一番はじめのキスと、今のこのキスとでは、
たしかに違うことを唇で感じながら、
リュウはタカの背中に手をまわしていた。
タカは自分に身をまかせている少年を腕の中に、
ゆっくりと重なっていた唇をはなす。
「・・・リュウなんて変わった名前だな。」
そのタカの低い声に、リュウは微笑んで。
「綺麗な名前だろ
どっかの国の言葉じゃドラゴンって意味なんだ。」
得意そうにそう答えた。
「ドラゴン?お前が?」
タカはおもしろそうに笑っている。
「なんだよ。」
「いや・・最近のドラゴンは身売りするのかと思って。」
リュウが、その言葉にムっとしたのがわかると、
タカはリュウの軽い体をフワリと抱きかかえる。
「扱いにくいな、さすがにドラゴンは。」
身長のあるタカに抱えられると、リュウは身動きがとれない。
「ちょ・・今日もまた・・やる・・のか・・?」
リュウは言った。
「なんだ、まだ慣れないのか?」
タカは平然とそう言って、リュウをベットにおとす。
リュウはちょっと赤くなって
「・・・あれから毎日じゃないか・・。」
と視線をそらした。
タカは微笑む。
「いやか?」
「疲れてるから、きっと暴れるぞ。」
「じゃあ、せいぜい食われんように気をつけよう。」
そういうと、タカは部屋の明かりをおとした。