白い肢体が赤く染まっていく、たしかな手ごたえ。
こんなにも体は、素直な反応を示している。
「駄目か・・?」
恥ずかしさに震え、身動きさえままならない彼に、
俺は聞いた。
「よさそうだけどなぁ」
なにも言わない唇を、わざとひらかせるようにキスをする。
俺のいいなりになって無抵抗でいてくれる彼から、
その先のアドリブの部分をひきだすことはままならいでいた。
一体どうすれば、
二人が快く通じあえたという満足にいたることができるのだろう。
「じゃあ、こっちは?」
俺は手の位置をかえて、さらに彼を快感へと導く。
うったえるような瞳には軽く涙が浮かんでいた。
「緊張すんのかな・・・暗くしてみよっか・・・。」
わざと冷静な言葉をかけているような気がする。
声をあげたりは絶対にしない彼への、
ちょっとした意地悪なのかもしれない。
「ん?・・・どした?」
聞くふりをして唇で皮膚をくすぐる。
喘ぐ息を耳にして、俺は満足するのだ、
彼がなにか言おうとしていることも、わりと関係ない。
「・・・僕だけなんて・・・ヤ・・。」
小さい声もとても愛しい。
俺は単純に耐える彼を見てるのが好きなのだった。
「いいよ、じゃあもう今日はこれで終わりな。」
あせらなくてもかまわない、
永遠にこの時は、続いていくのだから。