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カテゴリ:汗・熱中症・暑さ対策・体臭
本当は怖い家庭の医学(診察日:8月4日 )より
夏休み!お盆に気をつける病SP 『本当は怖い家での夏休み~見えざる魔物の棲む部屋~』 T・Tさん(女性)/74歳 無職 半年前、夫に先立たれ、一人田舎で暮らしてきたT・Tさん。 彼女を心配する娘に誘われ、都会に住む 娘夫婦の近くのアパートで一人暮らしをすることに。 部屋は2階建ての2階日当たりのよい南向き6畳の居間にキッチン付。 昔からクーラーをほとんど使ったことがない彼女は、 暑い日でも冷房をつけず、 人目を気にして窓も一つしか開けていませんでした。 そんなある日、孫のかばん作りに精を出していると、 いつになくだるさを感じ集中できなくなります。 夏バテかと感じるものの 特に暑さは感じていませんでした。 その後 娘たちからのバーベキューの誘いを断り 暑い時は家が一番と思い外出を控えていました。 だるさを感じて1週間 気温は32度のこの日も部屋で過ごしました。 少し横になった2時間後 起き上がろうとして立ちくらみが… そして意識不明の状態になってしまいました。 (1)だるい (2)立ちくらみ 病名 ⇒ 熱中症 <なぜ、T・Tさんは熱中症に?> 「熱中症」とは、猛暑などによる気温の上昇から 体内に溜まった熱を下げられず、体温が異常に上がることで、 様々な障害が出る病のこと。最悪の場合、死に至ることもあります。 毎年、夏になると急増する熱中症。 その患者の半数近くを占めるのが、実は60歳以上の方々なのです。 そもそも私たちは、全身の知覚神経の働きによって、 暑さ、寒さの気温の変化を感じ取っています。 しかし、年齢とともに、この機能は衰え、 高齢者は2度から4度も暑さや寒さを感じなくなってしまうのです。 では、そんな高齢者が、最も熱中症を発症しやすい場所はどこなのか? それは、「室内」 東京消防庁の調べによると2007年、60歳以上の患者のうち、 家の中で発症したケースが実に6割近くまで達するのです。 ではなぜ、日差しが照りつける外より、部屋の中の方が危険なのでしょうか? 実は、夏は日差しの強い外より、室温の方が高くなるのです。 国土交通省のデータによれば、部屋に2箇所の窓がある場合でも、 窓を閉めていると、外より9℃も高くなることが分かっています。 一方、2つとも窓を開けておくと、温度の上昇は2.8℃。 そう、風通しを良くすることが何より大切なのです。 では、1箇所しか窓を開けていなかった T・Tさんの家の風通しは、どうなのでしょうか? 木造の部屋で実験してみると、窓が部屋の左右2箇所にある場合、 部屋の左側から風速1mの風で煙を入れると、空気が循環して、 部屋に風が通っている状態であることがわかりました。 一方、1箇所しか窓が開いていない場合、 ほとんど風が通らなくなり、煙は部屋の外に流れてしまいました。 実際、T・Tさんが開けていた窓も1箇所だけ。 これでは外から風が吹いても、ほとんど風が入ってこなくなるため、 窓を閉め切っている状態に近くなるのです。 さらに彼女が住んでいたのは、アパートの2階。 真夏では屋根の温度が約60℃にも達し、 天井に断熱材が少ないアパートの2階では、 熱がそのまま部屋の中に伝わるため、1階よりも室温が上昇しやすいのです。 そのため、気温32℃の真夏日に、室内は9℃高くなり、 彼女の体温も41℃にまで上昇したと考えられます。 結果、高熱によって脳の働きが阻害され、 ついには意識不明に陥ってしまったのです。 あなたは苦手だからとクーラーをつけないで 暑い夏を部屋で過ごしていませんか? 外は暑いからと 部屋の中に閉じこもってはいませんか? そして何より あなたの部屋は「風通し」がいいですか? 熱中症のポイント 1)今まで亡くなった方は室内で発症した高齢者が多い 2)室温は徐々に上がるため温度変化に気づきにくい メディカル・ホラーチェック 「家の風通し検査」 自宅の間取りとよく開ける窓やドアをチェック。 風がしっかり抜ければクリアとなる。 熱中症対策 1)冷水を飲むことで熱くなった体を冷やし脱水も防ぐ 2)梅干しを1個食べ塩分不足を防ぐ 3)果汁入りジュースコップ1杯飲んでカリウムを補う ■楽天「梅干し」で検索 ■楽天「カリウム 果実飲料」で検索 ■楽天「塩飴」で検索 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2009.08.08 21:03:43
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