしれないけど、「極めた」という満足感はないでもない。ホームページもそう。アクセス数が一万とか、一万五千までは、一生懸命だったけど、それを達成してしまうと、何となく「何だ、こんなものか」と放り出してしまう。嫌な性格だね、まったく。何だか訳の分からないことをクダクダ書いているようだから、今日のところは、これでストップ。また、明日から、このホームページも新しい形で出直してみようかな…と思うのだが、さてどうなることやら。

2004年11月01日

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忙しさの中に「遊び」。

久しぶりにパソコンに向かっている感じです。アクセス数は惨澹たるものですが、全く気にしていません。実は、昨日は完全徹夜で仕事をしていました。四時間ほど寝て原稿を印刷所に渡し、その後、再び寝床へ。とはいっても、間違い電話などで、寝入りばなを起こされたりして、なかなか熟睡はできません。それでも四時間ほど、ウトウト仮睡して起き、風呂に入って疲れを取り、野菜シチューがメーンの夕食を取りました。もちろん食事の前には、晩酌をたっぷりというか、飲み過ぎというほどに嗜み、明日への活力？　にしています。　ＨＰをしばらく留守にしていて、本当にうれしかったのは一部の方々の励ましです。今、思えば、くだらないことかもしれませんが、忙しさが極限にくるとＨＰなんてどうでもよくなります。それだけ、毎日の生活が充実しているとの見方もできなくありませんが、決してそうは思いたくありません。忙しい中にも、ゆとりと遊び心が持てないと自己喪失の危険性もあります。私にとってＨＰは完全に「遊び」です。でも、その「遊び」が、明日への活力になっているのも否定はしません。そういう方向で、これからも、日記記入をできる限り続けるつもりでいます。同じような気持ちの方は、陰ながらでも結構ですから、応援してください。まだ、疲れているので変な日記になってしまいました。私の意図する気持ちを、ご判読ください。

2004年09月24日

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疲れています。

１０日から１２日まで松島・仙台での、中学校時代の同期会に出席して朝に名古屋へ戻り、そのまま、今度は夜の十一時まで本業の健康関連の取材と付き合い。今日１３日も、午後六時ごろまで同じ仕事。もう、クタクタ。この五日間の平均睡眠時間は、五時間ぐらいか。二日ばかり、ゆっくりと休養を取ろうと思っていたけれど、急な仕事が入って、残念ながら１４、１５日も新聞社へ出向しなければならないことになった。切ないようなあ…。でも、ストレスはあまりないのが不思議。きっと、遊びと仕事がミックスして、適当に楽しんでいるからなんだと思う。何ごとも、あまり一生懸命にならずに、「頑張らない心」が功を奏しているのかな？　

2004年09月13日

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続・続「頑張らない心」

私が、アテネ五輪で一番さわやかに感じたのは、女子８００メートル自由型の柴田亜衣選手の快挙だ。「無欲」の「頑張り」が功を奏して金メダルを獲得した。「自分がびっくりしている。周りの人は、もっとびっくりしているでしょうね」と語っているように、世界では、ほとんど無名だった。それが、金メダル。きっと、何の重圧も感じず、気楽に「頑張った」ことが、この快挙につながったのだろう。　　女子バレーは、一応「頑張った」が、やはり、体験と実力不足。個々の選手に「一生懸命に、頑張った」ものの、連係プレーがバラバラだった。一生懸命にやっても、周囲に目をやる余裕がないと、こういう最悪を招く…というケースだろう。　女子マラソンの野口みずき。これまでの不遇の時代に培われたハングリー精神が、不屈の「頑張り」を生み出した。あの闘志は、いわゆる、温室で育った現代っ子にはない、貴重なものだと思う。　これまで「一生懸命に、頑張る」「必死に、頑張る」ことが、あまり良くないように書いてきたが、野口みずきの場合は、これがまったく逆の結果となった。弁解になるかもしれないが、個々の人間によって「頑張る」精神も異なるのだ。「頑張る心」も、「頑張らない心」も、結局は、人それぞれの個性、生活環境によって左右されるということ。　「頑張る」は、ＴＰＯによって、ちょっと手抜きをしたり、必死になったり、それぞれの選択が必要なのかもしれない。

2004年09月09日

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続・頑張らない心。

先日、閉幕したアテネオリンピックは、私たちに感動とドラマを与えてくれた。日本の金メダル数は１６個で、東京五輪に並び、史上最多タイとなった。　しかし、ここにも、必死に「頑張る」選手よりも、楽しく「頑張る」選手のほうが、好成績を挙げている現象があった。「アテネ五輪は、〈頑張る〉選手よりも、〈我に張る〉選手の時代だった」という人もいるのだ。　　　　　　　　　　　　　　　　（つづく）　あくまでも「我を張り」ながら、まるで対照的だったのが、金メダル確実と言われていた柔道の谷亮子と井上康生選手だった。柔ちゃんは、怪我に加え、世界の一流選手という重圧に押し潰れそうになりながらも、ただ、新婚の夫と自分のために、最後まで気力が途切れなかった。　ところが、井上選手は、日本での結団式での決意表明のころから、日ごろの平常心を失い、本番でも日本を背負っているという責任感からか、実力を発揮されずに終わってしまった。「我」を張り過ぎると、挫折する典型なのかもしれない。　また、野球と体操も明暗が分かれた。プロ野球チームは、やはり金メダル確実と言われながら、オーストラリアに、まさかの連敗。結果は、最悪の銅メダル。手抜きをせずに、「一生懸命」になり過ぎた結果だと言われている。　一方、体操チームは、前評判はそれほどでなかったものの、全員のチームワークと、「気楽に頑張った」演技が幸いして、ロス五輪以来の金メダル獲得となった。　　　　　　　　　　　　　（つづく）

2004年09月08日

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頑張らない心。

　「頑張る」とは、辞書によれば、●強く自説を押し通す●我を張る…とある。もともとは「我ニ張ル」で悪い意味だったが、いつの間にか、●一生懸命に努力する…という、いい意味での解釈が一般的になったらしい。　最近、その「頑張る」が、あらたに見直され、ひそかに「頑張らない」精神なるものがはやっているという。情報によると、それは―　「頑張らないダイエット」「頑張らない介護」「頑張らない料理メニュー」「頑張らない運動法」「頑張らない勉強法」など、いろいろな分野に及び、あまり一生懸命にならずに、細く、長く継続することが、一つの精神修養ともなっている。　私も若いころは、相当に「頑張った」つもりだが、最近は、あまり「頑張らない」をモットーにしている。「必死に頑張る」は言葉の響きはいいが、見た目には、それほどカッコよくないことに気付いたからだ。どうせ、「頑張る」なら、それに「楽しく」を付け加えたいと思っている。つまり、「楽しく、頑張る」だ。　一生懸命に「頑張り」、必死に「頑張って」生きている方に失礼かもしれないが、それには、必ず限界がある。限界があれば、いつかは、挫折が訪れる。程々の「頑張り」に限界はない。絶望を感ぜずに、細く長く、継続が可能だ。　　　　　　　　　　（つづく）

