盛岡ふれあい覆馬場プラザ(旧陸軍 騎兵第三旅団騎兵隊の荒天時の軍馬調教場所だった「レンガ造の覆馬場」)
盛岡に着いた日、見るともなしに点けていたテレビから「明日6/11、盛岡市青山の"おおいばばプラザ"で第5回赤レンガまつりが開催されます」という声が聞こえてきた。「馬」とか「馬場」とか「horse」という文字や言葉につい反応してしまうんだな。おまけに「レンガ」も、軟石や石垣などと共にやぶさかでなし。「おおいばばプラザ」、おばあちゃんだらけの「多い婆プラザ」だとか、おばあちゃんに呼びかける「オーイ!婆プラザ」だとか、品川区の"大井"競馬場関連の施設でもなさそうだし。ひょ、ひょっとして、多い馬場=馬場が多い=わんさか馬がいるぼくらの"Field of Dreams"みたいな場所だべか。そんな訳でチャグチャグの合間、滝沢市から盛岡へ戻る途中に寄ってみました。わーい、こういう建物大好物!屋根で覆われた馬場だから「覆馬場(覆練兵場)」、第一次世界大戦開戦を控え軍事増強が叫ばれていたころ、旧陸軍騎兵第三旅団騎兵隊の悪天候の際の兵馬調教訓練場だった建物。太平洋戦争終結後には帰国者(引揚者)の一時的居住場所としても使用されたとか。うちの祖父は一時期バロン西もおられた旧陸軍軍馬補充部十勝支部から軍馬の獣医としてハルピンへ渡った人でしたが、終戦後何とか帰国できたから私も存在するわけですが、あの時代、長きに渡り大陸へ送られ続けた星の数ほどの馬たちの一頭でも戻って来たという話は聞いたことがありません。(「盛岡ふれあい覆馬場プラザ アリーナ棟」として平成24年"景観重要建造物"に指定)詳しくは「盛岡ふれあい覆馬場プラザHP」~「覆馬場プラザの歴史」などをご覧ください。「赤レンガまつり」が開催されていたこの日、建物の中ではフリーマーケット、外には屋台が並び賑わっていました。案内のような受付のようなテントにいた方にこの建物のことを伺いながら「建物の中はひんやり涼しいですね」と言ったら「今日はフリーマーケット会場になっていますからブルーシートを敷いていますが、馬の訓練場だった建物なのでブルーシートの下は"土"、地面なんです。」と教えてくれました。かつて青山地区にあった6棟の「覆馬場」もこの1棟を残し解体され、この1棟も廃屋同然で解体される予定だったところを、地域の方たちの要望・働きかけで保存されることに。今は多目的交流施設として甦り、建物の中が「床」じゃなく「地面」で馬場だった建物ゆえ空間をさえぎる柱もなくかつ壁と屋根で覆われている=全天候型という特質を生かしてフットサル・テニス・グラウンドゴルフ・ゲートボール・ハンドボール・野球や陸上競技のトレーニングに利用されつつ、地域の朝市やフリーマーケット、お祭りなど交流の場にもなっているとか。いただいた資料によると、建築年代:明治42年(1909)構造様式:煉瓦造(イギリス積み) 平屋建 鉄骨トラス小屋組建築面積:1,186平方メートル煉瓦の基本寸法:60×220×105「〇」や「上敷免製」(日本煉瓦製造株式会社製)の刻印のあるレンガも確認されているそうです。いっちょ探してみる?重ねて羨ましいことに、毎年秋には「赤レンガビール祭り」も開催されるそうで、美味しいベアレンビールと美味しいフードコート(Velvoさんとか)が源泉かけ流し状態らしいです。いーなーモリオカー