臨床検査 豆知識 腫瘍マーカーって?
腫瘍マーカーという言葉は聞いたことがあると思います。検査自体は一度や二度したことがあると思います。今、市などの検診でもPSAの検査は当たり前になっていますから。では、いったいなんだか知ってますか?腫瘍マーカーというのはそのものズバリ!腫瘍ができるとデータが上昇してくる検査です。腫瘍マーカーは、当初、がん胎児性抗原と言われ(今でもそう呼ばれていますが、その後腫瘍マーカーというのがポピュラーになりました。)がん細胞が産生する特殊な物質で胎児に存在するというのがわかったのです。そのさきがけが、CEAです。CEAは今も腫瘍マーカーとして検査されています。広域腫瘍マーカーです。広域なのでこの検査値が上昇すると身体のどこかに癌があるのでは?というのがわかります。これを踏まえて今度は局在性の高い腫瘍マーカーを検査して、またはCTや、MRI,エコー、などの検査と多方向から検査する必要があるのです。局在性と言うのは、そこの臓器のことを反映する物質のことです。いくつか例をあげると、肝癌ではAFP,前立腺癌はPSA,すい臓癌はCA19-9。と言った具合です。他にもたくさん見つかっています。胎児のもつ抗原と同じものが癌になると私達の身体の中で増えてくるというのは、本当に不思議ですが、事実、そのおかげで早期に発見されているのも現実です。年に一回くらいは検診で、CEA1項目くらいは検査しておいたらいかがですか?男性はその他にPSAをお勧めします。