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カテゴリ:汗・熱中症・暑さ対策・体臭
みんなの家庭の医学(放送日:2010年7月27日)より
解明!夏バテの原因物質FF! FFを減らす夏の過ごし方スペシャル 実は最新の研究で夏ばての原因物質の正体が明らかになった。 その名も「FF」 危険な夏の過ごし方で【FF】が大量発生! <実際の症例> T・Kさん(52歳・女性)は、 1999年の記録的猛暑の夏、部署異動によりこれまでの生活が一変。 労働12時間、睡眠5時間以下という多忙な生活を送ることになったのです。 そんな中、T・Kさんは仕事に集中できるよう、 夏バテケアやストレスマネージメントを心がけていました。 家を出るのは毎朝8時。 暑さ対策を兼ねて、快適なマイカー通勤。 昼食は、30℃を超える屋外へは出ず、社内で摂っていました。 仕事終わりは大抵夜9時過ぎ。 さすがに疲労困ぱいでしたが、そんな仕事のストレスも、 同僚と飲む、冷えたお酒やおしゃべりで解消されていました。 帰宅後は、42℃のお風呂で汗を流し、リラックス。 さらに寝る時は、30℃でクーラーのタイマーを1時間に設定。 これは「クーラーのつけっぱなしは身体に悪い」と人から助言を受けていたため。 しかし、寝苦しさで目が覚めてしまう事もしばしばでした。 記録的な猛暑の中 1日労働12時間 睡眠5時間以下の多忙な生活を続けました。 それから1年後の夏 まとまった休みを取って友人と4泊5日の沖縄旅行へ。 連日のように30℃以上の真夏日が続き、湿度も80%近くの中、 観光を満喫していたT・Kさんですが、3日目、彼女に異変が。 突然、一緒に回っていた友人たちのペースについていくことができなくなったのです。最初は夏バテだろうと軽く考えていました。 一旦は治まったものの、2ヶ月後、T・Kさんは半年に渡って、 原因不明の高熱と関節痛や喉の痛みに襲われ続ける事になりました。 <症状> (1)倦怠感 (2)原因不明の高熱と関節痛・喉の痛み <病名>慢性疲労症候群 長期間に渡って、全身に強い倦怠感や微熱を引き起こす病のこと。 原因ははっきりとわかっていないが、長期に及ぶ疲労の蓄積や 大きなストレスによるものと考えられている。 T・Kさんはなぜ慢性疲労症候群に? 彼女の場合も部署の移動によって仕事量が激増したことが一番の要因と考えられます。 あの時、彼女の脳では、大量のエネルギーが消費されていました。 その際、生み出されるのが、活性酸素と呼ばれる有害な形に変化した酸素。 活性酸素には、周りの細胞や組織を傷つけてしまうという働きがあり、 細胞が傷つくと、疲労の原因物質「FF」と呼ばれるたんぱく質が発生します。 疲労の原因物質「FF」とは? FFとは「疲れの因子」という意味。 細胞が傷ついた時に発生する、このFFこそ「疲れ」の正体なのです。 このFFが信号となり、脳の「疲労中枢」に伝わることで、 私達は「疲れた」と感じます。 彼女も日頃の激務によってこのFFが増加していたと考えられるのです。 間違った夏の過ごし方でFFが増加! 彼女の場合、更にFFを増加させた、ある生活習慣がありました。 それが彼女の「夏バテケア」 私達の身体は、交感神経と副交感神経からなる 自律神経が働くことで、体温の調節を行っています。 <夏の気温差> あの年、35℃近い猛暑でしたが、 クーラーの効いた車やオフィスは快適な26℃でした。 実は、5℃以上の急激な寒暖差にさらされると、 自律神経の切り替えが激しくなり、大きな負担がかかります。 すると、自律神経の中枢でもある「疲労中枢」に大量のFFが発生することに。 <冷たい飲み物> 冷たい飲み物を飲むと、身体の一部を冷やすため、 自律神経の負担が増大してしまいます。 <42℃のお風呂> 熱すぎるお風呂は、自律神経に負担がかかる要因となります。 <睡眠> 暑さで目を覚ますたびに自律神経が活動し、脳が休む間を与えません。 その結果、T・Kさんの脳に更なるFFを増加させていました。 そして、彼女の自律神経は沖縄旅行でついに崩壊。 脳だけでなく、免疫機能など全身の機能も低下することで 重い倦怠感を患い、慢性疲労症候群を発症してしまったのです。 あらゆるところに温度差が潜んでいる夏は、 1年のうちで最も自律神経のバランスが崩れ易く、 疲労が蓄積する危険も大きい季節。 だからこそ、夏の過ごし方に気をつけることが何より大切です。 T・Kさんは 現在も月に1回通院し 投薬治療を続けている。 FFについてわかってきたのは最近のこと。 FFは夏に増加しやすいので注意が必要。 温度・温度差・紫外線に気をつけないといけない。 紫外線は目に入るとFFが増える。 海水浴に行くと泳いでいなくても疲れる。 まさに目からの紫外線によって疲労。 <メディカル・チェックは最新疲労検査> 身体や脳が疲れると細胞内にFFが発生。 すると元々私たちの身体に潜伏している あるウィルスが危険を察知する。 それがヒトヘルペスウィルスの一種 HHV-6(エイチ エイチ ブイ シックス) HHV-6は疲れている人間の身体を危険と判断。 新たな宿主を探そうと体内から脱出しようとする。 そして集まってくるのが唾液の中。 つまり疲れていれば疲れているほど 唾液の中にHHV-6が増える。 そこで行ったのが唾液検査 脱脂綿に唾液を浸し特殊な方法でHHV-6を計測 1週間の身体の疲労度がわかる FFの数値が高いとそれだけ身体疲れている。 疲労の蓄積が続くと全身細胞の傷が深くなる。 最悪の場合 脳内出血や心不全など過労死を招く可能性もある。 過度なトレーニングはFFを増やすことになる。 続く お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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