2004年09月07日

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登山の効用？

　長野県駒ヶ根市の「駒ヶ根ロープウェイ」落雷により運行不能になった事故で、山頂近くの駅に取り残されてた利用客は、落雷事故から十三時間半以上たった午前三時四十五分、補助電源で運行したゴンドラにより、全員が下山した（中日新聞より）。　　この記事で、数年前に、中央アルプスを、あえぎあえぎ登ったことを思い出した。　北海道にいた高校生時代、結構、登山がが好きで、友人たちと夕張岳などを何度か登攀したものだが、それも若いころの話。　何しろ、三十数年ぶりの登山とあって、少々心もとなかったが、随行者が山歩きのベテランということで、安心してお供した。　初日は、ロープウェイで山頂まで行き、山小屋で一泊。次の日は、朝七時から夕方五時まで縦走という強行軍であった。　正直いって、かなり苦しかった。しかし、それにもまして、いろいろな新鮮な発見があった。喜びがあった。煩わしい都会の喧噪を逃れたいという気持ちも、もちろんあったが、たまには、静かに自分を見つめ、心のあり方を知りたいという欲求のほうが強かった。　登山なんて、苦しいばかりで、生産的には何の意味もないし、全くのムダである…という人がいる。たしかに、そうかもしれない。汗まみれになって、巨岩を伝い歩き、険しい渓流を下るとき、なんてバカなことをしているんだろう…という思いがないといったら、ウソになる。途中で「ヤメター」といって、何もかも放り出し出したくなるときもあった。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（つづく）　自然は厳しい。厳しいだけに、いつも緊張感を持っていなければならい。心を引き締めて、一歩一歩、着実に前進しなければならない。　　つまり、人生である。苦労して、苦労して、頂上に辿り着いた安堵感と満足感――それは、山に行った人でなければ分からない独特の世界だろう。　繚乱と裂き競う山の花の美しさや、空の青さ、澄み切ったわき水なども、下界では味わえない新鮮な驚きであった。　山を降りて、途中からタクシーに乗った。舗装道路をスイスイと走る快適さに、新たな感動を覚えた。　　人生、時には、ムダと思えることもやってみるべきだ。それが、明日への生きる糧になることもある。

2004年07月26日

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心の動揺。［追記］

　日記を書かなくなって、三日目。一日目がアクセス数が２３、次の日が２０、今日は午後七時半現在で、わず１３。最近一ヵ月は、最低でも一日１００はあっただけに、すごい激減である。でも、思ったよりショックはない。「こんなものなんだろうな」というのが、正直な実感である。　ＨＰを、何らかの高尚な目的を持って開設したのなら、いざしらず、こちらは、ちょっとした勢いでつくり「何だか、面白いじゃないか」という不純な感覚で楽しんでいた口。でも、悲しいかな、アクセス数という不思議な「魔力」に取り付かれて、一時はそのアップに一喜一憂して、それなりに、いろいろと工夫などもした。　そして、ようやく四ヵ月で１００００に達した。しかしながら、一応の目標は達しても、ほとんど何の満足感も、達成感もなかった。「アクセス数の競争なんて、全く意味がないんだ」という空虚感に襲われ、いっそ、ＨＰを閉じて、競のない、新たな目標を持ったページをつくろうかな…とさ思ったりもした。　でも、二、三の方から、温かい言葉、励ましの言葉をいただき、ちょっと心が揺らいでいる。今までの言いたい放題の姿勢でいいのか、それとも、もっとテーマを絞って、一部の人でいいから、狭い範囲での会話を楽しむほうがベストなのかと…。　いつもは、ほとんどスイスイとワードが打てるのに、今日は、一字一句がたどたどしい。まだ、どこかに心の動揺があるのかかな？　　　［追記］　前記の日記を記入してから、四十分後です。わずか三十分で五十件のアクセスがありました。以前なら、喜んで、まだまだ数を伸ばそうとしたでしょうが、今は、そんな気力はありません。自然の流れにに任せます。

2004年07月24日

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５０代でも若造？

　今日は、町内の神社の夏祭り。総代をやっているため、朝から準備に大忙し。気温３０数度の中、盆踊りのやぐらの設営、「輪くぐり」の本体を葦の葉でつくる作業と、汗まみれになって、ボランティア。　神社の総代さんというと、むかしは、その町の長老が名誉職として務めていたもの。ここも、その名残りはあって、ほとんどの総代さんが６０代後半から７０代である。５０代なんて、小僧っ子扱いだ。だから、力仕事は、若い者？の担当。普段、力仕事をしていないため、ちょっと動き回ると、体の節々がギシギシと痛い。　言い訳をしながら家に戻り、しばし休憩。その間に、このパソコンで、心の発散を試みるが…。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　現在、午後１０時４０分。ようやく、すべてのプログラムが終了。くたくたになって帰宅。盆踊りも、一応は盛会だったし、何よりも、地域の方たちが集い、あちこちで、むかしの井戸端会議ふうの話し合いの場ができているのが、うれしい。外国人の方も、チラホラ。英語の達者な某氏が話し掛け、日本の風習などについて説明していた。　　最近、とくに目立つのが、若い方の参加が多くなったこと。格のある大きい神社は別として、ちっぽけな町の「鎮守の森」の神社としての存在は、地域コミュニティーの場として、決してバカにはできない。もう少し、神社のことについて触れたいが、疲れているので、またの機会に譲る。ごめんなさい。

2004年07月18日

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日陰の下の肥料？［補筆］

　古いメモ帳を何となく眺めていたら、こんな文章を書き留めてあった。　「不幸なとき、人は謙虚になり、　それを乗り越えて強くなり、　他人の痛みを感じる心も育つ。　日盛りに人生を歩む人の姿はまぶゆいが、　本当の成長のための肥料は、　日陰の下に埋まっている。　そこに、人生の奥深い味わいがある…」　　誰の文章だったかは、もうすっかり忘れてしまっているが、その思い出は、かなり強烈に心の中に残っている。当時、私は、サラリーマン生活をおさらばして、独立。その後、調子に乗って人間関係で見事に挫折。しばらく、厭世感、孤独感にさいなまれながら、どん底の生活を送っていた。そんなときに、この言葉に出合ったのだ。単純といえば単純化もしれないが、それから徐々に私は立ち直っていった。ちょうど、その時機にあったのかもしれない。しかし、この言葉が、一つのきっかけになったことは確かである。　Ａさんという人がいる。いつでも明るく、溌溂としていて、屈託がない。おまけに優しい。幸せそのもののように見える。　しかし、本当のＡさんは、一時の油断もならない病気を抱えているのだ。Ａさんの、この病気のことを聞くと、たいていの人は、「あの人に、そんな苦労があったのか」と、胸を詰まらせる。　誰でも、生きている間には、さまざまな苦悩があり、哀しみがある。しかし、それを乗り越えてこそ、本当の意味での「強さ」ができる。　ある知り合いの名医がいる。中年になってから、突然、病に倒れ、幾度か死線をさまよったが、奇跡的に生き返った。そのとき、その医者は「ああ、私はこれまで、いかに冷酷な医者だったのだろう」と、これまでの来し方を反省し、これからのおまけの人生を、真の医療に捧げ、単に、肉体的にだけではなく、精神的にも「人の痛み」が分かる診療を誓ったと言う。　結局、人間の価値は、苦難のときを、どうやって克服し、自分の未来にいかに生かすかで決まるような気がする。私は、これからも、まだまだ日陰の下に埋まっている「肥料」を吸収していくつもりだ。

