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テーマ:暮らしを楽しむ(388253)
カテゴリ:お茶の時間
日没前、夕ぐれどきにお風呂へ入るのが気に入っている。 外はまだ明るくて、子供らの声がする。 夕食の仕度はあらかた済んでいて、あとは煮たり焼いたりするだけになっている。 柑橘系のアロマオイルを落とした一番風呂に体を沈める。窓から差し込むオレンジ色のひかり。一日の終わりの小さな贅沢。 さつまいものレモン煮をつくる。 以前、ひとり暮らしをしていたときに作ったら、煮すぎてぐちゃぐちゃになってしまった。 以来、なんとなく作らずにいて、今日が数年ぶりのリベンジ。 輪切りのさつまいもを並べ、ひたひたの水ときび砂糖、酒を少々。 レモンの輪切りをひょいとのせ、ぐらぐら沸かさないように、火加減を見ながらふつふつ煮る。 待っている間手持ちぶさたなので、袋に入れたピーナッツをすりこぎでつぶす。 これは、ピーナッツ味のアイスボックスクッキーに使うのです。 十分ほどで、やわらかく煮あがる。 最後にレモンをきゅっと絞ったら完成。 鮮やかなレモン色をした、やさしい甘さの食べもの。 とても難しく思えていたのに、作ってみたらあんまり簡単で、拍子抜けするほどだった。 あのころのわたし、この十分を鍋のそばで待てなかったんだな、たぶん。 材料の声を聴くことが、料理をはじめたころより少し上手になったように思う。 最初は失敗がこわくて、鍋の中がどんな状態だろうとおかまいなく、レシピの時間やさじ加減を完璧に守ろうとしていた。 わたしは昔からとろくて、何をするにも人よりうんと時間がかかる。 その時間差を何とか埋めたくて、孫悟空が頭にはめてる金のわっかみたいな(見えない)矯正器具を自分に取り付けた。 うまくゆかなくて「きーっ」となるたびに呪文をとなえて、自分で自分の頭を締めつける。 そりゃあ、偏頭痛にもなるはずだ! ゆっくりには、ゆっくりの楽しみがあるでしょ? 今のわたしなら、そう言って肩でも揉んであげるんだけど。 同じ金のわっかなら、キンコジ(っていうんだそうです、あのわっか)よりレモン味のお芋のほうがいいわね。 偏頭痛に効くラベンダーのお茶でも淹れて、おいしくいただこう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2009.05.21 10:30:27
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