プラマイゼロ
プロモーションの現場立ち合いで、神戸国際会館のコンサートホールへ。とある仕事で、とあるミュージシャンと組んで昨年から結構あれこれ一緒に仕事をする機会があり、今回はコンサートツアーの協賛をしていて、我々のスタッフがコンサート会場に設置するクライアント様のPRブースの運営をしているのだ。現場の作業は基本的にスタッフまかせなので、楽屋を覗きに行ったり、特に役割もなくヒマそうにしていたワタシと、クライアント様へのご挨拶のために来ていた支社のボスは「まぁ、遊んでるのもナンだから、ちょっとお手伝いでもしますか」ということで、入り口でコンサート客に配布したアンケート用紙を「回収→記念品と交換」という係を受け持つことにした。ところが、夕方の開場と同時に2,000人以上のお客がホールのロビーに一気にドッと押し寄せてきた。ボサーっと立っていた我々は、突如、嵐のような忙しさに激しく巻き込まれ、殺到するファンの女性たちに「早くしてよ」「アンケート用紙が足りないわよ」「記念品、もらってないんだけど!」「なにやってんのよ!」「邪魔なのよ!!」などと一方的に攻め込まれ、気の毒に、横にいたボスなんかも慣れないお客の対応にキリキリ舞いである。それにしても、コンサートの方はチケット即日完売だし、2,000席強の指定席だけでは間に合わず、立見席まで満杯の大盛況である。売れる前の彼らはもともと大阪の路上で活動してたところを今の事務所の社長に発掘されたわけだし、曲間のトークでは「三宮駅前の広場で路上ライブをしていたこともあったので、神戸でのライブは感慨深い」ということを言っていたが、今やシングルを出せば確実にオリコンチャートの上位に食い込んでくるし、えらい立派になりはったなぁ。ただ、コンサートの後で聞いたのだが、彼らも喉の調子を維持するために飲んでいるクスリの副作用で、肌がボロボロになってしまって大変なのだそうだ。特に彼らは性格も真面目なので、自分たちの頑張りが多くのスタッフの生活を支えているという意識も強いらしく、ちょっとやそっとのことじゃ倒れてもいられないという責任感でやっているという。華やかなイメージのミュージシャンて職業も、裏では当然厳しい世界なのであるよ。←オリコンチャート、初登場2位だって