2004年07月10日

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落ちこぼれからの変身。［補筆］

　昔は、男の真の美しさは仕事の打ち込む姿にある…と、よく言われたものだ。しかし、この言葉も、現代では。もう「過去の遺物」って言われるんだよね。　二、三日前、新聞社の中堅記者二人と焼き鳥屋で飲んだ。そのとき、一番盛り上がったのが、最近の若い連中への批判だ。「おい、おい、それは俺みたいな年輩の者が言うことであって、お前なんか、まだまだ若いだろう」と諭しても、その批判の勢いは止まらない。　「近ごろの若い連中は、がむしゃらに働くなんてことは、バカらしいと思っているらしい。程々に怠けていても、昇給はするし、ボーナスだって、あまり差は付かない。どうせ頑張ったって、社長になれるわけじゃないんだから…と、変に悟り切っている」と、彼は慨嘆するのである。　次に来るのは、「俺たちの若いころは…」になるのであるが、それは省こう。いつの時代になっても、若い者は、批判の対象になるのだから…。　とは言っても、私も同じ思いを持っていて、最近の覇気のない若い連中を見ていると、何か侘びしくなってくる。もちろん、健康で明るく、平和な家庭を築くのは男の役目ではあるが、単なるマイホーム主義だけに安住しているのでは、何とも情けない。　昨年、二十年ぶりに中学校の同期会があった。その中で驚いたのは、学校では成績もよくなく、どちらかというと、落ちこぼれ的存在だった者たちが、実に魅了ある男に変身していたことである。仕事をバリバリこなしている自信からか、顔も生き生きしていて、しょぼくれた一流サラリーマンたちを圧倒していた。　きっと、彼らは彼らなりに、血のにじむような努力をして、現在の地位を獲得したのだろう。学校の成績が、そのまま、将来の生き方に反映するとは限らないということを、彼らは身を持って証明してくれたのだ。しかしながら、現代では、学校時代のエリートはエリート、落ちこぼれは落ちこぼれとして二分化され、それがそのまま社会に出ても、まかり通っているような気がする。決して、無駄な競争はさせないシステムになっている。学校の成績よりも大事なものがあることを、先生たちは教えようとはしないのだ。　そういう意味では、今の時代は、まことに平和である。国全体が過保護になっている。まったく努力をしないでも、まずまずの生活は維持できる。食えないということは、ほとんどない。だから、カネの重みを切実に感じないし、仕事への情熱も持たない。世の中のエリートたちを羨ましいという気持ちさえ持たないのだ。　一律に公平…ということは、一見、素晴らしいことのように見える。しかし、努力や能力を無視して公平となると、ちょっと待て…と言いたくなる。人間は、一人ひとり、個性も違うし、能力も異なる。だから、勉強以外にも、さまざまな競争がある。競争があれば、努力や能力で差が開くのは当然である。それがない世の中というのは、果たして、幸福なのか、どうか？　いい意味での競争って、あってもいいのじゃないだろうか。学校の成績だけが、最終目標の世の中って、つまらないよ。

2004年07月05日

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さりげない他人の優しさに涙。その１の続きの、また続き。

　父の訃報に、大金を持って駆け付けてくれたＹさん。しかし、これ以上、甘えることはできないと思った。「本当にうれしいんだけど、何とかなりますから…」と私は固辞した。　　本音を言えば、のどから手が出るほど欲しい現金であった。でも、ここで受け取ってしまったら、私の日ごろの甘えの構造が、ますます増幅し、先行きも怪しくなると思った。　「そうか。でも困ったら、遠慮しないで、いつでも言えよな」。Ｙさんは、そう言って、私の言い分を快く聞いてくれ、静かに去っていった。　私は、Ｙさんの優しい真心に、心の中で手を合わせた。本当に貧乏しているとき、困っているときには、なかなか他人は寄り付かない。当然だと思う。でも、こんなＹさんみたいな人もいる。　将来、もし、私のような立場の人が身近にいたら、こんな、さりげない、優しい心で接したいと、つくづく思った。　間もなく、姉や兄が、罪滅ぼしのつもりか、多すぎるくらいの現金を持って、駆け付けてくれ、葬式は無事に済ますことができた。　ありがとう、Ｙさん。しかし、そのＹさんも昨年、病に倒れ、逝ってしまった……。合掌。 …………………………………………………………………　葬式もすべて済み、参列してくれた方々も三々五々引き上げた。母親、私たち二人は、一言も発しないほど疲れ、何となく虚無感を感じていた。寂しい…。　そのとき、突然、ブザーの音。それは、飛行機で帰ったはずの姉夫婦であった。「どうしたの？」と聞くと、姉の旦那が、言った。「こういうときには、兄弟の誰かが残って、霊を慰めるものだけど、気が付かなくてごめん。それで、予定を変更して、空港から、急きょ引き上げてきた」　またまた、涙があふれ出た。そのさりげない優しい好意が身に染みた。葬式というものは、にぎやかに、みんながいるうちは寂しさも感じないが、一斉に引き上げられると、どっと疲れ、孤独感を感じてしまう。弔問客は、そんなこと、きっと思いもしないだろうけど、葬式を直接執り行った者は、必ずそういう感情になる。　そういう相手の心を察する、さりげない優しい心…。よほどの人生体験がないと、簡単にはできないだろうけれど、いつかは私もできる人間になろう…と、そのとき、固く心に誓った。

2004年06月27日

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さりげない他人の優しさに涙。その１。

　かなり、昔の話である。　そのころ、私は自分のわがままから会社を辞め、独立して仕事をしていた。当然、順風満帆というわけにはいかない。希望とは裏腹に、まさに、どん底ともいえる生活であった。　ところが、そんなところに、身内のいろいろな事情があって、末っ子である私が両親を引き取ることになった。ますます、生活は困窮した。　半年後、心労からか、突然、父が脳硬塞で倒れ、一ヵ月の入院ののち、黄泉の世界へ旅立った。　当然、葬式をしなければならない。しかし、費用がなかった。カツカツの生活をしていたので、貯えどころではなかったのだ。さあ、困った。兄、姉、そして親類筋からの香典は集まるだろうが、葬式というものは、ある程度の当座の現金がなければ、挙行できない。すべてが「ツケ」というわけにはいかないのだ。　進退極まっているとき、訃報をどこで聞いたのか、Ｙさんが駆け付けたくれた。そして、まず、お悔やみを言うより先に、「オイ、どうせ金がないんだろ。これを使えよ」と、封筒に入れた分厚い現金を差し出した。　Ｙさんは、独立して間もない私を、最初から応援してくれ、パンフレットや機関誌づくりなどの仕事を回してくれた自然食品店のオーナーであった。　本当にありがたかった。自然に、涙がボロボロと出た。人の情けが、心の底から身に染みた。しかし、身内ならいざしらず、まったくの他人である…。

2004年06月26日

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何となく、鬱（うつ）？

　じめじめした梅雨空のように、何となく気分が優れない。ちょっとしたことに腹を立て、当り散らす。原因が分からないだけに、始末が悪い。酒を飲んでも悪酔いしそうで、控えてしまう。男にも更年期障害があるって聞いたけど、それなのかな？　もしも女性だったら、こんなときには、どうするんだろう。　まさに、タイトルにふさわしい「心のトラブル」状態だ。そのために、今日は、日記記入はお休みのつもりでいたが、何となくデスクに向かい、パソコンのキーを打っている。最近では、パソコンがストレス解消の一手段になっていて、リンクしている方の日記をのぞく習慣がついてしまった。でも、ちょっと打っては、ひと休みといった状態で、読み返してみると、誤字・脱字が甚だしい。やはり、こんなときには、黙って、心の休息かな…？　

