蜂蜜の香りの謎のお茶
中国茶には、本当に色々なお茶がある。特に、青茶は、茶葉の種類や発酵や焙煎の具合などで、同じチャノキという植物(カメリア・シネンシス)とは、想像もつかないような香りや味のするお茶があったりする。東方美人や鳳凰単叢、金萱、武夷岩茶の数々 etc...個性溢れる香りと味を持った青茶は枚挙に暇がない。「今度は、どんな個性溢れるお茶に出会えるのか」これが青茶飲みにとっての一番の楽しみである♪例えば、今日飲んだお茶は、台北の新純香さんで貰ったもの。その時ちょうどお店に来ていた茶農家(といっても企業規模だが)のおじさんが持ち込んだお茶である。この茶農家のおじさん、台湾だけでなく、福建省にも茶畑を持って、そこで色々なお茶を作ろうと模索中なのだそうだ。それで、今回のお茶はどうか、と新純香さんに持ってきた、というわけ。そのお茶とは、これ。実は、私も品種が分からない。。。(-_-)#福建省なので、多分、鉄観音か何かだとは思うのだけれども。。。(部分発酵しているので、青茶であるのは間違いない。情報求ム)さて、このお茶の特徴は、とにかく香り。蓋碗で淹れてみて、蓋を開けると、なんと蜂蜜の香りがするのだ。香りの系統としては、鳳凰単叢の黄枝香に近いものがあるかもしれない(ちょっと柑橘系っぽいところもある)。茶水も黄金色で美しい。しかし、味わいは、ちょっと癖がある。香りの高さ、そして口の中に広がる甘さは素晴らしいのだが、味自体にえぐみがあって、今ひとつバランスが良くない。そして何より、最大の欠点は・・・胃に厳しい。。。(-_-;)空きっ腹で飲むと、かなり胃が痛くなる。お茶酔いを誘発しそうなお茶だ。新純香さんでも、「もうちょっと・・・」という反応で、出来としては今ひとつ。#でも、何も知らない日本のお茶屋さんなら「蜂蜜の香りのお茶だ!」と言って、味わいやら何やらは関係なく、珍しさだけで売ってしまうかもしれない(^_^;)それはそうと、このおじさん、結構苦労してお茶作りをしているらしい。何度か、こうして試作品を持ち込んできては、アドバイスを聞いて帰り、また製茶法を改良したものを持ってくるのだそうだ。より人を魅了するような香り・味のお茶を求めて。こうした情熱がある限り、お茶を生産する人たちの工夫は止むことはない。今日のお茶:鳳凰単叢(華泰茶荘)、文山包種茶(新純香)、謎のお茶(福建省産?)#見事に、全て青茶だった・・・(^_^;)