嫌われ松子と大統領
「嫌われ松子の一生」の中で、松子の甥が言うフレーズがある。それは、 人間の価値って、 人に何をしてもらったかじゃなく、 人に何をしてあげたかだよね。先日、たまにいく近所の映画館で二本立てを観てきた。「THE有頂天ホテル」と「嫌われ松子の一生」の組み合わせで、あっという間に4時間半は過ぎていった。映画館から満足して家に帰って、近くにあった本をパラパラめくっていると、「あれ?これってさっき聞いたなあ」と気になるフレーズがあった。それは、第35代米国大統領ジョン・F・ケネディの有名な大統領就任演説(1961年)。 Ask not what your country can do for you, ask what you can do for your country. 祖国があなたに何をしてくれるかを尋ねてはなりません、 あなたが祖国のために何をできるか考えて欲しい。松子の甥が言うフレーズは、ことばがやや恩着せがましい印象があるが、このふたつ、「人」と「祖国」の違いはあるにせよ、受身ではなく、自分から動くことの大切さを語っている。待っている時の時計はなかなか進まないが、何かに夢中になっている時の時計はあっという間に進む。もったいないくらい。映画の松子はそれくらい生きることに夢中だった。数年待つことさえ、受身ではなかった。まだまだ人生は語れませんが、人間の価値は、アタマを使い、生み出した道具を使い、さまざまな行動ができることだと思う。できること、やりたいな。