2004年06月25日

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「きょう一日しかない！」

　深夜に、ふと目を覚ましてしまった。タバコを取り出して一服しながら、これまでの己の人生に思いを馳せた。まだまだ、？十歳。大した人生経験があるわけじゃないが、それでも、一生懸命に生きてきたことは確かである。　しかし、まだまだやりたいこと、これから勉強したいことは、山ほど残っている。時間がないことを痛切に感じた。これから三十年ほど生きるとしても、せいぜい一万日しかないのである。このうち、一日八時間眠るとすれば、残りは七千日余。私の胸の内に、恐怖に似た感情が走ったとしても、当然というべきであろう。　これも、残りの人生を三十年と考えた単純計算である。七十歳で死ぬかもしれないし、あるいは、明日にもポッと逝くかもしれない。とすると、ますます時間は短縮する。蚕が桑の葉を喰むように、限られた人間の時間は、みるみるうちに侵食されていくのだと思うと、空恐ろしくさえなる。刻一刻と失われていく時間の経過が、愛おしくさえなってくる。　日ごろ、好きな言葉「きょう一日しかない」が、切実に思い出され、胸の中に響いてくる。いくら、平穏な、充実した日々を願っていても、次から次へと、煩わしいことや、嫌なことが起こってくるのが人生である。それにかかわり合って、毎日を無為に過ごすのも、一つの生き方なのかもしれないが、私は、この短い人生を、もっと、もっと力いっぱい生きたいと思う。　それほど、世の中の人のために役立たなくてもいい。決して、「いい人間」でなくともいい。とにかく、己が一生懸命に一つのことをやり遂げたという証しが、何でもいいからほしい。そのために、きょう一日を大切に、そして、残された時間を、精いっぱい生きていくつもりである。　ちょっと、格好よすぎるかな？

2004年06月23日

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私だけの「ちょっと、いい話」

　その１。ある健康関係の講演会があり、取材を依頼されて、講師に接触した。西洋医学を学びながら、それに飽き足らず、東洋医学の道に進んだというユニークなお医者さんであった。調べによると、某大病院の要職にもあった偉い先生らしい。でも、私のようなフリーの記者にも、何の分け隔てもなく接してくれ、素人同然の質問にも、快く答えてくれた。言葉の端々に「ありがとうございます」「感謝しています」の言葉があふれ、とにかく、極端すぎるくらい腰が低かった。　取材が済み、その後、主催団体による宴会があった。五十畳ほどもあろうという和室で、百人近くが集い、先生を囲んでの宴が続けられた。でも、先生は酒は無調法らしい。それでも、楽しそうにニコニコとして、周りをしらけさせることはしなかった。やがて、座も後半にかかろうというころ、先生が、周りの人に気付かれないように、静かに中座した。誰も気付かないようだったが、私は、偶然にも目にした。　先生は、静かに席を立ち、誰も見ていないのに、ふすまの前で正座し、「ありがとうがざいます」とつぶやくように深々と頭を下げ、優雅に出ていった。何ということもない光景かもしれない。でも、私は感動した、みんなが見ている前なら、当たり前の行為だ。しかし、酒の席である。こんな行為を、さりげなくできるような人間でありたいと、つくづく思った。　あとで、先生の家柄を聞いた。それによると、先生の先祖は、ある藩のご典医だったそうな。やはりね。あんな優雅な行為は、一朝一夕にできるものではないわね。悔しいけど、先祖代々、備わった風格ともいうべきものなんだよね。でも、それに少しでも近付けるような、さりげない優しさとか、風格などを無理かも知れないけど、持ちたいものだよね。

2004年06月22日

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健康と友達は、お金では買えない。

　先日、テレビを見ていたら、歌手の加藤登紀子さんが、ご主人だった藤本敏夫さんの遺志を引き継ぎ、千葉県の南房総鴨川の「自然王国」に引っ越し、自然とともに暮らしているとの情報があった。多少でも、藤本さんとかかわりがあった人間として、これ以上うれしいことはない。志し半ばに、あの世に逝った藤本さんも、多分、喜んでいるだろうと思う。　藤本敏夫さんは、地味ではあったが、二十数年前から、有機無農薬野菜、無農薬米の正常化をはかり、無公害食品の普及から環境問題の追求にまで情熱を傾け、全国を講演活動で駆け巡り、同志を募っていた。私も、その思想にひかれ、仲間になり、約一年間ほど、お付き合いさせていただいた。　その藤本さんが、一番大切にしていたのが、「人間と自然との関係」だった。常々、こう言っていた。　「世の中には、金で買えるものと、買えないものとがあるんだ。〈健康〉と〈いい友達〉は、お金で買えない代表だろうな。こればかりは、誰も意のままにできないんだ。でも、この二つは、お金ではなく、自然と仲良くすることによって、手に入れることができるんだと思うんだ。私たちと自然との関係が寂しく、哀しくなっているから、いつの間にか、人間関係が寂しく、哀しくなっているんじゃないだろうか」　つまり、私たちの祖先は、何十万年、何百万年もの間、自然と上手に付き合ってきた。そして、その長い人間の歴史は、遺伝子を通して、そのことの大切さを私たちに教えてきた。しかし、現在の私たちは、その大切なことに見向きもしない生活を送っている。生活習慣病や精神病が増えているのも、人間の歴史の現代の私たちに対する叛乱といえる…ということを、言いたかったらしい。　締めの言葉は、こうだった。　「このことに共鳴を覚えた人は、すぐに自然と仲良くするための行動をできるところから始めてほしい。〈自分一人からの出発〉と〈さらば、言い訳人生〉を合言葉に、自分だけの〈自然王国〉を作ること。それは、お金がかかることでも、とりわけ、強い意志が必要なことでもない。ただ、楽しい生活をしようという、小さな決心さえあれば、すぐにでも、自分だけの〈自然王国〉を作ることができるはずだ」　どうでしょう。自分だけの〈自然王国〉を、あなたも作ってみませんか？　

2004年06月17日

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遊びとは、本来、危険なものだ。

　馬跳び、カン蹴り、騎馬戦、棒倒し、プロレスごっこ…これらは、私たちが子供時代に、よくした遊び、あるいは、運動会にあった競技である。　ところが、最近の小学校では、これらはほとんど禁止されているか、遊びとしては奨励されていない。その理由は、「危険だから」であり、「骨折しやすい」からであり、「ケガをしても、責任をとれない」からである。　全く変な世の中になったものである。「遊び」というものは、もともとが危険なものであるし、それだから、楽しいのである。危険だからこそ、それを避けようと、小さな頭でいろいろと考え、その度合いを計りながら、遊ぶのである。　私たちは、そうやって、どれが危険で、どれが安全であるかを学んできた。だから、ケンカをしても、致命的なケガを相手に負わせることは、めったになかった。いつの間にか、その加減を知っていた。もちろん、小さなケガや傷は、しょっちゅうあったが、気にせず、また懲りずに、同じ遊びを繰り返したものだ。　時には、骨折するような大きな事故もないではなかった。だが、それは、あくまでも自分の不注意から起きたことだと得心して、責任を他人に転嫁するようなことは、絶対になかった。それが、遊びのルールでもあった。親も、子供のケンカや遊びによる事故に、ワアワアと騒ぎ立てるようなことはしなかった。　ところが、最近はどうだ。子供がケガをしたら、学校や先生を訴え、国に損害賠償を求めたりする。たしかに、学校側や国に過失がある場合もあるだろう。それは、決して否定はしない。　しかし、それ以前に考えなければならないのは、昔と違って、なぜ、こうも子供の事故が多くなったかであり、すぐにケガをするようになったか…である。安易に遊びを規制すればいいというものではない。もっと根本的な「何か」を、社会全体、あるいは各家庭で考えなければ、解決にはならないと思うのである。

2004年06月13日

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ストレスも、多少は必要？

　最近、仕事も順調だし、精神的な悩みも、ストレスもほとんどない。ということは、毎日の生活に刺激が全くないということ。　これも、困るんだよなぁ。人間って、やはり、程々というか、適度のストレスって必要なんだと思う。他人の行動にイライラしたり、人間関係で何かの悩みががないと、毎日をのんべんだらりと過ごしてしまう。　ぜいたくといえば、ぜいたくなのかもしれないが、平穏無事っていうのも、人間をダメにしてしまう要因のような気がする。　イライラしなくなったということは、要するに、社会現象や他人の行動に無関心になったということ。もっと簡単に言うと、むやみやたらに怒らなくなったということ。若いころは、嫌なガキ、理不尽な行動を取る若者がいると、たとえ親の前でも、平気で怒ったり、諭したりしたものだが、最近では「まあ、いいか、しょうがないや」になってしまった。　そのせいか、このごろ、「人間が丸くなりましたね」と言われることが少なくない。こう、率直に言われると、「う～ん」と考え込んでしまう。相手は好意的に言っておられるのだが、遠回しの皮肉かと勘ぐってしまう。　本当は「丸い人間」には、永久になりたくない。いつまでも、理不尽な行為、社会常識に反した人間には、一言物申す人間になりたいとは思っている。でも、最近は、それが面倒くさくなりつつある。まだまだ、若いんだし、いけないよなぁ～。　　

2004年06月10日

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旅の楽しさは、「人」に会うこと？。

　旅というものは、楽しくて、美しくて、面白くて、悲しいものでなければならない。　そして、時間にとらわれず、気侭なものでなければ、本当の良さは味わえない。　過去に、私も、「何」の当てもなく、「何」かを求めて、盛んに旅をした。「何か」とは、文字通り「何か」で、説明できるようなもの、手にとって見せられるような具体的なものではない。　しかし、旅の楽しさとは、結局のところ、「人」に出会うことだと思う。夕焼け空だとか、遠い山寺の鐘の音だとか、甘酸っぱくて、懐かしい思い出もたくさんあるが、何よりも「生きている人間」に会ったときの感動は忘れ難い。　その土地に生き、その土地に育ち、コツコツと何かを一生涯かけてやっている人に会ったとき、そこには、新鮮な感動が生まれる。「何」かの手応えを感ずる。　あるとき、長野・妻籠で、一人のおばあちゃんに会った。縁側で、のんびりワラ馬を作っている姿は、昔のままに美しく保存された宿場の風景と、ピッタリと合っていた。　陽の当たる軒下で、おばあちゃんに昔話を聞いた。「人と人との心の触れ合いを大切にし、助け合って生活をしてきたんだよ」と明るく訥々と語るおばあちゃんの姿には、馬籠の歴史があり、素朴な、そして、強く生きてきた明治女の逞しさがあった。　あれから、すでに十数年になるが、大きな安らぎを与えてくれ、「何」か懐かしい優しさを心の中に育ててくれた、あのおばあちゃんを、今でも、フッと思い出すことがある。　そのときの馬籠は、どうしたわけか、閑散としていた。旧中山道をテクテク歩いていても、ほとんど人に出会わなかった。たまに、すれ違う人がいたので、「こんにちは」と声を掛けてみた。もちろん、見知らぬ人であったが、ほほ笑みとともに「空気がおいしいし、素晴らしいところですね」と言葉が返ってきた。単純な、一瞬の触れ合いだったが、それが、ひどくうれしかった。　見知らぬ人に出会い、新鮮な感動を繰り返す…それが旅の楽しさであり、醍醐味なのかもしれない。

2004年06月07日

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エライ先生（良い先生）ほど、腰が低くて貧乏？

　「医師」という言葉を辞書で引いてみた。それには、「医術を業とする人」と出ていた。では「医術」とは？「きずや病気を治す技術」とあった。　仕事柄、健康関係の取材に出掛け、全国のたくさんの医師に出会った。一応の予備知識を入れてからお会いしたが、予想を裏切らない、素晴らしい先生が多かった。「ああ、これが本当のお医者さんなんだなぁ」と、個人的にファンになった先生も少なくなかった。生意気なことを言わせてもらえば、人格的に優れたエライ先生ほど、腰が低く、心が優しかった。決して、エラぶった傲岸な態度はお取りにならなかった。素人のバカげた質問にも、嫌な顔ひとつせずに、真剣に答えてくれた。　でも、これにはちょっと訳があった。取材の対象は、西洋医学を学びながら、これには飽き足らず、漢方とか、東洋医学を併用して病気の治療をしているユニークな先生に限ったものだった。だから、お会いした先生のほとんどは、まったく薬を拒否するか、最小限にしか使っていなかった。つまり、薬ではなく、「技術」で病気を治していたのである。その技術には、もちろん、精神的なものも含まれている。「病は、医者が治すものではない。本人が治すものだ。医者は、その手助けをするだけだ」と語り、心の持ち方、正しい食生活のあり方を説き、患者の自然治癒力の回復を高めるように、指導していた。　現代の医療制度では、こんな治療方法をとっている限り、「お金」にはならない。だから、お会いした先生方は、どちらかというと、「金持ち」ではない。薬を、どんどん使えば、台所は潤おうのだろうが、そんなことは決してなさろうとはしない。　こんな世の中、どこかが間違っているような気がするのだが、どうだろう。「薬」よりも「技術」のほうが、ずっと高いはずなのだが、それが逆転してしまっている。大いなる「矛盾」である。

2004年06月01日

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隠し味的な人間の効用。

　酢がブームである。酢は塩と並んで、昔から料理の味付けに使われてきたが、今では味付けというよりも、一つの健康法として扱われている。それはそれでいい。しかし、酢ほど調味料として貴重なものはない。それが、すっかり忘れ去られている。　たとえば、酢はよく「隠し味」に使われる。刺し身の醤油に酢を一滴ほど落とすと、味が丸くなり、コクが出る。吸い物などに、ほんの心持ち酢をたらすと、醤油独特の臭みが抜けて、味がスッキリする。つまり、食品というものは、ほんのわずかな酸味を持っていないと、旨味が出ないということだ。そこで、酢が「隠し味」として使われ、おいしさを出すというわけである。この場合、酢は主役というより、縁の下の力持ち的存在なのである。　私たちの周囲にも、「隠し味」として使われる酢のような人間がいる。決して目立たず、あくまでも地味ではあるが、あるときには、その人間がいなくては、仕事がスムーズに進行しない。また、人間関係がギクシャクしているときに、その人間が現れると、いつの間にか笑い声が起こり、モヤモヤが解消してしまう…。そんな存在の人間が、私たちの周囲には、必ず一人か二人はいる。　ところが、そんな人間は、往々にして、正当な評価を受けていない。主役ではなく、「隠し味」的な存在のために、その人間の効用であるとは誰も思っていない。全体の調和を考え、うまく「塩梅（あんばい）」したのに、誰もその存在すら気付いてくれないのは、本人にとって、悲しいことに違いない。　その人間が、あくまでも「縁の下の力持ち」を自認していたとしても、その役割を認めて、口に出さなくとも「おい、俺は分かっているぞ」と、肩でも叩いて励ましてやるぐらいの優しい気持ちを持ちたいものと思う。

2004年05月30日

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一歩下がって考える。

　この世の中、性格も境遇も思想も感受性も、それぞれ異なる人たちがひしめき合って生きている。だから、当然、摩擦が起きる。口論が起きる。とくに最近は、些細なことで、すぐケンカになったり、裁判ざたになったりする傾向がないでもない。権利意識は、一段とすさまじい。何かと言うと、すぐ「権利」を持ち出す。もちろん、正当なものもあるが、ちょっと「？？？」と思うものも少なくない。　我慢が足りないというか、辛抱をしないというか、とにかく短絡的に行動を起こす。「こんな世の中だもの、少しぐらい嫌なことがあっても、黙って我慢しなければ…」なんて考えは、もう古いらしい。　権利意識に目覚めることは、大いに結構なことで、文句を言う筋合いはない。でも、黙って我慢すれば、より平和に暮らせる場合だってある。ギリギリまで沈黙して、限界まできたら行動を起こすとか、ちょっと一歩だけ、後ろに下がって考えてみるとか、そんな心の余裕も欲しいものだ。　私の関係する食養の世界だって、そうだ。「これを食べたら、どのくらいで効果が表れますか？」といった類の質問を、今でもする人がいる。即決で効果を期待するのだ。食養によって、すぐに効果が表れるケースも、中にはあるかもしれない。しかし、もしあるとしたら、それは食品ではなく、薬品の範疇に入るものだ。　食養というものは、辛抱強く食べ続けて、体質の改善を図るもので、即効的なものではない。肩の力を抜いて、気楽に、のんびりとやっていけば、いつかは光が差してくる…そう信じて、実践することだ。　人生なんて、しょせん、我慢の連続でしかない。短絡的な行動を起こす前に、ちょっとだけ思考を切り替えて、さらに前に進むことも必要なことではあるまいか。

2004年05月25日

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突然、めまいを起こす突発性難聴。

　最近、新聞社の知人三人が、めまいを起こし、通院している。突発性難聴、あるいはメニエ－ル病らしい。三人とも、四十から五十代、まさに働き盛りの年代だ。また、近ごろでは、男性ばかりではなく、若い十代の女性にも増えているとも聞く。　突発性難聴とは、突然、耳が聞こえなくなり、耳の中が詰まったような感じになるもの。重くなると、めまい、吐き気、嘔吐を伴うこともあるという。メニエール病とは、フランスの内科医メニエールによって発見された病気で、吐き気や嘔吐を伴う、グルグル回るようなめまいを繰り返し、内耳の中に、水腫（むくみ）ができるもの。突然、めまいの発作が起こり、歩くことも、立っていることもできなくなる。めまい、耳鳴り、難聴が三大症状だという。　これらの疾患の原因は、進化し続ける現代医学をもってしても、まだ明確ではなく、「文明病」とも言われているらしい。発症するのは、心身の疲労や睡眠不足、情緒不安定になっている場合が多く、ストレスが引き金になるようである。どちらかというと生活習慣の乱れから起こるので、「めまいも生活習慣病の一種といってもいい」と言う医者もいるほどだ。　通院している知人いわく。「医者から、生活環境を改善し、規則正しいリズムで生活をして、できるだけ気分転換をはかり、ストレスをためないようにしましょう…と言われたけど、それができないから、こんな病気になったんじゃないか」とブツブツ。ホント、あなたの言いたいこと、分からないこともない。　　

2004年05月24日

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「慣れ」の恐ろしさ。

　「慣れ」とは、習熟、熟練のことをいうらしい。しかし、この慣れるということは、ややもすると、妙な自信につながって、思いがけないミスを呼ぶことがある。　あるとき、自分の書いた記事で「広島の平和記念像」とやってしまった。読み飛ばすと、何となくスーッと行ってしまうが、正確には「長崎の平和記念像」である。見る人が見れば、パッと分かる。早速、ある人から指摘された。当たり前である。こんなことぐらい常識といっていい。しかし、やってしまった。慣れである。編集者としての慣れと自信が、こういうミスをしでかしたといっていい。　弁解するわけではないが、慣れるということに、人一倍、恐れを持っている。慣れにより、考えられないミスを起こすことを、数々の体験で知っている。ところが、それを頭の中では分かっていても、時とともに、いつの間にか忘れ、また同じ誤りをしでかしている。恐ろしいことである。　　これは、日常生活でも同じ。同じ過ちを二度と繰り返さないと思いつつ、いつの間にか、同じような悪癖を繰り返している。食生活でも同じで、玄米がいい、菜食がいい…と言いながら、おいしさにつられて、ついつい、肉食や甘食に走ってしまう人が少なくない。健康になろう、病を克服しう…という初心は、いつの間にか忘れ、普段の悪い食習慣に戻り、ほぞをかむことになる。　やはり、何ごとも、「初心忘れるべからず」である。慣れたな…と感じたら、心を真空にして、もう一度、初心を思い出すように心掛けたいものだ。

2004年05月17日

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何ごとも、中庸(ちゅうよう）がいい。

　新聞や雑誌で「健康で長生きする秘訣」などという特集をよく見掛ける。しかし、この言葉、何気なく聞き流すぶんには抵抗を感じないが、よくよく考えてみると、問題がないでもない。つまり、健康で長生きすれば、すべて幸せなのか…という素朴な疑問が起こってくるのである。　たとえ、ある人が五十歳という若さで逝ったとしても、それが即、不幸という図式にならない場合もあると思う。その人が、生前に、自分のやりたいことを存分にやり、死ぬ間際に「ああ、俺の人生は幸せだった」と言えるなら、それはそれで人生を全うしたことになるのではあるまいか。九十歳、百歳まで長生きをしていても、不幸な人生を送っている人も少なくない。それなら、あまり軽々しく「健康で長生きしましょう」と声高に叫ぶのは、ある意味では、不遜な場合もあると思う。　だからといって、健康で長生きすることを否定しているわけではない。私も、そうなりたいと努力している。ただし、「健康で長生き」に、もう一つの言葉を付け加えたい。それは、「楽しく」という言葉である。物資的に貧しくても、心は豊かに楽しく…、世の中に不平や不満があっても、できるだけ明るく楽しく…というふうに、「健康で、楽しく長生き」できれば、理想的だと思う。　そういう意味で、食養も、ガチガチの玄米菜食者にはなりたくない。肉もたまには食べましょう。甘いものも欲求するときは遠慮しないで食べましょう。でも、程々に…というわけである。食養も健康を維持する上では大切なものではあるが、偏りすぎはよくない。何ごとも、中庸がいい。それが、老後を楽しく過ごすコツかもしれないと考えている。

2004年05月16日

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小声で。

　中日新聞サンデー版に掲載されている飛鳥圭介さんのエッセイを毎週楽しみに愛読している。異論もあるだろうが、五月二日号の「小声で」は、私には心の中で快哉を叫ぶような胸がすくエッセイだった。本当は、咀嚼してから一部を紹介すべきなのだろうが、作者の真意が伝わらない可能性があるので、あえて全文を掲載する。………………………………………………………………………………………………………………………………………………　「行け行けどんどん」の勇ましい意見は、何だか胸がわくわくし、聞き手も同調しやすい。加えて大きな声で「正義」を主張されると、なんとなく正しいような感じがする。まっとうな意見は、だいたいにおいて勇ましくない。また断定的でもないから声は小さくなる。　戦後六十年に近い。《のど元過ぎれば熱さ忘れる》現象を、あちこちで見かけるようになった。テレビなどで「戦争もできる普通の国にするべきだ」と、政治家や評論家が大声で勇ましく主張している。つい雷同したくなる。が、よく考えると疑問もわく。「《戦争をしない特別な国》であり続けたら、どうしていけないのだろうか」と。　「憶病者め！　そんなことで国を守れるのか」　「臆病は恥ずべきことじゃない、勇敢より臆病である方が、判断も行動も穏やかだ。国を滅ぼすのは『勇ましさと大声』の方じゃなかろうか」　《あつものに懲りてなますを吹く》というが、こと戦争に関しては、日本人はなますをフーフー吹き続けることこそ必要だと、おじさんには思えてならない。………………………………………………………………………………………………………………………………………………　私も憶病者だから、このＨＰでは、できるだけ政治的な話題は避けるようにしている。だが、ある方の「戦争」をテーマにしたＨＰを拝見して、その勇気に感動した。ただ、そこに参加している方たちが、冷静に、穏やかに議論を展開しているかどうかとなると、まことに残念ながら、「？」である

2004年05月12日

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あまりカッカしなさんな。

　最近、議論をしていても、途中で嫌になって黙ってしまうことが多い。相手の口数のあまりの多さに辟易してしまうのだ。また、こういった手合いに限って、自分の意見に酔ってしまって、他人の意見を聞こうとしない人間が多い。とくに政治的な討論になると、極端から極端に走る。議論とか、話し合いというものは、まず、冷静になって相手の意見を聞くことから始まらなければならない。自分が絶対に正しい…という感覚を無にして、素直に相手の意見を聞くことが大事だと思うのだが、それができないらしい。あまり自分の意見に固持して、カッカすると、心臓にも悪いよ。

2004年05月08日

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旅の神髄？　全国秘湯巡り。

　一時期、秘湯巡りに凝ったことがある。とは言っても何がしかのお金を払って入る温泉じゃない。原則的に、入湯料はタダ。旅行雑誌に紹介されているようなところも省いた、本当に、地元の住民だけが利用しているような、ほとんど人に知られていない秘湯に限定して、仲間数人とマイカーを利用して訪ね歩いた。長野、岐阜、静岡、新潟、富山は言うに及ばず、秋田まで遠征したものだ。それこそ、人跡未踏といった山の温泉に辿り着き、誰もいない、熊でも出そうな鄙びた温泉に浸っていると「ああ、天国！」という爽快な気分になれる。そして、雄大な気持ちになる。若かったからできた所業なのだろうけど、よかったなあ、あのころは…。

2004年04月20日

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便利さの裏側に…。

　全国に高速道路が広がり、ＪＲの新幹線が津々浦々に伸びに伸び、狭い日本がますます狭くなった。今まで数時間かかったものが、二、三時間に短縮され、どこへ行っても日帰りができるようになった。　しかし、その代償も少なくない。山々の緑が失われ、市民の憩いの場が縮小され、きれいな空気がなくなりつつある。便利になった、便利になったと浮かれるのもいいが、そろそろ便利さとは何か…ということについて再考する時期に来ているような気がする。そして、便利になったプラスの面と、それによって失われたマイナス面とを調べ直す必要があるのじゃないだろうか。　食品だって、そうだ。いろいろなインスタント食品やレトルト食品の伸張は、家庭の台所を確かに豊かにしたし、主婦の煩わしい手間も省いた。ハウス栽培にの進歩は、春野菜を秋に、秋の果物を真夏にも食べられるようにしてくれた。人工添加物は、食品の腐敗の心配を解消してくれた。　これらは、一見、いいこと尽くめのように見えるが、本当にそうなのだろうか。それによって、失われたものはないのだろうか。あまりに目先の便利さに心を奪われていると、これから先、恐ろしいことが待っているような気がしてならないのだ。

2004年04月10日

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楽しいか、楽しくないか…。

　かつて、シャンソン歌手・加藤登紀子さんと獄中結婚して話題になった、学生運動華やかりしころの闘士、藤本敏夫さんと、人生に方向を決める指針というか、尺度について話し合ったことがある。そのとき、藤本さんは明解に答えた。「そんなこと、簡単だよ。楽しいか、楽しくないか…で決めればいい」。私は、あまりの単純さに、唖然とした。内心、もっと深遠な、高度な答えを期待していたのだ。　ただ、藤本さんは続けて言った。「ただし、どうしても楽しくないものを選んだ場合でも、楽しくなるように最大限の努力をすること。どんなイヤなものでも、楽しめるものは必ず一つや二つはあるはず。だから、それを伸ばすように努めれば、また違った目が養えるかもしれない。それだけの努力をしても楽しくなかったら、即刻辞めること。そして、また違った分野に、新たに挑戦すればいい」と。　藤本さんは、千葉県の鴨川に「自然王国」を立ち上げ、自給自足の生活を目指した。それは、自然との対話を通じて、健康で、愉快な仲間のいる生活を「楽しむ」ためだった。　そうなのだ。仕事にしても、趣味にしても。まず自分が楽しむように努力しなければ、身にはならない。それを徹底的に楽しむようになれば、充実した生活が送れるのだ。私のような凡人には、ちょっと難しい命題かもしれないが、ただ、ただ努力するしかない。悔いなき人生を送るために…。

2004年04月09日

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カラスの親子愛

　カラスは不吉の鳥だという。たしかに、色は黒くて、くちばしが太く、見た目にもかわいげがない。わが家の前の公園で、ここ二、三日、十羽ほどのカラスが群れ、カーカーと騒々しい。夕方になると、一段と鳴き声を高め、付近の空を飛び交っている。　「いやだねぇ」。住民も気が付き、不安げに空を見上げ、カラスの飛ぶあとを追っている。一人の子どもが勇気を出して、カラスが飛んでいる真下へ近づいた。と、カラスは急降下。子どもの頭を直撃しょうとする。次に、大人が行く。やはり、カラスは同じように攻撃してきた。ほかの数羽のカラスは、まるで援護するかのように、付近を威嚇飛行していた。　次の朝、原因が分かった。羽を傷つけた子ガラスが一羽、ヨタヨタと歩いて姿を現したのだ。ほとんど飛べないくらいの重傷らしい。カラスたちは、この子ガラスを守ろうとして、あるいは励まそうとして、付近を離れないというわけだ。急降下して人間を攻撃したカラスは、多分、親だったのだろう。　人間世界では、最近、親が子どもを虐待して殺したり、捨て子をしたりする事件が後を絶たない。母性愛の美しさ、尊さがうたわれたのは過去の時代で、今は、母性喪失の時代だという人もいる。　終戦直後ならいざしらず、現代は物質的には不足はないはず。いくら価値観が変わったからといって、自分の子どもがかわいくない親はないと思うのだが、どうなのだろう。　子を守ろうと必死になっている親ガラス、それに協力する仲間たちのけなげな姿…その行為に心を打たれたのだろうか、一人のお年寄りが、パンくずを子ガラスのそばに置きに行った。その夜、私もまねをして、少々の肉を箱に入れ、親に悟られないようにコソッと置いてきた。

2004年04月07日

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優しさへの憧れ

映画解説者であった故淀川長治さんは、絶対に人の悪口を言わない方だったらしい。映画の解説でも「どんなに駄作でも、どこかにキラリと光るシーンはあるものですよね。私は、どんなときでも、それを見つけるよう努力するんです。たとえ、それが単なる食事のワンシーンであろうと、子どもが無邪気に遊んでいるワンカットであろうといいんです。印象に残るシーンをみつけます。すると、その映画全体が楽しくなるんです」という意味のことを、ある雑誌で語っていた。それは、人間でも同じで、要は、その人の欠点を探そうとしないで、できるだけ良いところを見つける。そして、そこに焦点を合わせて付き合えば、第一印象がどんなに悪くても、その人が自然に好きになる…というのだ。また、毒蝮三太夫というタレントがいる。この人の毒舌は有名である。とくに、お年寄りに対して、ハラハラするようなことを平気で言う。ところが、この人、意外に人気がある。おばあちゃんには圧倒的に受けている。なぜか？　言葉か辛らつなわりに、性格が本質的に優しいからである。毒舌の裏側に、温かい愛情が感じられ、それが分かる人には分かるのである。だから、どんなに乱暴なことを言っても、相手は傷つかないし、笑って聞き逃すことができる。前者は決して人の悪口を言わない。後者は、意識的に人の悪口を言う。両極端のように見えるが、実は、二人に共通しているものがある。それは、二人とも、人間に対して「優しさ」を持っているということである。最近、こういった意味の「優しさ」を持っている人が少なくなっているような気がしてならない。だから、世の中が、ギスギスしたものになってくる。ちょっとした言葉のやりとりで激高して、残虐な事件が起きる。肉体ばかりではなく、精神的にも、もっと健康でありたいものである。もちろん、自分自身の自戒も込めて…。

2004年04月03日

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あまり一生懸命だと…。

テレビドラマやミュージカルの劇評で「演技は、まあまあだけど、熱演！」という褒めているのか、けなしているのか訳の分からない解説がある。熱演とは、内容が伴って初めて認められるものであって、一生懸命やればいいというものではない。お金をもらって出演している、仮にもプロなんだから、一生懸命だけが売り物だなんて、恥ずかしいよ。みんなに怒られるだろうけど、「一生懸命」という言葉が嫌いだ。一生懸命にやれば、たとえ結果が悪くても許されるなんてのは、思い上がりも甚だしい。精神的な余裕を持たずに、あまり無理をすると、最後に必ず、しっぺ返しがくる。何ごとにも、あまりにも一生懸命な人を見ると、何だか息が詰まって正視できずに、つい、目を逸らしてしまうことってありませんか？　もちろん、人生の勝負どころでの「一生懸命」は否定しないし、そうすべきなんだけどね。でも、日常生活やメンタリックな面では、いつも１００％の努力をするよりも、あまり無理をせずに、コンスタントに７０～８０％の力で勝負しているほうが、最後には勝利するような気がするね。言っちゃあ悪いが、心の余裕の問題なんだよね。あ～あ、またまた、余計なこと書き込んじゃったなぁ。まあ、いいか。

2004年03月31日

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無駄な遊びをしょうよ。

最近の若い奴らって、無駄なことをしないんだよね。酒を飲む、タバコを吸う、マージャンをする…これは、俺たち若いころのステータスみたいなものだったけど、今はまったく否定されて、「そんな無駄なこと…」ってバカにされる。確かに、理論的にはそうなんだろうけど、何か釈然としないんだよな。人生において、無駄って、必要なんだよね。無駄な経験をすればするほど、人生の幅が広がる…とまでは言わないけれど、あまりにも正当な、理詰めのことばかりやっていたら、あとで後悔するよ。「無駄の効用」という言葉もあるしさ。若い諸君、もっと、無駄な遊び、無駄な議論をしょうよ。

2004年03月27日

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ピースハウス「平和の家」のＨＰに感動

まだ、胸が高ぶっている。ＨＰとは、こういうことに使わなければいけないんだという典型を見た気がした。「傷ついた動物たちに、貴方の力を貸してください。ほんの少しだけ目を向けてください。貴方と同じかけがえのない命です」…のコピーに惹かれて、中に入った。若い女性二人が、ボランティアで、傷ついた動物たちの面倒をみているらしい。今どき、こんな優しい、崇高な目的を持った人間がいるとは、信じられなかった。そこで飼われている犬やネコたちの幸せそうな姿をみているうちに、なぜか、涙が込み上げてきた。この日記を見た方は、ぜひ一度のぞいてみてほしい。

2004年03月23日

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突然、悲しい訃報が…

鳴り響く電話の音に、ちょっと嫌な予感がした。案の定、知らせだった。京都の友人が逝去したという。ここ数年会っていなかったが、元気で活躍していると思っていた。享年五十二歳。逝くには早すぎるんだよなあ。自然食品店のオーナーでありながら、一銭の得にもならない公害運動とか、無農薬栽培に関する裁判とか、環境を守る運動とかに首を突っ込み、全国を飛び回っていた。たまに会うと、酒を飲みながら、くだらない話に花を咲かせた。難しい話題は、二人とも極力避けていた。でも、お互いの意志は通じていた。知らせによると、葬式も近親者だけで済ませ、香典、弔電も一切お断りだとのこと。悲しいけど、あいつらしいや。今夜は、独りっきりで、酒でも飲みながら、あいつの冥福を祈ろう。「疲れただろう、ご苦労さん。あの世で、ゆっくり休んでくれよな」

2004年03月19日

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心のトラブル１１０番

[心・旅] カテゴリの記事

五カ月ぶりの日記です。

何もないけど…。

なんだろうね？

今年、初の日記です。

一カ月ぶりの日記更新です。

忙しさの中に「遊び」。

疲れています。

続・続「頑張らない心」

続・頑張らない心。

頑張らない心。

登山の効用？

心の動揺。［追記］

５０代でも若造？

日陰の下の肥料？［補筆］

落ちこぼれからの変身。［補筆］

さりげない他人の優しさに涙。その１の続きの、また続き。

さりげない他人の優しさに涙。その１。

何となく、鬱（うつ）？

「きょう一日しかない！」

私だけの「ちょっと、いい話」

健康と友達は、お金では買えない。

遊びとは、本来、危険なものだ。

ストレスも、多少は必要？

旅の楽しさは、「人」に会うこと？。

エライ先生（良い先生）ほど、腰が低くて貧乏？

隠し味的な人間の効用。

一歩下がって考える。

突然、めまいを起こす突発性難聴。

「慣れ」の恐ろしさ。

何ごとも、中庸(ちゅうよう）がいい。

小声で。

あまりカッカしなさんな。

旅の神髄？ 全国秘湯巡り。

便利さの裏側に…。

楽しいか、楽しくないか…。

カラスの親子愛

優しさへの憧れ

あまり一生懸命だと…。

無駄な遊びをしょうよ。

ピースハウス「平和の家」のＨＰに感動

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